まだ野球賭博問題は、決着がついていない。選手の処分も完全には終わっていない。しかし処分の対象になった選手の復活を求める声が上がっている。ちょっと待ってほしい、といいたい。
野球賭博などの不祥事で、失格処分になった選手は、復帰することが前提ではない。
有期の処分になった選手も、「必ず復帰できる」わけではない。

改悛の情が認められ、賭博など有害行為を一切していないことが確認されることが前提となる。
その上で、当然のことながら、肉体の鍛錬、技術の維持向上をし、戦力として通用することが求められる。
さらに、その選手と契約するかどうかは、球団が決めることだ。

高木京介は「1年の資格失格処分」だが、復帰することが約束されているわけではない。その可能性があるというだけだ。

ファンの中には「1軍の試合に出ていない松本はともかく、1軍でも活躍していた高木は救ってやりたい」などという人もいるが、どんな実績を上げていたかも一切関係がない。

彼らは、信頼を裏切る行為をして球界を追放されたのだ。有期であれ、無期であれ、信頼を回復しなければ復帰はあり得ないのだ。

このほかに「活動禁止処分」というのがある。これは、期限を切った「謹慎処分」であり、期間明けの選手登録が最初から組み込まれている。性格が違う。

高木京介は、裏カジノで闇スロットをしていたことが発覚している。「野球協約には反していない」が、違法でしかも反社勢力とのつながりが疑われる深刻な行為だ。
ふつうで考えれば、復帰はないのではないか。

過去に失格処分になった選手には、葛城隆雄(3か月)、桑田武(3か月)、高山忠克(無期限)、バール・スノー(無期限)、小林浩二(無期限)、中山裕章(無期限)などがいるが、選手として復活したのは中山だけだ。

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先日来、野球賭博で無期限失格になった3選手、あるいは高木京介と、失格処分から復帰した中山を比較し、有害行為、罪の重さを比較して、中山が復帰できて、巨人の4選手が復帰できないのはおかしいという類のコメントがいくつか出ている。

中山の例は極めて特殊だ。中山と同じ罪を犯した選手が、みんな年限が経てば自動的に復活できるわけではない。同様の罪を犯して、復活した例は他にない。

彼は深刻な罪を犯したが、球界を追放されてから異例の努力をした。そのこともあって署名運動も起こり、極めてまれな例として復帰がかなったのだ。

そもそも比較するのがおかしい。

また中山の犯した罪(敢えて言わない)よりも、今回の選手の有害行為が軽いというコメントも散見される。
中山の罪は確かに深刻だが、野球賭博やカジノでの違法賭博が軽いとは絶対に言えない。

野球界にとって最悪の有害行為は「八百長」だ。
「八百長」は球界の信用を根幹から揺るがす。絶対に防がなければならない行為だ。

野球賭博や、裏カジノでの違法賭博は、「八百長」の最初のステップとみなされるのだ。

八百長は、野球選手が関与しなければ成立しない。
そのために、反社会勢力は、自身が取り仕切る賭博に選手を引き入れようとする。彼らは賭博に選手をのめりこませ、借金を作らせて選手をしばるのだ。

反社が選手を取り込む手段は、野球賭博である必要はない、彼らが仕切る賭場で借金さえ作らせることができるなら、賭けマージャンでも、握りゴルフでもどんな賭博でもいいのだ。
「反社との賭博行為」は、野球賭博も裏カジノも危険性において軽重はないのだ。

その前提に立てば、野球賭博と闇カジノを区別するNPB、巨人の処分には問題がある。
「野球協約」を盾にとって問題なしとするが、野球協約そのものに欠陥があると言わざるを得ない。

裏カジノに関与した選手は、全員名前を公表し、失格処分にすべきだ。

そしておそらくバドミントン選手がそうなるように、一旦は前途を断つべきだ。そうでなければ再犯を防ぐための見せしめにならない。

更生云々の話は、そのずっと後に起こる話だ。時期尚早も甚だしい。


1970年堀内恒夫、全登板成績【内容良く防御率4位】

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