毎日新聞は昨夕刊と今日の朝刊で、野球賭博問題について多くの紙面を割いた。
夕刊では広岡達朗に話を聞いている。
「賭博に関わった本人たちの認識の甘さは論外ですが、本当に責められるべき人物は賭けなんてしている暇を作った監督やコーチら首脳陣ですよ。プロとしての自覚をきちんと教え込んでいれば、そんな遊びをしている暇はないはず。首脳陣は責任をどこまで感じているのか」

野球界は勝利のためには手段を択ばないアンフェアな体質だったとし

「プロ野球選手はみんな素朴な野球バカなんです。だから監督、コーチは若者を親から預かっているということを絶対に忘れてはいけない」

清原の問題も

「清原だって、西武や巨人で『プロとは何か』をきちんと教える指導者と出会っていれば、こんなことにはならなかったはずですよ」。

円陣声出し金銭授受は、「僕らの感覚では考えられんわ」とした。

「僕が現役の頃は、活躍すると『監督賞』として数千円の賞金が出ることはあった。これが楽しみでね。でも、選手が仲良く金を出し合うなんて考えられませんよ。選手同士は互いにライバル。はっきり言えば『敵』なんです」

目新しいことは何もない。OBがよく言う「俺に任せておけばこんなことにならなかった」と言いたい気満々だ。

ただ、こういう形で問題喚起をしているのは評価できる。

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朝刊は新事実を伝えている。

笠原将生の口座記録を警視庁警視庁組織犯罪対策4課が入手し、金銭の流れを解析しているという。
捜査権を持つ警視庁が、この事件の全容解明に着手すれば、巨人や他球団に野球賭博に関与していた人間が4人以外にいれば、すべて明らかになるはずだ。

NPBは今「今なら軽い処分でOK!野球賭博さあゲロしよう」キャンペーンの最中だが、「警視庁が動いた」と聞いて「これは逃げおおせない」と観念する選手もいるかもしれない。

警視庁のターゲットは、恐らく野球選手ではなく、野球賭博を仕組んだ反社会勢力であるはずだ。
警視庁組織犯罪対策4課は、広域暴力団を担当する課だ。おそらく笠原だけでなく、Bの取り調べから、巨人軍選手を巻き込んだ野球賭博の背後にどんな組織が絡んでいるかが明らかになってくるはず。
大相撲の野球賭博は、警視庁が暴力団の組織犯罪を捜査する過程で明らかになった。

全容が明らかになれば、NPBの選手への処分にも影響を与えるのではないか。

NPB、巨人は野球賭博の幕引きを考えているが、リスクヘッジとしても、隠ぺい工作としてもお粗末極まりない。あとからあとからぼろが出てきている。
半年くらいたって、とんでもないことが明るみに出るのではないか。

さらに毎日新聞は4月初旬に取材した、笠原将生とのインタビューも掲載した。4月5日以降だと思われる。
こちらも目新しいことはあまりないが、笠原が松本、高木、福田を野球賭博に引き入れた経過が興味深い。

松本竜也は、トランプで負けが込んで、「取り返せないっすか」という話があった。
高木京介は僕がハンデのメールを見せたら「何これ」となった。それで2人に(飲食店経営者を)紹介した。
福田聡志は、僕が(大学院生と)マージャンをする際に紹介した。福田元選手は、マージャンが強かったので。


3人とも大バカ者である点で、全く差はない。

例の「今なら軽い処分でOK!野球賭博さあゲロしよう」キャンペーンについては、

なぜこの20日間なのか意味が分からないし、自分から名乗り出る人はいないと思う。「期間を減らしてあげる」と言うなら、そういうことは昨年10月に(自分の)賭博が発覚した時点で言ってほしかった。

と語った。

産経新聞同様、NPBは毎日新聞を出禁にするのか。
それとも玉木正之さんに話を聞いていないからOKなのか。

今後も野球賭博について、風化させないように情報発信してほしい。

年度別チーム第1号本塁打は俺だ! 中日・名古屋編

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