高校野球シーズンになるとパワーアップのために無理な大食いをする高校のニュースが出てくる

素質もあり体も大きな有望選手はともかく、体が小さく、パワーがない選手にとっては、体重増加はパワーアップの近道なのは間違いない。

朝日新聞
「食トレ」で本塁打数5倍、昼食は米32合 横浜学園
土日の昼食には32合の米を炊いて、どんぶりによそう。身長から体重を引いた数値が111以上の選手には800グラム、106~110で700グラム、101~105で600グラム、100以下で500グラム。監督の指示を受け、しっかり量って選手に渡す。
全国の強豪校では、成人男性が1日に必要とされるカロリーの倍を超える5千から7千キロカロリーを摂取していることも知った。さらに間食にバナナなどを取り入れられないか、監督に相談している。
2、3年生の平均体重は、61・6キロから72・4キロに大幅増。例年、チーム合計3本程度だった本塁打数は、15本を超えた。


横浜学園だけでなく、全国で行われているという。

確かに、アスリートは3000キロカロリー以上の食事を摂取することが必要だとされる。しかしそれは炭水化物だけではなく、たんぱく質や繊維質などバランスの良い食事をとりながら、カロリーを摂取するのが基本だ。
試合前には、すぐにエネルギーに代わりやすい炭水化物を多く摂取するが、試合後は筋力アップのためにたんぱく質をとるとか、接種のタイミングも重要なはずだ。

横浜学園のやっていることは、相撲部屋と同じだ。
新弟子は、「食べることも仕事」と言われ、どんぶり飯を何杯も掻き込むことを強制される。
ちゃんこ料理が、味付けが濃いめなのは、米をたくさん食べさせるためだという。
これを続けて短期間で巨大な体を作っていくのだ
激しいけいこをする現役中はともかく、引退してからの力士たちは糖尿病、高血圧、痛風など成人病に悩まされる。
運動量が落ちたのに、食生活を改めることができず、急激に健康を悪化させる。力士の寿命が短いのは、多くはこのためだ。

力士は職業であり、短命であることも含めて自らの目標のための手段として「大食い」を受容する。

しかし高校野球は職業ではなく、教育の一環であり、子供たちが健全な人生を送るための準備である。
その段階で、相撲部屋のような非科学的で危険なカロリーの過剰摂取を進めるのは、大いに問題があると思う。
3年生は夏の大会が終わると引退する。もう大食いをする必要はない。
しかし、いったん大食の習慣がつくとなかなか抜けきらない。若くして2型の糖尿病を発症する可能性もある。
少しの大食はともかく、7000キロカロリーという摂取量は常軌を逸している。

ある意味これは、体に負担をかけて肉体改造をするという点ではドーピングと同じである。
やめさせるべきだと思う。まともな教育機関であるなら、こんな危険なことを許してはいけない。

朝日新聞は、記事の末尾に栄養指導の専門家のコメントを載せているが、そこには1日3000キロカロリーという言葉がのっている。7000キロカロリーは、オーバーカロリーが明らかなのにも関わらず、あたかも美談のように扱っている。

無理に大食をして試合に勝つような、おかしな風潮をストップさせないと、また野球の評判が落ちていくだろう。

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1976年永射保、全登板成績【プロ入り5年目の初勝利】


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