昨日、NPB熊崎コミッショナーが2020年五輪期間に試合をしないと話したのは、Jリーグを意識してのことかもしれない。このあたり、私の理解が少し間違っていた。


スポニチ 6/28
Jリーグの原博実副理事長は27日、20年東京五輪期間中はJリーグを中断する可能性が高いことを示唆した。
「いろいろなシミュレーションはしているが、Jリーグをやることの方が難しい。W杯と同じ」と開会式に先立ってサッカーが始まる7月22日から閉会式の8月9日までは、Jリーグを中断する方向だ。「決めてはいないが、日本中が五輪一色の中で、サッカーだけやるのはどうか。他競技もあるし、ギリギリまでやって」と中断は最小限にとどめる考えだ。

スポニチ 7/6
東京五輪が行われる2020年にプロ野球が7月24日から8月9日までの五輪期間中に公式戦を中断する可能性が出てきた。日本野球機構(NPB)の理事会と12球団の実行委員会が6日、都内ホテルで開かれ、追加種目として野球・ソフトボールが採用された場合の20年日程について中断を視野に協議。プロが参加した00年シドニー以降、まとまった期間の公式戦中断はないが、五輪に全面協力する姿勢を示した。借用される神宮球場や実施競技球場の使用制限期間など総合的に考慮し、最終決定を下す。
熊崎勝彦コミッショナーは会議の後、強い口調で4年後の東京五輪への協力姿勢を訴えた。
「五輪は国民的なインパクトを持った大会。プロ野球界としても最大限協力する」


ボールをけり出したのはサッカーだったようだ。
ただ、サッカーは「興行が困難」との判断で中断する方向とのことだが、NPBは「お国のため」に中断する意向だ。

今年のスケジュールを当てはめるとこうなる。

Olympic2020


サッカーは毎日やるものではなく、週に1試合だ、J1は最も観客動員が見込める土曜日、J2、J3は主に日曜日にやる。
J1からJ3まで中断するのなら、今年と同じ興行形態なら58試合が消えるが、チーム単位ではJ1は2試合、J2,J3は最大で3試合。ダメージはそれほど大きくないように思える。
土曜日の午後には、五輪も人気種目が行われるだろうから、確かにバッティングする可能性がある。それを避けるのは興行的にも妥当な判断のような気がする。

しかしNPBは、べったりと試合をする。
各球団が失う試合はペナントレースの1割に当たる14試合。このスケジュールの調整は大変だと思う。
また、昨日も言ったが、家族連れの客が見込める夏休みの期間に、これほど大量に試合を飛ばすのは、巨大な機会損失を生むだろう。

オリンピックの時はニュースも他の番組も五輪一色になる。しつこく報道するし、安っぽい感動物語も大量生産されるから、食傷気味になるのだが、そういうときにプロ野球があればずいぶん助かると思う。

NPBは、サッカー界が五輪中の試合中断を検討していると聞いて、「サッカーがやってうちがやらないと、JOCににらまれる」と思って、こんな発表をしたのではないか。
まだ野球は五輪の正式競技になったわけではない。
ここでJOCのご機嫌を損ねるとちゃんと推薦してくれないかもしれない、そういう思惑が働いて、熊崎コミッショナーはあわててそういう発言をしたのではないか。
愚かな人が良くやるように「同調圧」に屈したのではないか。

両方とも休むとして、Jが失う観客数は50万人以下、NPBは170万人以上。
J2、J3は休まないとすればJは30万人程度だ。
売り上げで言えばJが20億円、NPBは80億円になろうか。

そろばん勘定がしっかりできるJは、興行面でマイナスになるようなことはしないだろうが、そろばんを持っていないNPBの上層部はJOCに義理立てをして大損失をする可能性がある。

JOCも、国家もそこまでの義理立てを期待しているとは思えない。
野球をやらないからと言って、オリンピックの視聴率や売り上げが上がるとはとても思えないのだが。

11日のオーナー会議では、まともな経営判断ができる人も中にはいるはずだ。
「馬鹿なことはやめろ」という声が上がることを期待しよう。


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