私は野球界の将来を考えるうえで、2020年東京オリンピックの競技種目復活を過大評価すべきでないと考えている。


何度も言っていることだが、たった6か国しか出場しない大会だし、7イニング制やタイブレークなど、野球の魅力を十分に周知することができるかどうか覚束ない。

昨日、MLBのマンフレッド・コミッショナーはこんなことを言っている。
朝日新聞
全米野球記者協会(BBWAA)の会合で報道陣に対応したマンフレッド・コミッショナーは、東京五輪で野球が実施競技として復活することについては、「助力を惜しまない」と話した。ただ、「日程的な視点からいえば、東京五輪の試合日程(時期)は理想的ではない」とも述べ、7月24日開幕の東京五輪に、シーズン真っ最中の大リーグの選手を派遣することには、否定的な考えを示した。

マンフレッド・コミッショナーは、前任者のバド・セリグの路線を継承すると見られているが、こと国際戦略についてはやや後退したような印象がある。

昨年秋のプレミア12にはMLB選手を一切派遣しなかったし、WBCに関しても踏み込んだ発言をしていない。

昨日の発言は、要するに「MLBのペナントレースを、オリンピックよりも優先する」ということだ。

NPBが期間中の公式戦を中断すると決定して、オリンピックに恭順の意を示しているのとは対照的な対応だ。

MLBの本音を言えば、自分たちが実質的に主催するWBCでさえも球団オーナーの足並みがそろっていないのに、オリンピックへのMLB選手の派遣などとんでもないということだろう。

野球の将来について、MLBも考えている。北米プロスポーツの厳しい競争環境を考えれば、国際化は必然だが、今のMLBのビジネスモデルを大きく崩してまで参戦する気は毛頭ない。
MLBサイドが主導して、最大限の収益が上がるようにマネジメントしていくのだろう。

MLBが本気で取り組まないオリンピックにどれほどの価値があるのか。

NPBのトップは経営の素人だから、ビジネスモデル云々ではなく「長いものに巻かれろ」で、国や五輪におべっかを使っているが、オリンピックに身も心も捧げることで、どんな見返りがあるのか、計算をしているのだろうか。

仄聞するところでは、アマチュア球界からは、いよいよ悲鳴が上がりつつある。野球をする子供がいない。野球文化が消えつつある。
プロ野球はお客がたくさん入ってうれしいかもしれないが、4年後には深刻な事態を迎えている可能性がたかい。

そんなときに「2週間休みます」ということだけ先に決めるのは「自分たちは何もわからないけど、とにかくよろしくお願いします」とひれ伏しているように思える。

それほどニュースにはなっていないが、野球賭博事件は昨日、新たなフェーズに入った。よほどのことがないと五輪に影響することはないと思うが、いい話ではない。

「2週間休む」ではなく「五輪と連動して野球を盛り上げるために、公式戦以外のことをする」という形に切り替える才覚が無ければ、本当に情けない。

IMG_2110


シーズン最多投球数・1970~1982



私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!


好評発売中