申し訳ない。今、私はインターハイの取材のため岡山に来ているのだが、岡山の店頭にはまだ鳥越俊太郎の淫行問題とハンカチの車庫証明の記事が載った文春砲しかない。明日にさせていただく。


聖光学院の件、私が一番問題にしているのは、あまりにも寡占状態が続くと、県内の高校野球の荒廃が進むということだ。

聖光学院の今夏のレギュラー選手は全員がボーイズ、シニア出身だが
宝塚ボーイズ(兵庫)、東名古屋ボーイズ(愛知)、麻生ボーイズ(神奈川)、常総リトルシニア(茨城)、武蔵府中リトルシニア(東京)、枚方ボーイズ(大阪)、姫路ボーイズ(兵庫)、成田ボーイズ(千葉)と続き、地元はいわきボーイズ(福島)が2人いるだけである。

こうした構成は、青森の八戸学院光星や高知の明徳義塾などとほぼ同じ。野球留学生を寮に住まわせて鍛える典型的な「野球学校」のパターンだ。
このこと自体は、いまさら言っても仕方がないと思うが、聖光学院の場合、県内にライバルらしいライバルがいなくなっているのが大きい。

少し触れたが、明徳義塾には高知というライバルがある。私は今年両校ともに指導者に話を聞いた。明徳は全国から生徒を集め、全寮制でふるいにかけている。「野球学校」だ。
これに対し高知は私学ながら地元の学生を集めている。高知は寮を持たず、通いが原則だ(下宿生もいるが)。副教頭は「指導者の紹介で来る生徒もいるが、それも四国の子どもだけ」と語った。
高知があることで、まだしもバランスが取れていると言えよう。高知県の子どもは地元の高知高校に行き、他県勢中心の明徳義塾と戦うのだ。

今年は早々に負けたが、大阪桐蔭と履正社もこの関係に近い。寮をもって長時間の練習をする大阪桐蔭に対し、履正社も一部下宿生はいるが寮を持たず、通いの生徒が中心だ。グランドは学校から40分も車で走った場所にある。練習時間は最大3時間。移動はバスだから「選手数はワンバスだけ=最大45人」である。どちらも実力本位で厳しい指導だが、そういう個性の差がある。
大阪には他にもユニークな指導をしている私立、公立高校がある。

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福島の場合、地域的な問題、そして震災復興過程ということもあって、野球環境全体が地盤沈下している。事情を詳しく知っているわけではないが、聖光学院のライバル足りうる学校は見当たらないのではないか。
聖光学院の一人勝ちが続くことで、県内はあきらめムードとなる。福島で甲子園を目指す子供は、全国から生徒が集まる層の厚い聖光学院は回避するだろう。さりとて、福島には他にめぼしい学校はない。そうなると隣県に流出するのではないかと思う。

聖光学院の指導者は人格的にも素晴らしいというコメントもいただいたが、申し訳ないが、私はそれをうのみにはできない。勝てば官軍で、甲子園に何度も学校を出場させた指導者は、みんな「名将」になるからだ。
人格者かもしれないし、学校を強くする能力はあるかもしれないが、野球の未来のために必要な指導をしているかどうかはわからない。

今年は県立の光南が健闘したがわずかの差で及ばなかった。誠に残念だ。9連覇が途切れることで、勢力図は必ず崩れるのだが。

高校野球の現場からは「強豪校と一般校の実力差が開きすぎて、試合をするのが危険に思える」という声が上がっている。連合チームなどは、実力的には草野球以下である。
寡占化が進む県では、競技人口が伸び悩み、すそ野が痩せていく。そのことも見落としてはならないだろう。


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