今回の谷繁監督休養劇は、成績不振が直接の原因だ。また落合GMとの確執も取りざたされているが、端的に言えば「意欲を失った球団フロントが、責任転嫁した」ということになるのではないか。


私は取材も含めほぼ毎年1~2回、名古屋ドームに行っている。客席やロビー、選手サロンなどにいていつも思うのは「他の球場よりも静かだ」ということだ。
客席が静かなのは、応援団を排除した経緯もあるだろうが、それにしても「しん」と静まり返っている。
弱くて仕方がないオリックスだが、京セラドームはもっと活気がある。甲子園や東京ドームはもとより、最近のハマスタは数年前とは空気が一変している。
そんな中、名古屋だけは静かなだけでなく、どこか活気がない。球団職員と応対をしても、やる気のなさそうな空気を漂わせている。
親会社の中日新聞は、球団経営に身が入っていないのではないかと思う。

その傍証となるのが観客動員のデータだろう。2012年以降の平均観客動員。

Chunichi-ATT


2014年ころからNPBは「有卦に入る」状態。もちろん、運だけではなく、マーケティングの成果でもあろうが、2012年から比べると12球団トータルの平均観客動員は4022人も増えた。
1割以上お客が増えたら、球場の雰囲気は明らかに変わる。活気にあふれるはずだ。

巨人の伸び率が低いのは、動員率が90%を超えて飽和状態になっているからだ。また、ソフトバンク、日ハムはエリア・マーケティングのトップランナーだったが、やや「マーケティング疲れ」の気味がある。

DeNA、広島、ヤクルト、ロッテ、オリックス、楽天、これまで不人気球団とされたチームの躍進が目覚ましい。エリア密着した営業努力もあろうが、応援のスタイルが定着し、グッズも充実。これを目当てに球場にお客が詰めかけている。

端的に言えば「野球生観戦ブーム」が起こっている。普通に営業努力をしていれば、10%やそこらはお客が増えて当たり前なのだ。

12球団の中で中日だけが5年前に比べて観客動員が落ちている。老舗球団であり、地域顧客の反応は鈍いかもしれないが、これは球団が「やるべき企業努力を怠っている」と言われても仕方がないだろう。

選手獲得においてもそうだが、親会社の中日新聞は球団経営の意欲を失っているのではないか。

新聞という「構造不況産業」は、いまだに活路を見いだせていない。全国紙でも経営が厳しいのに、スケールメリットがないブロック紙はなおさらだろう。
おそらくは面子だけで球団を保有しているのではないか。

これは名古屋の野球人にとってもファンにとっても、不幸なことだ。売却も含め、抜本的な改革を考えるべきではないか。

nabibu-Yakyu01
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