中日ドラゴンズに落合博満がGMとして復帰したのは、白井文吾オーナーの後ろ盾があったからだと言われている。

中日ドラゴンズの親会社である中日新聞社は、1942年に新愛知新聞社と名古屋新聞社が新聞統制令によって合併してできた。
会社の支配権は、新愛知新聞の創業家である大島家と名古屋新聞の実質的な創業家だった小山家が交互に握り続けた。

なお戦前、新愛知は名古屋軍、その子会社の國民新聞社が大東京軍、名古屋新聞社が名古屋金鵄軍と3つのプロ球団を保有している。名古屋が野球好きな土壌であることは、これからもうかがえる。

中日ドラゴンズに関わる人事も、大島家と小山家の意向で動いているといわれた。

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白井文吾オーナーは両家の縁戚ではない。終戦直後に一記者として中日新聞社に入社し、記者から身を起こして社長、会長にまで上り詰めたたたき上げの人物だ。

そういう意味ではナベツネと対比されることもあるが、正力松太郎の死後、正力家は讀賣グループの実権を失っているので少し違うように思う。
どちらかといえばイトーヨーカドーにおける伊藤家に対する鈴木敏文というところではないか。

落合博満が大のお気に入りだが、それはある時期まで「名古屋閥」に凝り固まった中日に新しい血を入れる意味で成功していたのではないかと思う。
「大きな田舎」と言われる閉鎖的な名古屋の気風に対して、新鮮な風を送り込んだと言ってもいい。
落合が優勝しながらも監督を解任されたのは、創業家の横やりが入ったからだと言われた。

しかし、その後を襲ったのは70歳近い高木守道監督。新鮮味もなければ、手腕も期待できなかった。
時間の浪費にも思えた高木監督時代を経て、再び落合がGMとして復帰したのだが。

今回のお家騒動を見て思うのは、老人たちが実権を握っている弊害だ。

先日、ダヤン・ビシエドに対して中指を立ててきつい野次を放った客に、平田良介が応酬した件、いろいろな見方ができるだろうが、白井オーナーは「ファンのチームへの風当たりがこれほど強いとは」と感じたのだという。

映像を見る限り、人種差別的な表現、あるいは侮蔑的な表現をしたファンに対し、義憤に駆られた平田良介が抗議をしたように見える。
サッカーではよくあることだが、今のアスリートはこうした問題が起これば、明確な抗議をするのが当たり前になっている。
このオーナーは、そういうことは理解できないのだろう。

昔は敏腕だったかもしれないが、白井文吾オーナーは88歳。こういう人物が実権を握っている限り、まともな再建策はでてこないだろう。

巨人も中日も、根っこにあるのは「老害」なのかもしれない。

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