BS-TBSで昨日のU18、日本-韓国の試合を見て、いろいろ思うところがあった。

球場は2009年にできた台中洲際棒球場ではなく、台中市内にある台中野球場。1935年、台湾を支配していた日本が建てた。今はその横に台湾体育大学が建てられ、付属球場という形になっている。
巨人がキャンプを張っていた時期がある。「巨人の星」で、金田正一が星飛雄馬に大リーグボールのヒントを与えるのはこの球場だ。
元は両翼94.5mだったが今は両翼99.1mに。しかし市街地にあるためフェンスを広げるわけに行かず、ホームベースの位置を後ろに下げた。そのため捕手、主審からバックネットまでの距離が極端に短い。昨日もパスボールがネットに跳ね返って捕手のところまで戻ってきそうになっていた。
ネットを二重に張り巡らせているので、ネット裏からは試合がわかりにくい。
スコアボードもお粗末なものだ。
両ダッグアウトの上には、大きなステージがあるが、これはもともと記者席。記者がカメラを構えると、後ろの観客は試合が見えなくなる。日本では考えられない球場だ。

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韓国の1番、イ・ジョンフは、「韓国のイチロー」こと李 鍾範の息子。徽文高の内野手。7月にはドラフトでネクセンから指名を受けて入団が決まっている。シャープな選手だが、線が細い感じがする。

韓国の投手2人は、ともに制球が良く、良い投手だと思ったが、少し前の韓国チームによくいた「キレキレの速球を投げ込む左腕」とか「ものすごいスライダーを投げるサイドスロー」とか、個性のある投手が少なかったように思う。
守備は明らかに日本よりも雑。おそらく、内野のグランド整備はそれほど良くなかったようで、失策や内野安打が散見されたが、韓国の守備はおざなりな感じがした。

残念だったのは、これは、と思える打者がいなかったこと。ハン・ベコはいい体をしていたが、日本の投手には通用しなかった。

韓国はレベルの高い野球をしてはいたが、以前に比べて日本に対するむき出しの対抗心のようなものが感じられなくなった。何かあっさりした印象がある。これは最近の国際試合の韓国に共通で感じられる印象だ。

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韓国は9月2日に台湾に負けている。地元台湾は応援で圧倒していたと思われるが、こういうあたりにも最近の韓国の「なんとなく元気がない」ところが現れている。

変なことを言うようだが、日本は今日の台湾戦、苦戦した方が良いかも知れない。

昨年、日本は地元開催のU18ワールドカップの決勝戦で競り負けた。アメリカよりも遙かに組織だって優秀なように見えたが、最後は米の投手を打ち崩せなかった。

台湾はアメリカより弱い。すでに一度勝っている相手だが、地元の利がある。
あまり楽勝ばかりでは、国際大会の意義も薄れる。台湾の奮起を促しておきたい。

それにしても侍ジャパンの公式サイトは、日本以外の試合結果は全く載せていない。日本の試合は壮行試合まで詳細に載せているのに。
この大会は、日本のための大会ではない。アジアの1位を決める大会だ。他国の情報も載せないと、大会の概要がつかめない。そもそも他国に失礼だ。見識を疑う。
「どうせ日本のファンは、日本以外に興味はない」と思っているのなら、そんなレベルでサイトを運用するなと言いたい。国際化を考えているとは、とても思えない恥ずかしいことだと思う。



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