いったい何があったのか?8月にはおかしな返答をしていた高野連が、一転、甲子園での練習に女子マネ参加を認めるというのだ。
朝日新聞
日本高校野球連盟は22日、大阪市内で全体審議委員会を開き、春夏の甲子園大会前にある甲子園練習への女子部員の参加について、防具をつけるなどの安全策を十分講じるという条件付きで容認する案をまとめた。25日の理事会で提案する。
これまでは「男子と女子ではボールへの反応が違い、危険だ」などとして参加を認めていなかった。だが、「部員が少ないチームにとっては女子部員も貴重な戦力」「チームを支えてきたマネジャーもグラウンドに立たせてあげたい」などとする意見もあり、参加できる方法を探ってきた。日本高野連の竹中雅彦事務局長は「一番怖いのはけが。十分な安全対策をとった上で、できることを考えていきたい」と話した。
竹中事務局長は、夏にはこんなことを言っていた。
東スポ 8/4
原則、試合は男子だけと規定しているし、練習もそれに準ずるもの。男子はけがのリスクを承知して野球に取り組んでいるし、もし、けがをしても学校側の責任になる。女子は一緒に練習しているわけではないし、万が一けがをした場合、誰が責任を取るんですか、ということ。
古い考え方と言われようが、規定は変わらない。今後、時代の流れで改正ということになるかもしれないが、今はない。
高野連は、この問題が今どきあり得ないおかしなことだという認識がなかった。「野球は男だけのもの。女は手伝いだけしていればいい」という認識のままだった。
しかし、ネットを中心に、世間が「違和感」を明らかにしたことに驚き、高野連は態度を軟化させる。
報知新聞 8/6
日本高野連の竹中雅彦事務局長は5日、連盟内で討議する意向を示した。技術・振興委員会で議題に上げ、規定を改定する必要があれば理事会で検討する。
インターネット上などでは「危険という点では男女同じ」「時代錯誤だ」と批判が相次ぎ、日本高野連にも抗議の電話が多く寄せられた。
しかし、委員たちは動かなかった。
毎日新聞 8/14
甲子園練習に大分の女子マネジャーが参加して制止された問題を受け、日本高校野球連盟は13日、阪神甲子園球場内で技術・振興委員会を開き、委員らの意見を聞いた。竹中雅彦事務局長によると、11人が出席。安全性を理由に、女子マネジャーの参加に反対する意見が大半だったという。危険性は男子も同じという指摘もあるが、竹中事務局長は「試合に出場できない女子に負傷のリスクを負わせるのはどうかという意見が大勢だった」と説明した。
今まで女子マネが甲子園のグランドに下りないことに、何の疑問も抱いていない委員にだけ聞いたって、反対意見しか出ないのは当たり前だ。
「高校野球、甲子園はこういうものだ」という固定観念に凝り固まっているのだから。

それが3か月後になぜこういう発表になったのか?
おそらくは、朝日新聞、毎日新聞の圧力があったのだろう。
この問題が明らかになったときに、朝日新聞、毎日新聞は論評を控えていた。人権を重んじ、男女同権を推進する両紙である。
書くとすれば、高野連を非難する論調になっただろうが、”身内”を非難することもできない。擁護でもすれば、世間の非難を浴びかねない。
そこで、その場は知らんふりをして、ほとぼりが冷めた今になって高野連に圧力をかけて、「女人禁制」をやめさせようとしたのだろう。
そのこと自身は一歩前進だが、かの事務局長の発言が二転三転したことでもわかるように、高野連の委員や幹部が心から賛同しているわけではない。
私は先日も野球強豪校の取材をした。監督はスパルタだったが、それでも「女子マネの話も聞いてやってくれ」と言った。
女子マネの仕事は、「ノック補助」「お茶作り」「スコアつけ」「洗濯」である。他の部活であれば、主役になれるところをわざわざ裏方にまわって頑張ろうという彼女たちに、監督や男子部員は感謝の念を抱いている。みんな甲子園の土を踏ませてやりたいと思っている。
高野連の八田会長は、女子を「マネージャーかボールガールなら」と言ったが、女子も「高校野球競技人口」の中に入れておきながら、まともな扱いをしてこなかった責任は大きい。
高野連は、男女同権を外圧ではなく、自分たち自身の認識とすべきだ。そして、それを施策にするべきだ。

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コメント
コメント一覧
>おそらくは、朝日新聞、毎日新聞の圧力があったのだろう。
>この問題が明らかになったときに、朝日新聞、毎日新聞は論評を控えていた。人権を重んじ、男女同権を推進する両紙である。
朝日、毎日の両紙が高野連に圧力をかけたのと同時に、この両紙も読者や世間からの圧力を受けたのでしょう。
朝日はこの件に関して、確か「グラウンド内の危険」と「チームへの女子マネージャーの貢献」を論点に記事を書いていた記憶がありますが、世間からの批判の中にある「人権」だの「男女差別」だのという文言を持ち出されては、主催者たる大会において普段の記事の論調との齟齬を露骨に招くことになり、都合が悪かったのでしょうね。
事故が起こっても、我々に何の責任もないと思います。謝罪したりしませんよ。
事故は誰にでも、どんな状況でも起こります。そのときに「それ見たことか」というのは、誰にでもできますが、物事の本質とは別個です。
今の時代、女子野球もあれば、男女一緒に野球をやる小中学校世代のチームもあるんだから、女子だけの怪我や事故をことさら問題にするのも変だ。
女子生徒の怪我や事故を慮ったつもり、優しさや思いやりのつもりが、男尊女卑的になっていたんだというのを、還暦以降の世代に言うのは酷なんだろうか。
未だに、男は女を守るものみたいな考えや発言する中高年が身近にも多いから困る。
現実には女子選手はほとんど出てこないでしょうが。
日ハムのように、失明観客との訴訟で控訴している野球界。安全の点での議論なら、甲子園とか、性別とか、アマ、プロ、の問題ではなく、新聞は根本を論じるべきかと。
選手と練習補助員はスポーツ保険への加入を義務付けられていますよ。
何百円だったかは忘れましたが、グラウンドに立つ部員は全員
保険を掛けていたと思います。
この保険会社が朝日新聞の系列で「一種の利権ではないか」
なんて批判もあったりしますが、そこは現代のスポーツ大会として
抜かりなく運営しています。