ダルビッシュはtwitterやインスタグラムで近況を情報発信している。ときには議論をすることもある。
彼は、NPBで傑出した成績を上げ、MLBでもトップクラスの投手として高い評価を得ている。
それだけではなく、自分の意見や考え方を情報発信し、世間に反響を与えている。
単なるトップ・アスリート、スター選手ではなく、オピニオン・リーダーになることをはっきり自覚しているのだろう。
NPB時代の終わり頃、ダルビッシュは圧倒的な実力者だった。打者を寄せ付けない投球をした。
それは肉体改造と独自のトレーニングのたまものだった(吉井理人コーチの手腕も大きかっただろうが)。
ダルはその頃、NPBの打者たちが冗談半分に「お手柔らかに頼むよ」などと話しかけるのが嫌だと漏らした。
入団当初は、MLBに行くことを否定していたダルだが、NPB選手の意識の低さに幻滅した。それがMLB移籍へ向けて彼の背中を押したという言い方もできると思う(もちろん、チーム事情や経済的な事情はあったにせよ)。
海を渡ってからもダルビッシュは成長し続けた。MLBの打者ははるかに手ごわく、ダルの成績は下落したが、それでも一流の成績を維持した。
彼はここでNPBにはいなかった一流打者と出会った。三冠王ミゲル・カブレラの投球を読む能力の高さと恐ろしいスイングに驚嘆しながらも、勝負を楽しんだ。
ダルはMLBの野球を無批判に受け入れたわけではない。
中4日の登板間隔で厳しく球数制限をするMLBの先発投手の起用法に疑問を呈し、登板間隔を開ければ、球数が嵩んでも問題ないと主張。MLBの指導者にも影響を与えた。
2015年春にはトミー・ジョン手術を受けたが、彼はこのことも前向きに受け止めた。
手術後のリハビリテーションを毎日のようにtwitterで発信。トレーニングや食事についても専門家の指導の下、工夫を凝らしていることを紹介した。
何より、リハビリが楽しそうだったのが素晴らしい。彼より6歳年長の松坂大輔が、復活したいと焦るあまり無理をしたのとは対照的に、ダルはあたかも自分の体で実験をするような、好奇心に満ちた日々を送った。
そして昨年、復活した。課題はあったものの球速は98mphにアップし、リハビリは成功したと思われる。

ダルは自分が経験したこと、肉体改造や生活改善、意識改革などを、後輩の選手たちにも伝えようとしている。
中田翔、田中将大、大谷翔平、藤浪晋太郎。NPBのトップクラスの選手、そしてダルビッシュと同じように、NPBに飽き足らず、MLBに挑戦しようとする選手に、心身の変革を促している。
そのトレーニングは楽しそうではあるが、生半可なレベルの選手にはおそらくついていけないものだろう。
今年、ある取材で話を聞いた自動車教習所の指導員は、「野球部の生徒が一番手がかかる」といった。何を話しても「はい」「はい」ということを聞くだけ。質問もせず、自分では何も考えないから、理解しているかどうかさえ分からない、と話した。
日本の野球は、そういうものだった。野球選手は先輩や指導者に盲従し、激しい練習に耐えるだけというものだった。体のケアやメンテナンス、生活管理という考え方もなかった。
NPBからMLBに挑戦する選手は、そういう「日本野球」の旧弊さに飽き足らぬ思いがあって移籍を決めたという一面があった。
ダルは先達として、エリート選手にさらなる意識変革をさせようとしている。「自分で考え」「自分で成長する」トップアスリートになるよう変革を促している。
いわば、選手の立場から愚鈍な日本の野球を、変革しようとしている。
日本の野球がじりじりと沈みつつある中、ダルビッシュの志、意気込みは、希望の灯となろう。来年も、彼自身の活躍とともに、「野球塾」の発展にも期待したい。
1973・74年小林繁、全登板成績【リリーバーとして頭角を現す】
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それだけではなく、自分の意見や考え方を情報発信し、世間に反響を与えている。
単なるトップ・アスリート、スター選手ではなく、オピニオン・リーダーになることをはっきり自覚しているのだろう。
NPB時代の終わり頃、ダルビッシュは圧倒的な実力者だった。打者を寄せ付けない投球をした。
それは肉体改造と独自のトレーニングのたまものだった(吉井理人コーチの手腕も大きかっただろうが)。
ダルはその頃、NPBの打者たちが冗談半分に「お手柔らかに頼むよ」などと話しかけるのが嫌だと漏らした。
入団当初は、MLBに行くことを否定していたダルだが、NPB選手の意識の低さに幻滅した。それがMLB移籍へ向けて彼の背中を押したという言い方もできると思う(もちろん、チーム事情や経済的な事情はあったにせよ)。
海を渡ってからもダルビッシュは成長し続けた。MLBの打者ははるかに手ごわく、ダルの成績は下落したが、それでも一流の成績を維持した。
彼はここでNPBにはいなかった一流打者と出会った。三冠王ミゲル・カブレラの投球を読む能力の高さと恐ろしいスイングに驚嘆しながらも、勝負を楽しんだ。
ダルはMLBの野球を無批判に受け入れたわけではない。
中4日の登板間隔で厳しく球数制限をするMLBの先発投手の起用法に疑問を呈し、登板間隔を開ければ、球数が嵩んでも問題ないと主張。MLBの指導者にも影響を与えた。
2015年春にはトミー・ジョン手術を受けたが、彼はこのことも前向きに受け止めた。
手術後のリハビリテーションを毎日のようにtwitterで発信。トレーニングや食事についても専門家の指導の下、工夫を凝らしていることを紹介した。
何より、リハビリが楽しそうだったのが素晴らしい。彼より6歳年長の松坂大輔が、復活したいと焦るあまり無理をしたのとは対照的に、ダルはあたかも自分の体で実験をするような、好奇心に満ちた日々を送った。
そして昨年、復活した。課題はあったものの球速は98mphにアップし、リハビリは成功したと思われる。

ダルは自分が経験したこと、肉体改造や生活改善、意識改革などを、後輩の選手たちにも伝えようとしている。
中田翔、田中将大、大谷翔平、藤浪晋太郎。NPBのトップクラスの選手、そしてダルビッシュと同じように、NPBに飽き足らず、MLBに挑戦しようとする選手に、心身の変革を促している。
そのトレーニングは楽しそうではあるが、生半可なレベルの選手にはおそらくついていけないものだろう。
今年、ある取材で話を聞いた自動車教習所の指導員は、「野球部の生徒が一番手がかかる」といった。何を話しても「はい」「はい」ということを聞くだけ。質問もせず、自分では何も考えないから、理解しているかどうかさえ分からない、と話した。
日本の野球は、そういうものだった。野球選手は先輩や指導者に盲従し、激しい練習に耐えるだけというものだった。体のケアやメンテナンス、生活管理という考え方もなかった。
NPBからMLBに挑戦する選手は、そういう「日本野球」の旧弊さに飽き足らぬ思いがあって移籍を決めたという一面があった。
ダルは先達として、エリート選手にさらなる意識変革をさせようとしている。「自分で考え」「自分で成長する」トップアスリートになるよう変革を促している。
いわば、選手の立場から愚鈍な日本の野球を、変革しようとしている。
日本の野球がじりじりと沈みつつある中、ダルビッシュの志、意気込みは、希望の灯となろう。来年も、彼自身の活躍とともに、「野球塾」の発展にも期待したい。
1973・74年小林繁、全登板成績【リリーバーとして頭角を現す】
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コメント
コメント一覧
野球に対する深い知識と理解が求められますね。
なんかおかしいと思っていたんだ。今気が付いた。
http://www.iza.ne.jp/kiji/sports/news/161229/spo16122909260003-n1.html
ただ、イチローも初動負荷トレーニングやってるので結局ウェイトやってます。
ボディビルダーのような高負荷トレーニングは必要ないと言ってるだけだと思います。
上半身をムキムキにする必要ないですからね。
飛距離伸ばしてホームランを増やしたいと思っていたら
方法論は当然違ってくる。
要は「自分はどういう選手になりたいか」が大事。