今年の3月22日、元巨人、高木京介の失格処分が解除されるが、巨人は再び契約するだろうか?
それとも他球団が獲得するだろうか。
昨年2月の清原和博の覚せい剤所持、使用での逮捕、3月の巨人野球賭博事件再燃は、野球というスポーツの旧弊で、不健全な体質を露呈したという点で、大きなダメージとなった。

端的に言えば、野球界は、昭和の時代の緩いコンプライアンス意識をそのまま引きずっていたのである。
ヤクザと兄弟同然に付き合ったり、試合が終わったら小ばくちを打ったりするのは、野球選手の習性。どうせ野球選手は堅気じゃないんだし、それくらい許される。法に触れても親会社がもみ消してくれる。

こういう意識がいまだに残っていたのである。

古い野球人は「いま時だったら、俺らは真っ黒だっただろう」と思ったはずだ。

野球界の対応は、お粗末のひとことだった。巨人の4人の首を飛ばしただけ。球場や練習場でトトカルチョで金銭授受をしていた選手、やくざと食事に行った選手、闇カジノで遊んだ選手はすべて「協約違反ではない」としておとがめなし。
清原の事件は「野球界とは一切関係なし」として言及せず。年末に清原は「試合中のグリーニーの使用」を口にしたが、知らぬ存ぜずで通した。
さらに言えば、巨人、原辰徳前監督が女性問題に関連して反社会勢力に対して巨額の金銭を与えていたことが、裁判によって明らかにされたが、巨人、讀賣新聞はこれも「協約違反」でえはないと強弁した。

こういう姿勢から見えるのは「組織改革」ではなく「組織防衛」という野球界の体質である。
組織に深刻な問題があることが分かった時、病巣を摘出し完全治癒をめざすのか、表面に現れた部分だけを削り取ってことなかれとするのか、その差は大きい。

今後も野球界はセンテンススプリングの格好の餌食となるだろう。
時代の変化、とりわけモラルやコンプライアンス意識の変化に対して鈍感で、常に身内に意識がいってしまう。だめな組織の典型だ。

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さらに言えば、野球選手の喫煙率の高さである。ペナントレース中のダッグアウト裏には喫煙室がある。イニングの合間に選手やコーチは一服するためにここにやってくる。ベンチの上の席にいると、全館禁煙のはずなのに、かすかに煙草の匂いがしたりする。

古い野球人は大半が今も喫煙している。

また少年野球の指導者の中には、煙草をくゆらせながら子供たちを罵倒する輩もいるという。

「覚せい剤やばくちはだめだろうけど、煙草は違法ではないし、とがめられることはないだろう」
それはそうだが、要は、どのレベルで線引きをするのか、ということだ。

喫煙は健康に悪影響があることが明らかになっている。日本は煙草に関しては(賭博に関しても)世界の後進国だが、それでも国は喫煙率の低下を推進している。

煙草を大っぴらに喫う姿を子供たちに見せるのは「あり」なのか。親がどう思おうとも「それが野球だ」と開き直るのか。煙草臭い息で「野球は教育の一環」と言っていいのか。
喫煙と反社会勢力は直接の関係はないが、両者にはゆるやかな親和性がある。

喫煙は個人の嗜好だから、マナーを守って喫煙する分には全く問題ではない。
しかし子供たちの面前で、「何が悪い」と煙草をくゆらせるのは、多くの人が違和感を抱くということだ。

アメリカの指導者は「日本じゃ、マフィアが子供に野球を教えているんだろ」と言った。覚せい剤、賭博、公然たる喫煙などの話を聞けばその指導者は「やっぱりな」と思うはずだ。喫煙習慣がない日本の家庭の親も、違和感を抱くはずだ。

アスリートの環境が大きく変わり、意識の変革が進む中で、野球界はここでも取り残されつつある。
体質改善に向けたムーブメントが起こることを期待したい。


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