「やあやあ、遠からんものは音にも聞け」と名乗りをやっている最中に、いきなり切り込まれて大出血、みたいな試合だった。
今回、日本にやってきたCPBL選抜は、WBC代表とは全く別物だ。
今回のWBC、CPBL4位ながら有力選手がひしめいているLamigoは、選手を供出しなかった。アマチュア野球が主導するCPBLに反発したためだ。

しかし今回のCPBL選抜はLamigoの選手が主力。外国人選手もいる。Lamigoは今月、石垣島でロッテと練習試合をやっている。かなり仕上げてやってきた。
Lamigoの選手の多くは、WBCに出場できなかったことを残念がっているため、今回は本気モードだった。

試合経過

WBC-20170301


侍先発、則本は、相手をよく知らないこともあり速球主体。
1番陽耀勲、陽岱鋼の兄貴で、ソフトバンクでは投手だった。「大したことないだろう」という意識もあったと思うが、バットを折りながら右前に運ぶ。
続く林智平はスライダーを中前に。
そして王柏融、CPBL最大のスターが簡単に安打性の犠飛。この選手は、CPBLを踏み台にしてNPBやMLBに行くことを目標にしているから、張り切っている。

台湾プロ野球の超新星

1回に侍が追いつき、2回にはリード。ま、この調子かなと思ったが、3回に王柏融が則本から本塁打。

「調整」「テストマッチ」という緩い認識の侍ジャパンに、本気モードのCPBL選抜が、顔面にパンチを浴びせたのだ。

以後もCPBLは貪欲に安打を奪う。汚い当たりでも安打は安打とばかりに塁上を駆け巡った。2番手の牧田はタイミングを合わされて打たれる。

侍は2番手のザック・セゴビアに手こずる。2009年にMLBで投げたが、最近はメキシカン・リーグで投げていた。プレミア12のアメリカ代表。大した投手ではないが、球が小さく動く。セゴビアもNPBに売り込む気満々だろう。

キャンプを見ていてしみじみ思うのは、NPBの選手は恵まれているということだ。
ノックではちょっと地面が荒れればすぐにスタッフが土を慣らす。移動は全部車。私物以外には重たいものは運ばない。少し体調が悪ければ別メニュー。チームは選手を真綿でくるむようにしてガードする。
WBCに出るような主力級はなおさらだ。まるで世界的なピアニストのように繊細にコンディションを整えている。

しかし、彼らは野球をするのだ。どんなにレベルが高くても、年俸が高くても、野球をするときはイーブンだ。NPBよりはるかに待遇が悪い、他国の選手は「格」「待遇」の違いなど、お構いなしに、いきなり喧嘩をしかけてくるのだ。彼らは侍ジャパンの首をとれば箔がつく。金につながるのだ。

道場で竹刀をもって試合をすれば、台湾は日本の敵ではないかもしれないが、野原で木刀をもってどつきあいをすれば、互角の勝負をする。試合と勝負は違うのだ。

そのことに早く気付かないと、侍ジャパンは言い訳ばかり用意しなければならなくなるだろう。
やるんだったら、必死にやってくれ。




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