試合の後、涙していた。日本での普段の姿を知る者には意外の感があった。
バレンティンのWBC2017での戦績。

Bare-2017


シモンズ(LAA)、ボガーツ(BOS)、プロファー(TEX)、グレゴリウス(NYY)、スクープ(BAL)とMLBで活躍する花形選手の真ん中にどっかと座って、4番の活躍をした。

4本の本塁打は、すべて3回までに放ったもの。先制弾を打ち込んで、チームを有利にする、主軸に一番求められる打撃だった。
24打数16安打13打点4本塁打、打率実に.670。今日は三塁打が出ればサイクルヒットだった。

プエルトリコにとってバレンティンを抑えるのが最大の課題になっていた。

それだけではない。右翼手として必死の守備をした。今日はファウルを追ってフェンスに衝突している。

率直に言ってキャンプでのバレンティンは、あまり体を動かさず、ダルな印象があった。60本を打った2013年以降、モチベーションが下がっているのではないか、という印象もなくはなかった。

2013年のWBCでもバレンティンは主軸として出場し、23打数7安打5打点を記録。オランダチームの英雄アンドリュー・ジョーンズとともに活躍した。
この年、2人はともにNPBに在籍していた。アンドリュー・ジョーンズは楽天の中軸として優勝に貢献、バレンティンは60本塁打のNPB記録を樹立している。

今回はAJはコーチになり、バレンティンは、若い花形選手をリードする立場になった。

彼も昔はプロスペクトとして注目された時期もあった。マリナーズ時代はイチローとともに外野を守り、すさまじい鉄砲肩をみせたこともある。

MLBでは大成できず、NPBに移籍して成功を収めたが、彼自身、「俺は世界でもやれる」という矜持があったのだろう。
神宮で見るよりも若々しく、必死だった。

今年のバレンティンには期待ができるかもしれない。まだ32歳だ。俺はやれる、もう一花咲かせたいという気持ちが湧いてきたのではないか。

本気じゃない、花相撲だ、とかくいい評判のないWBCだが、バレンティンは、国を背負ってプレーすることの意味を教えてくれた。感謝したい。


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