今朝のサンデーモーニングは、張本勲と上原浩治だった。
張本はダイアモンドバックスに移籍が決まった平野佳寿について、
「まあまあですかね…。アメリカの人は低い球を振るからね…」と言った。
張本は、日本よりもアメリカの選手の方が打撃が荒くて、変化球に良く引っかかると思っている。
また日本の投手はアメリカの投手よりも優秀で、制球力があると思っている。
だから、落ちる球がある平野がそのまま通用すると言ったわけだ。
上原浩治は
「落ちる球を投げていれば打てないという意見に喝!ですね。大御所ですけど言わせていただきます。考えて投げていますから、わかっていただきたい」
と言った。9年間のMLB生活で、上原はMLBの打者の怖さを嫌というほどわかっている。そして、MLB全体がどんどん進化していることも実感している。
特に、トラッキングシステムが導入されてから、MLBの野球はどんどん変わっていった。これまで個人の経験や勘でしか表せなかったものが、次々と数値化されている。
投手の球筋も、配球も、打者の打球の角度も、飛ぶ位置も。
投手も打者も野手も、それらを頭に入れて、逐一プレーするようになっている。
「落ちる球だけ投げていれば大丈夫」みたいな牧歌的な光景はもうないのだ。

平野がMLBで活躍する余地は大いにあると思うが、それは彼がMLBの野球を学び、適応した時に限られる。NPBのままで投球すれば、すぐにダメになるだろう。
私は今年、NPBの本拠地で、球団の方からトラッキングシステムの画面を見せていただいた。「ほら、あそことあそことあそこに測定用のレーダーが設置してあるんですよ」とその人はいった。
実は、NPBでもかなりの球団がこうした機器を導入し、投球や打球の解析を始めている。
しかしながら、そのスピードは呆れるほどに遅い。MLBなら導入した翌年には野球の中身が変わってくるだろうが、NPBは「試験導入」が何年も続く。
新しい技術に対して、経営陣がほとんど理解していないし、それを活用しようにも、指導者がいない。
MLBでは、トラッキングシステムだけでなく、様々な技術、戦術、戦法が考案され、そのたびに野球、野球選手が変化している。
しかしNPBは基本的に何も変わっていない。
「外人選手には落ちる球をほおっておけば大丈夫」という老人の意見がいまだに通用するのだ。
今、NPBに来ている外国人の多くはMLBでの生存競争からこぼれた選手たちだ。だから、そういう投球も通用するかもしれないが、MLBではそうはいかないのだ。
NPBの野球はいつのまにかMLBに周回遅れにされている。そういう印象を持つ年の瀬である。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!


「まあまあですかね…。アメリカの人は低い球を振るからね…」と言った。
張本は、日本よりもアメリカの選手の方が打撃が荒くて、変化球に良く引っかかると思っている。
また日本の投手はアメリカの投手よりも優秀で、制球力があると思っている。
だから、落ちる球がある平野がそのまま通用すると言ったわけだ。
上原浩治は
「落ちる球を投げていれば打てないという意見に喝!ですね。大御所ですけど言わせていただきます。考えて投げていますから、わかっていただきたい」
と言った。9年間のMLB生活で、上原はMLBの打者の怖さを嫌というほどわかっている。そして、MLB全体がどんどん進化していることも実感している。
特に、トラッキングシステムが導入されてから、MLBの野球はどんどん変わっていった。これまで個人の経験や勘でしか表せなかったものが、次々と数値化されている。
投手の球筋も、配球も、打者の打球の角度も、飛ぶ位置も。
投手も打者も野手も、それらを頭に入れて、逐一プレーするようになっている。
「落ちる球だけ投げていれば大丈夫」みたいな牧歌的な光景はもうないのだ。

平野がMLBで活躍する余地は大いにあると思うが、それは彼がMLBの野球を学び、適応した時に限られる。NPBのままで投球すれば、すぐにダメになるだろう。
私は今年、NPBの本拠地で、球団の方からトラッキングシステムの画面を見せていただいた。「ほら、あそことあそことあそこに測定用のレーダーが設置してあるんですよ」とその人はいった。
実は、NPBでもかなりの球団がこうした機器を導入し、投球や打球の解析を始めている。
しかしながら、そのスピードは呆れるほどに遅い。MLBなら導入した翌年には野球の中身が変わってくるだろうが、NPBは「試験導入」が何年も続く。
新しい技術に対して、経営陣がほとんど理解していないし、それを活用しようにも、指導者がいない。
MLBでは、トラッキングシステムだけでなく、様々な技術、戦術、戦法が考案され、そのたびに野球、野球選手が変化している。
しかしNPBは基本的に何も変わっていない。
「外人選手には落ちる球をほおっておけば大丈夫」という老人の意見がいまだに通用するのだ。
今、NPBに来ている外国人の多くはMLBでの生存競争からこぼれた選手たちだ。だから、そういう投球も通用するかもしれないが、MLBではそうはいかないのだ。
NPBの野球はいつのまにかMLBに周回遅れにされている。そういう印象を持つ年の瀬である。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
コメント
コメント一覧
公式戦を引退試合にしたり、試合の勝敗よりも選手の個人記録を優先したり
興行なので勝ち負けがすべてとは言いませんが、いつかの阪神の金本起用や川上の50歳登板、最近こちらでも言及のあった福浦和也など
馴れ合いのようなことが普通になっています
敬遠のルール改正などもMLBでは野球の質を高めるために、あるいは客を呼び込むために真剣に考えられた末のいくつかの施策のひとつなのでしょうが、NPBは右に倣えをしているだけに感じられます
冒頭にも書きましたが、球団も選手も含めてNPBは質の高い野球をすることに本気ではないように感じます
フライボール革命だって日本人選手はそんな練習してるんですかね?来年あたりホームランが増えるかどうかですが、そもそも日本人のパワーでもホームランが増えるかは何とも言えませんし、練習中にベテランコーチに怒られたりしそうです。
張本に関しては近年メジャーで起こってる野球の進化なんて知らないでしょう。張本のコメントでネットが荒れますが適当に受け流すのが正解です。