4月10日、戸田球場で行われたイースタンリーグ公式戦、ヤクルト対日本ハム戦は5000人という異例の大観衆が詰めかけた。この試合で斎藤佑樹は立ち上がりから失点するなど7回5自責点だったが白星がついた。翌週には1軍に上げられ、ロッテ相手に5回6安打ながらプロ初勝利を挙げる。しかし5月8日に左わき腹を痛め登録抹消。6月29日に復帰し、以後はローテーションを守ってシーズン終了を迎えた。
今年の記録。



シーズン当初の斎藤は、自分の速球を試しているような印象があった。しかし、内角に入る速球を本塁打されるケースが続いた。負傷してファームで投げた試合でも3試合連続で被本塁打。そのうち2本はサブロー(千葉ロッテ)、脇谷(巨人)とファームで調整中の1軍選手から打たれたものだ。
復帰後、斎藤は本塁打を恐れるようになる。特に主力打者への投球が慎重になる。これが四球の増加を招いた。また、走者が塁に出ると投球間隔が長くなった。
斎藤は「持っている」という流行語で有名になったが、本当は勝ち星や数字、結果に強いこだわりを持った投手ではないかと思う。失敗を恐れるあまり、かわす投球、逃げる投球が目立つようになった。若さがないマウンドは魅力を感じなかった。走者を出すとリズムが悪くなるようで、野手の失策もしばしばみられた。失点41で自責点32という数字は、失策がらみの失点が多かったことを意味している。
しかし、後半からコンビを組むようになった正捕手鶴岡との相性が良くなるとともに、少しずつ攻める投球に代わってきた。このところ死球が増えているが、これは多少とも向かっていく姿勢が戻ってきたということではないか。
1年目は107回を投げて6勝6敗ERA2.69。合格点のように見えるが、被安打はイニング数を大きく上回る122本。四球は38個。WHIP1.50、DIPSは3.96。斎藤は常に塁上を賑わせながら投球をしていたのだ。新人王は難しいだろう。人気は大したものだが、首脳陣の信頼はそれほど高くはないだろう。
ポストシーズンはダルビッシュ、武田勝、ウルフ、ケッぺルで回すはずだ。奇策に出ない限り斎藤はリリーフで使われるのではないだろうか。脇が甘い彼は、救援で結果を残すことができるだろうか。
来季、フルシーズンで投げればERAは落ちるだろうが、10勝くらいは可能ではないか。数字以上に向かっていく投球で、ポストダルビッシュの柱になってほしいと思う。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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シーズン当初の斎藤は、自分の速球を試しているような印象があった。しかし、内角に入る速球を本塁打されるケースが続いた。負傷してファームで投げた試合でも3試合連続で被本塁打。そのうち2本はサブロー(千葉ロッテ)、脇谷(巨人)とファームで調整中の1軍選手から打たれたものだ。
復帰後、斎藤は本塁打を恐れるようになる。特に主力打者への投球が慎重になる。これが四球の増加を招いた。また、走者が塁に出ると投球間隔が長くなった。
斎藤は「持っている」という流行語で有名になったが、本当は勝ち星や数字、結果に強いこだわりを持った投手ではないかと思う。失敗を恐れるあまり、かわす投球、逃げる投球が目立つようになった。若さがないマウンドは魅力を感じなかった。走者を出すとリズムが悪くなるようで、野手の失策もしばしばみられた。失点41で自責点32という数字は、失策がらみの失点が多かったことを意味している。
しかし、後半からコンビを組むようになった正捕手鶴岡との相性が良くなるとともに、少しずつ攻める投球に代わってきた。このところ死球が増えているが、これは多少とも向かっていく姿勢が戻ってきたということではないか。
1年目は107回を投げて6勝6敗ERA2.69。合格点のように見えるが、被安打はイニング数を大きく上回る122本。四球は38個。WHIP1.50、DIPSは3.96。斎藤は常に塁上を賑わせながら投球をしていたのだ。新人王は難しいだろう。人気は大したものだが、首脳陣の信頼はそれほど高くはないだろう。
ポストシーズンはダルビッシュ、武田勝、ウルフ、ケッぺルで回すはずだ。奇策に出ない限り斎藤はリリーフで使われるのではないだろうか。脇が甘い彼は、救援で結果を残すことができるだろうか。
来季、フルシーズンで投げればERAは落ちるだろうが、10勝くらいは可能ではないか。数字以上に向かっていく投球で、ポストダルビッシュの柱になってほしいと思う。
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コメント
コメント一覧
どこかに表記してあるとたすかるのですが。
体格、体力、投球術、どれをとっても並ですよね。
今年も負けゲームをチームメイトが逆転してもらっての6勝ですから。
来年は今年のように活躍できればいいですね。
使えなくても…1軍にいるなんて事にならないように。
PL パシフィックリーグ
IP 投球回
BF 対戦打者数
NP 投球数
H 被安打
HR 被本塁打
BB 与四球
SO 奪三振
HBP 死球
ER 自責点
ERA 防御率
WHIP 1回あたりに安打、四球で出した走者の数
DIPS 奪三振、与四球、被本塁打だけで出した投手の実力の数値
ERAよりも大きい場合、その選手は実力よりも良い成績を
上げているとされる。ふつう、翌年、そういう選手は成績が
下落する(あくまで一般論です)
以上、ようこそお越しくださいました。
体は十分プロでやっていけるだけの体です。
後は高校の時のフォームに戻せるかが鍵です。
高校の時はすばらしかった。フォームの違い(各関節の使い方を具体的に説明が出来る)がわかるコーチでもいればいいのですが。今のままでは今年の成績がいいとこでしょう。高校の時にあれだけのボールを投げていたのだから必ず投げれるはずです。戻った斉藤君を見てみたいです。無理かな。
観客をたくさん呼べ、お金は発生させたのですから、【プロ】って観点からいえば合格ではないでしょうか。
野球実力でいえば、高卒ルーキーとしては妥当だけれど、
大卒の即戦力で、ドラフト1位選手としては。。。。。。な成績ではないでしょうか。
ただ、やはり新人の中でも”並”レベルといった感じでしょうか。
被安打、四球、失点がかなり多く、6勝6敗というと一見そこそこに感じますが、内容があまり良くない。
高校時代の頃から、彼の持ち味は”撃ちずらさ”にあり、よく比較で出されるマー君のように球速や変化球でねじ伏せるタイプの投手ではない。
だからプロに入って苦労する事は目に見えていたはずなのですが、やはり周りにチヤホヤされ過ぎた結果、期待が大きくなりすぎてしまいましたね・・・。
来年は統一球導入から二年目になりますし、打者も慣れてくる頃ですから更に厳しい状況になると予想します。
彼の持ち味を活かす為にも、まずはコントロールをもう一度磨き直す必要があると思います。
1年目に限って言わせると、「期待が大きかった割には不合格」だと個人的に思います。
たしかに防御率的には良い方ですが、勝敗に限って言わせると、期待には十分答えているとは言えません。
ただ、1年目で失敗したことを自分なりに研究して、来年につなげられたら、斎藤投手は今後エースとして活躍できるのではと思います。彼も、田中投手と同等の潜在能力がありますから、今後に向けて期待したいです。
その選手の価値は、1年目がすべてではないですから。
誰でも衰えによる限界もあるし、怪我によるものもあるだろう。
しかし、斉藤選手の一番素晴らしい所は剛速球を決めるよりマウンド度胸だと思う。
特に勝負所!ここぞという時の頼もしさが高校時代には最高だったし
その経験が大学時代にも生かしていたし、プロに入ってからもこれから先当然成績に繋がっていくはずだと思う。
怖いのは怪我。特に肩肘そして下半身全般。
俺は斉藤選手とプレースタイルが中日-ロッテの牛島和彦氏とダブる。
高校時代の活躍があって牛島氏はプロに直接入団したのだが、高校時代の酷使があり、またリリーフという毎日投げなければならない体を酷使する非常に過酷なポジションを担っていたのであるが、多くは高校時代の利き腕の酷使が原因だと思う。
それは数多の高校野球の優勝投手もしかりだと思う。
斎藤佑樹投手は2年目のジンクスはありません。
だって1年目はあまりいい結果は残せなかったから。
でも斎藤投手はこのままでは終わらない選手だと思う。
個人的には元西武の東尾選手みたいに打者の頭狙って投げても気にしないくらいの大物投手になってほしい。
斎藤選手は品のある人物だけどね。
2年目は最低16勝はするんじゃないかな?
インサイドワークに長けた選手だから。
散漫な文章ですみません。何しろ斎藤選手にがんばって結果を残して欲しいものですから。
貴兄の解説は出色のものです。草野球ぐらいしか経験のない小生は野球の奥深い見方がわからずもちろん選手個々の能力を計数化して評価することなどトンデモハップン(古い!)で感心して拝読するばかりです。さて、斎藤は大学のはるか後輩にあたりますから数年前に甲子園にもいってみてきました。能力などとてもわかりませんが過去の大田(三沢高校)や荒木(早実)もソレナリに活躍しましたからソコソコ行くのではないかと期待しています。67歳、大阪在住。