報知
巨人が28日のDeNA戦(東京D)で、今季限りで現役を引退した巨人OB、BC栃木の村田修一内野手(37)の引退セレモニーを検討していることが17日、分かった。
17日、中日戦が行われたオーロラビジョンに試合中、両チーム名とともに「9・28 WE☆SHU」と何かを“暗示”するような表示がなされた。
とのことだ。

前年100安打を打っていた村田修一の戦力外通告と、他球団の無視、無関心は、球史に残る「謎」の一つだろう。村田修一は1865安打していた。前年までの実績と実力からは、松坂世代唯一の「名球界入り」が確実視されていたが、この一件によって、それも不可能になった。

同じように前年まで元気いっぱいだった選手が突然干されて、プレーできなくなった例には、大村直之がある。
彼は村田修一とは違い、ミートが巧みな駿足の外野手。イチローの小型版のような選手だったが、オリックスに移籍して2年目に突然二軍落ちをして、その年に戦力外。
大村自身は現役続行を希望していたが、オファーはなく、そのまま引退となった。今はオーストラリアに移住している。
二人は同じ「1865安打」で、不可解なキャリアの終わりを迎えている。

大村の場合、2010年2月、沖縄、宮古島でのキャンプ中に急逝したオリックスの同僚、小瀬浩之との関連が取りざたされた。しかし、大村がこの年に球団を出されてすぐに現役続行の意思表明をしていることからみても、この話は信ぴょう性が薄い。少なくとも大村自身は、事件への関与の認識はなかったのだろう。そうでなければ野球を続ける意思を表明することはないと思われる。
中村紀洋の場合も似ているような印象があるが、彼は明らかに全盛期を過ぎており、2000本安打を打たせることを条件に現役を続行させた印象が強い。それに、2014年の中村は自分の打席の時は走者に盗塁しないように言いつけるなど、チーム方針に逆らうことも多かった。実害を伴う規律違反があった。だからDeNAを放出されたのち、どこも獲得の意思を示さなかったのだと思う。
村田修一の引退セレモニーを実施するという報が本当であれば、少なくとも巨人には「村田を追放してやろう」という意図はなかったことになる。就任したばかりの鹿取義隆GMは「村田の移籍がしやすくなるように」FAではなく自由契約にした、と語った。これをそのまま受け取ることができるだろう。
先日の栃木の引退の際には、坂本勇人など元の同僚からメッセージボードが寄せられたという。彼らにとっては村田修一はまだ仲間なのだろう。

世間には自身のサラリーマン生活になぞらえて、組織ににらまれることをしたからクビになったのだという情けない意見の持ち主もいる。スーパースターと、自分たちのちんけな処世術の区別もつかないのは、滑稽というしかない。
村田修一が今後どのような身の振り方をするかわからないが、個人的には独立リーグを盛り立てることに力を貸してほしいと思っている。
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とのことだ。

前年100安打を打っていた村田修一の戦力外通告と、他球団の無視、無関心は、球史に残る「謎」の一つだろう。村田修一は1865安打していた。前年までの実績と実力からは、松坂世代唯一の「名球界入り」が確実視されていたが、この一件によって、それも不可能になった。

同じように前年まで元気いっぱいだった選手が突然干されて、プレーできなくなった例には、大村直之がある。
彼は村田修一とは違い、ミートが巧みな駿足の外野手。イチローの小型版のような選手だったが、オリックスに移籍して2年目に突然二軍落ちをして、その年に戦力外。
大村自身は現役続行を希望していたが、オファーはなく、そのまま引退となった。今はオーストラリアに移住している。
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大村の場合、2010年2月、沖縄、宮古島でのキャンプ中に急逝したオリックスの同僚、小瀬浩之との関連が取りざたされた。しかし、大村がこの年に球団を出されてすぐに現役続行の意思表明をしていることからみても、この話は信ぴょう性が薄い。少なくとも大村自身は、事件への関与の認識はなかったのだろう。そうでなければ野球を続ける意思を表明することはないと思われる。
中村紀洋の場合も似ているような印象があるが、彼は明らかに全盛期を過ぎており、2000本安打を打たせることを条件に現役を続行させた印象が強い。それに、2014年の中村は自分の打席の時は走者に盗塁しないように言いつけるなど、チーム方針に逆らうことも多かった。実害を伴う規律違反があった。だからDeNAを放出されたのち、どこも獲得の意思を示さなかったのだと思う。
村田修一の引退セレモニーを実施するという報が本当であれば、少なくとも巨人には「村田を追放してやろう」という意図はなかったことになる。就任したばかりの鹿取義隆GMは「村田の移籍がしやすくなるように」FAではなく自由契約にした、と語った。これをそのまま受け取ることができるだろう。
先日の栃木の引退の際には、坂本勇人など元の同僚からメッセージボードが寄せられたという。彼らにとっては村田修一はまだ仲間なのだろう。

世間には自身のサラリーマン生活になぞらえて、組織ににらまれることをしたからクビになったのだという情けない意見の持ち主もいる。スーパースターと、自分たちのちんけな処世術の区別もつかないのは、滑稽というしかない。
村田修一が今後どのような身の振り方をするかわからないが、個人的には独立リーグを盛り立てることに力を貸してほしいと思っている。
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コメント
コメント一覧
契約に際し幾ら出せば妥当か?
等々、他球団の出方を牽制しあってるうちに手をあげるタイミングを失したように思われます。
MLBのようにメジャー契約、マイナー契約が明確になっていれば各球団も獲得し易かったと思うのですがいかがでしょう?
村田の成績が下降してマギーに抜かれたということ。選手の評価は、チームへの貢献度と相関するOPSで比較すべきで、安打数100という積上の指標をみてもしょうがない。タイトルホルダーなんて所詮単年での他選手との相対評価でしかないから獲得したところで大した意味はないし、まして村田の場合は10年前の過去の栄光だろ。実力で抜かれたから次年度契約されなかった、という話で終了。筆者はそこが分かってないみたいだね。
ちょっと単純だと思う。
MLBなら、そういう計算だけで放出すると思う。松井秀喜がそうだったように。
でも、NPBは過去の実績も加味して選手を評価する。
それがいいかどうかは意見が分かれるが、市場の流動性が少ないNPBでは単なる「時価」だけで選手を取引しない。NPBはそういうドライな選手移動ができないのが、ネックではあるが。
これから関係者に話を聞いていこうと思うけど、あなたが言ったような理由で獲得しなかったチームはないと思う。そもそもOPSなんて、NPBの現場は理解していない。情けないけどね。
あなたも、理解できていない部分があると思う。
感覚値ですが、各球団の生え抜き志向が強まっていませんか?
広島や日本ハムの球団運営が称賛されている昨今、”コスパ“的にも理に叶っているのでしょうか。
完全ウエーバー&自動FAは日本球界には根付かないのでしょうか、、
流動化を促進した方が、フランチャイズプレイヤーの希少価値も高まって見応えがあると思うのですが。
ま、そういう落としどころかもしれませんね。
一方でチームそのものの評価(ファンやら親会社やらマスメディア)としてプロスペクトというか将来性のある若手がたくさんいるか、若手を使おうとしているかというのが重視されつつあるように思います。
ホークスの三軍とかカープのドミニカアカデミーあたりでしょうか。
こうした流れの中で、相対的に実績のあるベテランを獲得することはネガティブな評価を受ける傾向に変わってきたのではないでしょうか。
村田は過渡期の陥穽にはまってしまったような気がします。
まぁ、単純に.270 HR15本くらいなら若手の台頭か外国人選手でなんとかならんかね、と考えて獲得見送りした結果なのではないかと思いますが・・・
確かに陥穽なんでしょう。
最近、セ・リーグの球団の人によく会うので、それ以外の要因があるとすれば、それとなく聞いてみたい。
家族のことを考えて野球に固執せずに、オーストラリアで不動産業をやってたみたいですね。
古くは王や山本浩二。十分な成績を残しながら来期のチーム構想から外れるやそのまま引退を受け入れている。
逆にチーム構想から外れても引退拒んで再就職できた選手って、落合、門田、清原くらいじゃないのかな?
昔の選手ってけっこうまだやれるよっていう状態で引退した選手多いような気がする。特に広島の選手で。
村田は讀賣上層部からの評価が低いだの2016年にも言われてましたし
ちょっと口を閉ざしておきますと言った張本や
発言に気をつけないとなどノムさんも匂わせていました
それ以外にも長嶋さんがゴールデンスピリット賞の選定に村田外しを強引に促しているような面も見てとれました
現場の評価は実績もあるし責任感も強い頼れる兄貴分
欲しい球団も間違いなくあったはずです
オーナー同士の示し合わせで村田をどの球団も獲らなかった
上層部からすれば自分たちで追放しておいてセレモニーなんて出来るわけがない
でも当のオーナーがクビになりましたよね?それは讀賣としては言い訳に利用出来ます
全部お話ですね。
①獲ったら獲ったで名球会入りの忖度をしなければならず、1865安打という、あと1年以上はレギュラーで使わないと名球会入りが難しい状況だった。
②プロとして守れるのは三塁と一塁だけで、そのポジションの即戦力は外国人か既存のベテランで賄えるチームばかりだった。
③もしかしたら需要のあるかもしれない千葉ロッテ・東京ヤクルト・中日あたりが、生え抜きの選手を育てる方針を出してしまった。
④一番ニーズがあったはずの千葉ロッテでは、もう一人名球会入りの忖度をしなければならない福浦和也がいた。
⑤複数打席勝負の打者で、代打として使うには難しいタイプの打者だった。
決して人間性の問題ではないはず。
完成度が高いご意見です。
元を正せば金のある巨人に有利な制度になるようにFAを敷いたのに、FAの為に巨人が将来衰退するのは皮肉なものですね。
今後の巨人は、移籍すれば優勝を経験できる確率が大幅に上がるというチームではなくなっていると思われるので、通算成績にこだわりのある選手は取りにくくなる可能性が高いとは言えそうですね。
ただ私は忘れない
テレビ東京の番組で星野さんがもったいないよ!!と訴えていたことを
誰もやりたがらない選手会長を嶋選手の後任でやらせる代わりに村田を獲得できないか画策していたことを
そこまでしないと獲れなかった何かしらの障害があったということを