ようやくDAZNは「ダズーン」ではなく「ダゾーン」だということが頭に刷り込まれた昨今である。

昨日は、菊池雄星の本拠地初登板をDAZNとNHKBSでかわるがわる見ていた。DAZNは超低音の多村仁志、NHKは桑田真澄。あまりにも対照的すぎる2人の解説で、菊池が6回自責点3で降板し、日本でも投げたストリックランドが打ち込まれるのを見た。
菊池はQS前後の成績で、10前後の勝ち負けをする投手になるのだ、ということだだんだん見えてきた感じだ。

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甲子園は雨だからDAZNとBSで、日ハムーオリックス戦や阪神ーヤクルト戦をザッピングする。阪神はベンチの空気が明るくなった。矢野監督は本当の意味で「兄貴」であり、選手と一喜一憂する雰囲気がにじみ出ている。選手がふがいないプレーをすると摩崖仏みたいに表情が凍った前任監督とは、ベンチに流れる空気は明らかに違うのだろう。

で、日ハムーオリックス戦。オリックスは前日は延長10回に1死二塁から西川と近藤を申告敬遠して、中田翔にサヨナラ満塁本塁打を浴びた。今日は4-2でリードした9回二死から増井浩俊を上げてまた中田に2点タイムリーを打たれた。
この日の日ハムの先発は金子弌大であり、増井のこともあって、因縁の試合の印象が強かったが、オリックスはダメだなあ、という印象を強く持った。

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関西在住の私にとって、このチームは最も近しい球団だが、全然応援する気になれない。「チームを強くすること」に熱心ではないからだ。今季は金子、西と最も実績のある2枚の先発が抜けたが、ほとんど補強をしなかった。
前年の広告で最も大きな扱いだった選手とその次の扱いの選手が抜けたのに、何もしなかったのだ。

監督も、Bクラス低迷の責任を取って福良が続投を辞退した後、今年60歳になる他球団育ちの西村徳文を据えた。やる気があるとはとても思えない。このプロ野球ブームの中、観客動員も低迷している。
そしてパで唯一「ボールパーク構想」を打ち出していない。
そういう沈滞ムードが重なって、やる気がないようにしか思えなくなっている。

対照的に日本ハムは、独自の経営方針でチームをどんどん改革している。数年先まで見越して次々と手を打っている。限られた予算でやりくりしているが、選手も育っているし、空気も明るい。日本ハムが何かをすれば「明確な意図があってのことだろう」と思うが、オリックスは「またその場しのぎではないか」と思ってしまう。

開幕戦では、そうした「差」を感じずにはおられなかった。2人連続の申告敬遠で主砲の中田を怒らせるなど、西村監督の采配は後ろ向きにもほどがあるだろう。

この球団が、魅力を失ったのは2005年の球界再編で近鉄を合併して以来だろう。あの事件を機にパの他球団は経営改革を進め、躍進したが、「負」の印象を背負ったオリックスはアイデンティティーを確立できず、低迷しているのだ。

このままいけば、吉田正尚など数少ない人気選手を引き留めるのも難しいのではないか。

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わずか2試合の結果で、今後を占うのは早計だが、オリックスは、今季も厳しそうだ。


2016・18年松坂大輔、全登板成績

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