開幕から調子の上がっていない(とはいっても数字的には並み以上だが)未勝利の田中将大と、おそらくは下り坂の2勝斎藤佑樹。互いに「相手のことなんか構っていられない」と言ったそうだが、それは本音だろう。しかし二人の特性が良く見えた。
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楽天打線は相変わらず淡白で、斎藤のボールくさい球に手を出して12球で凡退。140km/hの速球は打ち頃に思えたのだろう。

対する田中は152km/hの4シームをいきなり投げ込んだ。こうしてみると二人の差は歴然としている。田中のチェンジアップやスライダーの方が斎藤の速球よりも速いのだ。

しかし、打線は日本ハムの方がやや上。立ち上がりで不安定な田中に対して上位打線が粘り強く攻めて先取点を挙げた。

これで斎藤がさらに乗ってくるかと思ったらさにあらず。慎重に低めをつくのはいいが、ボール球が多くなった。しかも間合いが長くなる。昨年何度も見たことだが、慎重すぎて守る側のリズムがおかしくなりそうな感じ。下位打線に3つの四球を与えた。

なぜか今日の斎藤は、テレーロ、フェルナンデス、ガルシアという外国人(フェルは日本人扱いだが)を異様に警戒していた。3人ともそれほど怖い打者ではないと思うのだが、変化球から入って打ち込まれたり、歩かせたりした。

田中も2回、3回とピリッとしない。シュートの回転が良くないようで狙い打たれていた。しかし、無駄球が減り、徐々に上向きの印象。

対照的に斎藤は3回、この回だけで41球を費やす。牧田には10球粘られる。だらだら間合いが長いうえに、きわどいところを狙いすぎてボールも多い。田中と違って速い球がないために、ファウルで粘られる。リズムがないから失策も生まれる。1失点で済んだのが不思議なくらいだ。この回で斎藤の完投の線は完全になくなった。

この回のあと、斎藤は吉井コーチから膝を叩かれながらアドバイスを受ける。間合いのことだろうか、配球のことだろうか。

4回から田中は完全に復調した。ストライク先行。4シームを見せてフォークで打ち取るというパターンで面白いようにアウトを取っていく。速い球があることで、投球がいかに楽になるかを実感する。

斎藤も4回から復調の兆し。しかし、楽天打線の単調な攻めにも問題があるように思う。3回の粘りが嘘のように、早打ちで凡打を重ねる。もう少し食らいつけば、田中を楽にすることが出来たと思う。

斎藤は7回先頭のフェルナンデスに安打を打たれた時点で交替。悔しそうだったが113球に達しており、やむを得ない。

田中は8回に至っても全くスタミナは衰えず、速球は152km/hを記録。悠々と8回を投げ終えた。今年もやるのではないか。

斎藤佑樹は、これからも楽な登板はないのだろう。どんなに調子が良くとも、遅い速球を速く見せるやりくりをしながら、相手打者より少しだけアドバンテージを稼ぎ、それをかき集めて白星にしていくのだろう。
田中との決定的な素材の差を感じて、少し気の毒な感じさえした。


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