昨日の阪神、近本の「サイクル安打」は、「やらせ」「いんちき」だった。
パの投手、高橋礼が、近本に打ちやすい球を投げたかどうかはわからないが、パの外野陣は極端な前進守備を敷いていた。そして打球がフェンスを直撃すると左翼の吉田正尚秋山翔吾が緩慢な動作でボールに追いつく。近本は二三塁間で一度止まるが、三塁に突入。中継した遊撃の源田壮亮は、わざとゆっくりと三塁に送球し、これを三塁の松田宣浩が取り損なって、近本は三塁に生きた。
中継アナは「これは三塁打になるのでしょうか?」と言ったが、電光掲示板に「H」が灯った。
直後に前田智徳は、思わず
「今はこういうオールスターなんですね」
と言ってしまう。
隣にいた古田敦也はここまでオールスターでサイクル安打を打った唯一の選手だったが、彼も言葉が出なかった。
大記録に際して、相手チームが協力するのは、MLBでもよく見られる。ノーヒットが続いている投手に対してはバントはしてはいけないとされるし、あと1人になれば打者は積極的に安打は狙わない。
サイクルヒットでも、最後の打席で守備側が手心を加えるのはしばしばみられることだ。
ただ、こまで露骨なのは珍しい。
MLBはいろいろな面で、NPBよりも優れているが、こういうところまで見習う必要はない。
昨日の試合中継を見ていた人は、近本の記録に快哉を叫んだだろうか?
「プロ野球って、こんなことするんだ…」と白けたファンも多かったのではないか。

昨日、高校野球で力量差のあるチームの対戦では、強いチームは姑息な作戦はせずに、相手にも野球をさせるべきだと書いたが、それとこれとは「似て非なる」ものだ。
オールスターは、その成績が「Official Baseball Guide」に掲載される。1951年の第1回からの記録が選手別に詳細に載っているのだ。昨日の近本の「いんちき三塁打」も「ぱちもんサイクル安打」もここに永久に記録される。
メディアはこの茶番劇について、一切批判しない。中継アナも声を張り上げて「大記録達成」をうたい上げた。今日のニュースも「大記録達成」の大合唱だ。
テレビカメラが入り、多くの人が見る中で、不正が行われたのに、メディアは一切異論をはさまない。この気持ち悪さ、不快さ。
この試合で、オールスターの権威は毀損されたといってよい。オールスターのスポンサーの「マイナビ」はどう思っただろうか。
そしてメディアも、人々の信頼に足るものではないことを改めて露呈した。我々はどんな世の中に生きているのかと思う。
1983年槙原寛己、全登板成績【初登板初完封の衝撃、新人王に輝く】
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!


中継アナは「これは三塁打になるのでしょうか?」と言ったが、電光掲示板に「H」が灯った。
直後に前田智徳は、思わず
「今はこういうオールスターなんですね」
と言ってしまう。
隣にいた古田敦也はここまでオールスターでサイクル安打を打った唯一の選手だったが、彼も言葉が出なかった。
大記録に際して、相手チームが協力するのは、MLBでもよく見られる。ノーヒットが続いている投手に対してはバントはしてはいけないとされるし、あと1人になれば打者は積極的に安打は狙わない。
サイクルヒットでも、最後の打席で守備側が手心を加えるのはしばしばみられることだ。
ただ、こまで露骨なのは珍しい。
MLBはいろいろな面で、NPBよりも優れているが、こういうところまで見習う必要はない。
昨日の試合中継を見ていた人は、近本の記録に快哉を叫んだだろうか?
「プロ野球って、こんなことするんだ…」と白けたファンも多かったのではないか。

昨日、高校野球で力量差のあるチームの対戦では、強いチームは姑息な作戦はせずに、相手にも野球をさせるべきだと書いたが、それとこれとは「似て非なる」ものだ。
オールスターは、その成績が「Official Baseball Guide」に掲載される。1951年の第1回からの記録が選手別に詳細に載っているのだ。昨日の近本の「いんちき三塁打」も「ぱちもんサイクル安打」もここに永久に記録される。
メディアはこの茶番劇について、一切批判しない。中継アナも声を張り上げて「大記録達成」をうたい上げた。今日のニュースも「大記録達成」の大合唱だ。
テレビカメラが入り、多くの人が見る中で、不正が行われたのに、メディアは一切異論をはさまない。この気持ち悪さ、不快さ。
この試合で、オールスターの権威は毀損されたといってよい。オールスターのスポンサーの「マイナビ」はどう思っただろうか。
そしてメディアも、人々の信頼に足るものではないことを改めて露呈した。我々はどんな世の中に生きているのかと思う。
1983年槙原寛己、全登板成績【初登板初完封の衝撃、新人王に輝く】
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
コメント
コメント一覧
イチローの茶番引退試合に続いて相当に悪質な事例になってしまいました。
・緩慢な中継をした源田←近本が二塁でスピード緩めたのち走ったので
・送球をこぼした松田←捕球損ねの可能性もゼロではない
・4打席目、5打席目で直球しか投げなかったセ投手←二打席合わせて4球なのでたまたまかもしれない
これら、特に上二つに関しては黒に近い灰色でしょうが
・あの点差、ランナー状況で前進守備した外野陣
(左翼手は吉田正尚でなく秋山翔吾です。彼の守備自体はクッション処理も含めて問題なしでした)
・二塁打+エラーにするべきところを三塁打にした記録員
これは完全にサイクル安打のサポート以外の何物でもない。
「所詮お祭りだから」で済ませると
過去にあったオールスターでの素晴らしいプレーの数々も全て色あせてしまう。
プロの一流選手たちが本気で遊ぶから楽しいわけで、プレー自体に演出はいりません。
俺の大好きな吉田正尚は絡んでないです。
修正します。
そうなっていたらすんなり4打席目でまっとうなサイクル安打達成だったんですがね。
私はAbemaTVで観戦していましたが、解説の里崎智也氏も2打席目の時点でサイクル安打狙えるから3塁まで行ってほしかったみたいな事を言っていました。
サイクル安打で一番難しいのは3塁打なのだから当然の意見でしょう。
案の定3塁打だけが残った結果、いびつな形でサイクル安打が「達成」されることになってしまいましたが。
恥ずかしながら、正直申し上げると、
少しは嬉しい気持ちもありました。
ただ、あれをやったらだめだと思う。
原口の出場も含め、
全体的に安物のプロレスを見せられているような感覚で、
名誉の記録でなく、近本にとっては寧ろ汚点になったでしょう。
彼がいんちきサイクルのイメージを拭うためには、近い将来、必ず自力で、苦笑いでない、きちんとしたサイクルヒットを達成する他ない。
それでも、前人の偉大な記録を冒涜したことには変わりありませんが。
主旨とはずれますが、
実況のアナウンサーが、出場選手の高校球児時代の実績をしきりにプレー中にするのですが、
立派にプロとして活躍する選手のプレーそっちのけで話す必要はあるのかと、違和感を感じた
そんなオールスターでした。
よっぽどMVPでしたから、
結果そこの部分があまり評価されなくなってしまったのは悲しいことですね
既に10-3のワンサイドゲームであること、大雨の中であったこと、甲子園開催で近本が阪神の選手であること等です。
最後に送球をこぼしてアシストをした松田の件について。
オールスター前には松田の「トップ選手が集まる球宴でも、僕はもっとバッチバチの雰囲気で勝負がしたいし、ファンにも見てもらいたい」という発言が載っていただけに、空気を読んで故意にアシストしたのなら残念に思います。
今回の事例は、1983年に山本浩二が三塁打を残してサイクルヒット達成の状況で、阪神の三塁手、掛布雅之がタッチを遅らせて「アシスト」したのに似ているでしょうか。
野暮な事は言いたくありませんが、手心を加えるにもほどがあると思いますね。
最後の砦たる記録員。
選手・マスコミに加えこの二者もみすごせません。
あとついでにネットの論調も肯によりまくる。
おそらく、否の意見を出そうものなら
「空気読めよ」「お祭りじゃないか」で総攻撃が出るのが予想されます。
やるほうも伝えるほうも見るほうも記録するほうも野次馬も
全てが茶番。
さきにあった大阪桐蔭出身選手絡みの茶番乱闘未遂よりひどいものがあったとは。あれはまだ記録に絡んでなかったので。
オールスター死んだな。
件のプレイがあった直後、の偽らざる気持ちです。
もうこれやんなくていいかなと思いました。
これは蛇足ですが、
「安物のプロレス」とはまさにそのとおりだとおもいます。
なお上質のプロレスはエンターテイメントとして最高に楽しいことをプロレスファンから申し上げておきます。
では江夏が田淵に「取るな」
と言ったシーンは?
取らなかった田淵は茶番とは絶対に言われることはありませんね、過去も今後も。
こういうこと書くと、絶対次元の違う話しとか言われますが、敢えて書いたのは、どこまで線引きするのか難しいということ。
こういうこと書いたら野暮ですが、言い出したら江夏の9連続三振なんて茶番ですよね。
昨日のプレーが茶番というなら、江夏の9奪三振は茶番と言わないと駄目ですよね。
大人の事情ですか(笑)
個人的には、スーパープレーでサイクルを阻止したほうが自分は好きですよ。
なぜ茶番なんでしょうか?
当時のパ・リーグがセに敵愾心を燃やしていたのは事実です。
田淵が江夏にファウルフライを取るなと言ったのは、別に利敵行為ではない。問題なしとはしませんが、味方投手が狙っている記録に自軍の捕手が忖度したことと、敵軍の野手が忖度したことは、文字通り次元が違うでしょう。
江夏の9奪三振は、茶番ではない。
知ったかをする割には、論旨が大したことない。
この問題は、黒白つけるものではなくて、どこでボーダーラインを引くかの問題。
なぜなら、現場にいないからですよ、9奪三振の時。
現場にいない人間、リアルタイムで見てない人間は知ったかぶりですよね。
そこまで私に知ったかぶりというなら現地で9奪三振を見たとか?
それなら素直に謝りますよ。
まあ、パ・リーグが敵愾心を燃やしてたは散々出てきますが、9連続三振の最初のほうはお祭り的な感じもしてますよね。
そもそもあの年の江夏の成績で出場出来て、それがあんなことになったんだからまあNPB的のオールスターの良さですよ、原口と同じく。
オールスターで起きた事なんですよ。
そんなこと言い出したら、古田のサイクルヒットは全力で阻止しに来たんですか、当時のパ・リーグのピッチャーは?
野茂が他球団のヘルメット被って出てくるのも、水野が代打で出てきてサヨナラヒットも、ピッチャーイチローもみんな茶番。
でも誰も夢壊したなんて言わないですよ。
あれを喜ぶ甲子園の阪神ファンもいるんだから、例え悪い夢でもいいじゃないですか。
大甘ですね。そんなんじゃ、たとえ江夏の9奪三振を目の前で見ても、何もわからなかったでしょう。
私もテレビで見ただけですし、後付けで理解しましたが、モノの道理はもう少しわかっているつもりです。
知ったかぶりとは、その場で見なかった人ではなく、物事をしっかり理解していないのに吹聴する人のことです。
だって空気感は現地でないとわからないですから。
私は何でも現地で見た人以外は知ったぶりだと思ってますよ。
土井なんて笑いながらバット投げてますよ。
それを誰も文句言わないですよ。
じゃあ笑いながらバット投げて真剣勝負してるのとか言ったら野暮ですよ。
私ももちろん言わない。
素晴らしく、偉大で、とてつもない記録です、江夏の9連続三振は。
細かく探したら昔だってありますよ、記録アシストしたなんて。
どんどん話のレベルが下がりますね。確かにあなたと議論をするのは、野暮だと思いますのでこの辺で。
せいぜい現場の空気を吸い込んでください。
昔なら笑って済まされることでも、今同じことをすれば批判の対象になる、そんな印象を受けました。
あとは、今は今回のような件があると、当人達よりも周囲が過剰なまでに感動演出したり、空気読めよ的な変な同調圧力が働いたりして、昔よりも「作られた感」が前面に出てくるのも白ける原因ですね。
甲子園じゃない球場で同じ状況だったらどうなってたんでしょうね。
私のコメントはお読みですか?
古田敦也のセンターへの大飛球に、秋山幸二は帽子を吹っ飛ばしてフェンスに激突しながらジャンピングキャッチを試みています。結果としてわずかに捕球できずに三塁打になりました。せめて古田敦也がサイクル安打を達成した映像を見てからご意見した方が良いと思いますよ。
的外れな知ったかぶりは恥をかくだけです。
私は投げたピッチャーの方を書いたんですけど日本語の理解力ありますか?
それとも読んでないとか(笑)
まあここは私が主じゃないので、わけわからない荒しはやめましょう。
アンチが少ないタイプなのもあるでしょう。
もし日頃から叩かれやすい選手が絡んでたら
オールスターでも真剣勝負が見たい!
オールスターをなめるな!
と、もう少し議論になったと思いますよ。
今はメディアもファンも
多数派に乗っかる時代ですからね(^ ^)
怠慢プレーではなくて「忖度」でしょう。
たたかれやすい選手であれば、そういうことはしなかったはず。私はその選手の方が偉いと思いますが。
しかし球場は大盛り上がりでみんな大喜びしてたし、まあいいんじゃないんですか。関わった選手達もファンが求めていることを分かっていて、期待に応えたのでしょう。
球場に来る野球ファンなんて今や大騒ぎしたいバカばかりだし、この程度のレベルがお似合いというものです。
善良ではないよね。野球を侮辱したい悪質なネット民ですね。
これは結構重要なことでして、残った二塁打を埋めるため古田は、行こうと思えば行けた三塁には向かわず悠々二塁上で止まってサイクルヒットを達成したので、これも記録のために手心を加えたという点では同様なのです。
私などはサイクルヒットよりも三塁打・単打・本塁打・三塁打の方が価値があると思っているので、どこで線引きするかは究極のところ個人の好みの問題になるのですが、今回は相手陣営が前述したように多くのポイントで手を抜いての達成(?)だったことが一線を画しているわけです。
極端な話、同様のことを相手守備陣がやり続ければ、本塁打さえ出てしまえばあとは今後いくらでも達成者が出てきてしまう。これはいくらなんでもやりすぎでしょう。「敵が協力しての記録に価値はない」ここは最低限堅持してもらいたいところです。
取るな = ×
追うな = ⚪︎
オールスターの記録の価値が暴落したんじゃないかな。
プロレスのWWEばりにシナリオライターが脚本を書き
感動的な試合を演出されるというある種のディストピア小説が
描かれてましたがげんじ
これを三塁打と言われて許せないのは、近本は三塁まで走る気がなかったこと。
そんなやつのために茶番を演じて、記録員までが嘘を書く必要はない。
同感。
二塁付近での減速含めてなんだかなぁという思いです
そして、ふと今年の交流戦のベイスターズ対マリーンズ、神里が三塁打打てばサイクルヒットの試合思い出しました
左中間破って三塁へ向かう神里と荻野の返球と三木の中継プレイです(結果はアウト)
その試合を見たので、やるなら本気で走ってほしかったし、手抜かりなく中継プレイをしてほしかった
かつて見たオールスターの中で江川の8連続奪三振を思い出します。
あの時9人目の打者だった大石は2ストライクに追い込まれた場面で江川が投じたカーブを辛うじてセカンドゴロを打って三振を免れました。
自分はあの時は何故江川はストレートで三振を狙わなかったのか?と地団駄を踏んだものですが
もしかして今の世ならゴロを打った大石は空気が読めないと責められるんですかね?
オールスターで見たいのは選ばれた選手のプロフェッショナル溢れるプレーであって忖度や茶番は御免蒙りたいですね。
今更ですが気になってしまったので。
(ご存じの方も多いとは思いますが)
上記の江夏氏の9連続奪三振の件ですが、「捕るな」といったか「追うな」といったかは、実際のところは本人しか分かりませんが、結果としては打球はスタンドに入ってファールとなったはずです。
(本人曰く、打球を見た瞬間、スダンドに入るとわかったので、無駄に追うより、早く次の投球に入りたかったので、「追うな」といったとコメントしています。)
よって、故意落球でも茶番でもなく、9連続三振は正当な記録です。
今回のサイクル安打の件で、9連続三振をはじめとする先人たちの素晴らしい記録に対して、この様ないわれのない疑念の余地を作って(広げて)しまったこと(それも現役選手自らが行ってしまったこと)が、残念でなりませんし、憤りを禁じ得ません。
「捕るな」にしても「追うな」にしても、味方に対してアウトにする努力を中止するように言ったわけですから、全然問題がなかったわけではない。
でも、先日の「やらせサイクル」とは次元が違う話ではありました。
例えば、本塁打1本と三塁打3本ではサイクルヒットにはならないが、どう考えてもこっちの方がすごいと思うのだよ
でも、サイクルヒットみたいな名称がないから記録として扱われない
野球の中には実はものすごい珍しい記録が存在するはずなのに、キリが数字とか、名前がたまたまついている記録しか注目されない
以前あった則本の二けた奪三振の連続試合記録に関しても、10個以上というキリが良い数字しか注目されない
でも、11個以上の連続試合記録も誰かが持っているはずで、そっちも十分にすごいはずなのに、誰も注目しない
もはや記録に何の価値があるのか?すら分からなくなってきましたね
サイクル安打は珍記録として歴史的価値があるわけですね。
スリーベースでのサイクルヒット達成というと、1983年の山本浩二選手への掛布選手のタッチを思い出します。
同じようでも今回とは忖度の意味合いもメディアの論調も全く違うもので、必死に走る山本浩二選手への掛布選手のリスペクトを感じ、「掛布、やっちゃったな」と苦笑いで済ませられるように感じた記憶があります。
確かに問題ないわけではないですね(今の時代だとなおさら)
ですが、プレーそのものではなく、それにまつわるエピソードの一つ(結果も未遂)で済ませられるものと、実際にプレーしたのでは、おっしゃるとおり次元が違います。
自分の行為が、先人の記録ひいてはプロ野球(選手自身)の価値を下げていることに、いい加減気づいてほしいものです。