メディアは「公開説教」が大好きだ。U18の例の仲井コーチの叱責も「公開説教」だったのだという。
東スポによれば台湾戦の後に
雨天中断中に一部の選手が鼻歌を歌うなど締まりのない雰囲気で、敗戦後、見かねた仲井ヘッドコーチがバスに乗り込む前のナインを集め「ええかげんにせえよお前ら! 負けてこんなん言いたかないが、我慢の限界や。裏方のセンセは徹夜でデータ作ってくれてんねんぞ。それを歌なんか歌いよって、ええ!? 虚勢張んなや!」と一喝。車内でも永田監督が「お前ら(全国の高校球児)15万人の代表やぞ。やる気のないやつはユニホームを脱げ!」とあらためてナインをたしなめ、気まずい沈黙が訪れた。
ということだったようだ。
私は前半戦だけ機帳の試合を見ていたが、侍ジャパンはいい雰囲気だと思った。みんな笑顔だったし、言葉も弾んでいた。奥川は試合には出なかったが、ナインのサポートでかいがいしく動いていて、常に白い歯を見せていた。奥川みたいな選手が増えて、高校野球の雰囲気は本当によくなったと思っていたのだが、首脳陣はそれが気に入らなかったようだ。
広岡達朗と頭の中身はそう変わっていない。

裏方がデータを取るのは仕事である。徹夜になろうとそれをしなければならないからやっている。当然のことだ。選手は当然、裏方の仕事に感謝すべきだが、それを重荷に感じてはどうしょうもない。
毎度のことだが、コーチも指導者も「選手を連れてきてやって、試合をさせてやっている」と思っているようだ。これ、完全な間違いである。
プレイヤーファーストの考え方では、監督、コーチもスタッフも「選手がベストのプレーをするために、お世話をする裏方」である。英語では監督はマネージャーなのだ。その裏方が「負けたから」と言って、選手を叱責する。今のスポーツではありえない。
スタッフの一人は「代表選手は各校の練習環境や指導方法もそれぞれ。東邦や桐蔭学園など、最近はエンジョイベースボールで怒られたことの少ない子もいる。あれで萎縮しないといいのですが…」
スポーツの世界で、大きな試合に必要なのは「リラックスすること」だというのが定説になっている。日本人は大舞台でプレッシャーでがちがちになって敗退することが何度もあった。高校野球の指導者は勉強不足だから、メンタルトレーニングなど知らないのだろう。
今まで侍ジャパンU18が世界で勝っていないのは、選手の能力ではなく、指導者や運営者の能力不足であるのは明らかだ。15万人の代表である日本の高校野球の代表選手が、はるかに競技人口の少ない国に負けるのは、大人たちがちゃんとマネジメントとしてこなかったからだ。それを子供の「精神力不足」であるかのように決めつけるのは、責任転嫁であり卑怯だ。子供はどんな環境でも一生懸命に野球をしてきた。彼にはそれしかないのだから。
今の高校球児は、指導者よりもはるかにまともでしっかりしているから、馬鹿な叱責で委縮したりはしないだろう。
昨日は奥川が好投したが、これからも「昭和頭」のあほなおっさんのガミガミ声は聞き流して、のびのび野球をしてほしいものだ。

「宇佐美式勝利打点」を調べてみました・2019|8月25日まで
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雨天中断中に一部の選手が鼻歌を歌うなど締まりのない雰囲気で、敗戦後、見かねた仲井ヘッドコーチがバスに乗り込む前のナインを集め「ええかげんにせえよお前ら! 負けてこんなん言いたかないが、我慢の限界や。裏方のセンセは徹夜でデータ作ってくれてんねんぞ。それを歌なんか歌いよって、ええ!? 虚勢張んなや!」と一喝。車内でも永田監督が「お前ら(全国の高校球児)15万人の代表やぞ。やる気のないやつはユニホームを脱げ!」とあらためてナインをたしなめ、気まずい沈黙が訪れた。
ということだったようだ。
私は前半戦だけ機帳の試合を見ていたが、侍ジャパンはいい雰囲気だと思った。みんな笑顔だったし、言葉も弾んでいた。奥川は試合には出なかったが、ナインのサポートでかいがいしく動いていて、常に白い歯を見せていた。奥川みたいな選手が増えて、高校野球の雰囲気は本当によくなったと思っていたのだが、首脳陣はそれが気に入らなかったようだ。
広岡達朗と頭の中身はそう変わっていない。

裏方がデータを取るのは仕事である。徹夜になろうとそれをしなければならないからやっている。当然のことだ。選手は当然、裏方の仕事に感謝すべきだが、それを重荷に感じてはどうしょうもない。
毎度のことだが、コーチも指導者も「選手を連れてきてやって、試合をさせてやっている」と思っているようだ。これ、完全な間違いである。
プレイヤーファーストの考え方では、監督、コーチもスタッフも「選手がベストのプレーをするために、お世話をする裏方」である。英語では監督はマネージャーなのだ。その裏方が「負けたから」と言って、選手を叱責する。今のスポーツではありえない。
スタッフの一人は「代表選手は各校の練習環境や指導方法もそれぞれ。東邦や桐蔭学園など、最近はエンジョイベースボールで怒られたことの少ない子もいる。あれで萎縮しないといいのですが…」
スポーツの世界で、大きな試合に必要なのは「リラックスすること」だというのが定説になっている。日本人は大舞台でプレッシャーでがちがちになって敗退することが何度もあった。高校野球の指導者は勉強不足だから、メンタルトレーニングなど知らないのだろう。
今まで侍ジャパンU18が世界で勝っていないのは、選手の能力ではなく、指導者や運営者の能力不足であるのは明らかだ。15万人の代表である日本の高校野球の代表選手が、はるかに競技人口の少ない国に負けるのは、大人たちがちゃんとマネジメントとしてこなかったからだ。それを子供の「精神力不足」であるかのように決めつけるのは、責任転嫁であり卑怯だ。子供はどんな環境でも一生懸命に野球をしてきた。彼にはそれしかないのだから。
今の高校球児は、指導者よりもはるかにまともでしっかりしているから、馬鹿な叱責で委縮したりはしないだろう。
昨日は奥川が好投したが、これからも「昭和頭」のあほなおっさんのガミガミ声は聞き流して、のびのび野球をしてほしいものだ。

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コメント
コメント一覧
非常にうなずけるところの多い記事だと思います。
https://bunshun.jp/articles/-/13884?utm_source=facebook.com&utm_medium=social&utm_campaign=socialLink&fbclid=IwAR1DHczWFi18VxGBnPR7mM10yLp7DdauEoNBsZatbJ3IZlZJYoY92vc9w-g
> 『じゃあ、やめます』
と、言って帰ってしまう奴がこれからの時代居ても良い!!
「やる気がないなら帰れ」ってのと同じですね。
学校の現場では不適切な指導とされているはずです。
そもそも「やる気」って何?って話になります。
やる気があるかないかなんて指導者の主観でしかないですよね。
実際はどうなのか分からないのに指導者の主観だけで怒るのはよくないと思います。
それはすごくあります。
ショートを6人選び、本職の1塁、2塁が1人もいない選考が間違っているに決まっている。敗戦ゲームは、内野エラーが決定的だった。
それを最終的に決めた永田が戦犯である。去年もショートを選びすぎていなかったか?
そして永田を監督にした高野連も悪い。
朝日新聞に忖度して、選考に当たった監督や他校の監督連中は本音を言わない。こうした連中がのさばっている高校野球は、選手が可哀そう!
世界一は取れないような気がしますね。
いちど 仁志(敏久)さんにU18の監督をやってもらいたいです。
U12 と U18 のワールドカップは 同じ年に行われるので
難しいかもしれませんが
内容は「厳しすぎる『教育』」について。
Yahoo!Japanにもアップされています。
≪コミュ下手の元高校球児、その原因は…鈴木おさむ驚愕〈週刊朝日〉9/12(木) 16:00配信AERA dot.≫
いつまで旧日本陸軍式、海軍式の野球指導を続けるんでしょうか?