私は西武の森友哉に何の怨恨もない。堺ビッグボーイズ出身だし、親近感を抱いているが、それでもシーズン最終戦を欠場したのはNo Goodだと思っている。首位打者を確定させるために消極策を選択したからだ。

最終戦を欠場して首位打者確定は、NPBでは当たり前のようになっている。その例に倣っただけだろうが、故宇佐美徹也さんがずっと指摘してきたように、残念なやり方だとは思う。

2位のオリックス、吉田正尚と森の差は、

森 友哉 492打数162安打 打率.3293
吉田正尚 509打数165安打 打率.3242

5厘1毛差である。オリックスは残り3試合もある。吉田は最大で15回程度打席に立つ可能性がある。

残り打席での打数、安打数から吉田の最終打率を計算するとこうなる。赤字は吉田の首位打者。

M-Yoshida


吉田は4打数4安打なら森を抜いて首位打者になることになる。10打数なら6安打、15打数なら8安打以上で森を抜く。

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ぜひ挑戦してほしいとは思うが、仮に次の試合で4の4を打てば、吉田は間違いなく以後の試合を欠場するだろう。赤いゾーンに数字が達した瞬間に、吉田の今シーズンは終わるはずだ。

これでは森友哉と同じだ。そういう意味では、これは森、吉田の問題ではなく、NPBでは「これが当たり前」になっているともいえる。

いまさらではあるが、史上最後の4割打者、1941年のテッド・ウィリアムスは最終日のダブルヘッダーを残した9月27日の段階で、448打数179安打の打率.3996、四捨五入すれば4割ちょうど。休場すれば4割がキープできたが、テッド・ウィリアムスは最終日のダブルヘッダーに2試合ともフル出場して8打数6安打、打率を.406まで上げた。

テッド・ウィリアムスの代表的な伝説の一つだが、こういう高らかに胸を張れるようなプレーはNPBでは見ることができないのだろうな、と思う。

引退する選手を公式戦に出すことと、タイトル狙いで主力選手を公式戦からひっこめるのは、ともにスポーツマンシップに照らしておかしいと思うが、日本プロ野球では、それが「常識」になってしまっている。

それで森や吉田の打撃にケチをつける気は毛頭ないし、そもそも彼らだけの問題とも言えないが、日本では、テッド・ウィリアムスのような「本物のヒーロー」は出てこないのだと思う。少々寂しい話だ。



「宇佐美式勝利打点」を調べてみました・2019|9月24日まで

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