つまりいつが辞め時だったのか?という考察でもある。

昨年3月にようやく「引退することができた」。
45歳と5か月まで現役だったイチローだが、晩年は「いつやめるか」という議論とともにあった。
イチローという選手は「安打を打つ」という能力では史上でも傑出していた。また外野守備でもトップクラスだったが、近年のMLBで最重要視される「得点創出能力」では、イチローは並みの選手レベルだった。
かりに「得点創出能力」で評価される選手であれば、その部分が衰えれば、チームの評価も下がるし、本人も自覚する。客観的な「辞め時」が見えてくるが、イチローの場合、そういう評価基準からもともと外れていたこと、そして「日本」という経済力のある熱狂的なホームカントリーを持っていたことが「辞め時」に影響したと思う。

キャリアSTATS

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下段に「辞め時」の区切りを示している。
2012年、マリナーズを退団したタイミング。この春に日本でプレーした。前年10年続けた「200安打、3割」が途切れたタイミング。

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すでに38歳だったが「ヤンキースに移籍」は野球を知る人にとっては心躍ることであり、やめるという選択肢はなかっただろう。

2014年、40歳。ヤンキースからFAになったタイミング。ヤンキースでは打率.281、OPS.679という成績であり、ここが辞め時だったとは思う。
しかし、この時点で安打数は2844本。3000本はNPBの2000本よりもはるかに大きなマイルストーンであり、この達成は悲願になっていただろう。

2017年、43歳。3000本安打は2016年に達成している。この年限りでやめるべきだったと思う。2017年にジーターら経営陣はイチローと契約しなかった。ここでやめることができなかった。
選手最晩年に古巣に戻るのは、過去にも例があるが、2018年が最後の「辞め時」だったと思う。

しかしイチローは2018年、成績が上がらないにもかかわらず選手であり続け、途中から「スペシャルアシスタントアドバイザー(会長付特別補佐)」という不思議な役職になった。本人が引退を言い出さなかったために、こういう措置になったのだろう。

そして2019年に正式に引退となる。大選手にとって「辞め時」はかように難しいものだということだ。

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しかし2017年に辞めても2014年でも、イチローの偉大さは変わらなかったし、殿堂入りは間違いなかったとは思う。


中日・ナゴヤ球場・ナゴヤドーム・シーズン最多本塁打打者/1950~1988、2007~2019

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