この週末も、高校野球の現場に取材に行ってきた。

中堅クラスの高校であり、監督は高校、大学と超有名校でレギュラーを務めたエリートだが、選手には「野球を楽しんでほしい」と願い、そういう指導をしている。髪型も丸坊主ではなく自由にしている。
そんな環境でチームを強くしたいと思っている。

指導者がどんな指導をしているかはグラウンドに一歩足を踏み入れた瞬間にわかるものだが、その学校は柔らかい空気の中、選手が嬉々としてボールを追っている。
そして髪型も規制していない。だからいわゆるツーブロックの子もいるが、おとなしめだ。目立つ長髪や派手な茶髪などはいない。丸坊主もいるが、これは自分でそうしたのだ。

集合写真では帽子を取ってもらった。ざっと見た印象では、不穏な髪型の生徒はいない。野球をする上で支障のない、そして若者らしい髪型の子ばかりだった。それを彼ら自身が選択したのだ。

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今どきの子は、世の中のこともよくわかっている。大人が髪型について小うるさく言わなくても、指導者と選手の信頼関係があれば、おかしな髪型にはならないのだ。

宮城県内の学校でツーブロックを認めるかどうかの議論が起こっているようだが、そもそも子供の髪型を大人が規制するというのがおかしい。
日本では「不良は髪型からおかしくなる」という観念があって、学校の取り決めを守らない髪型をしている子供を叱って強制的に髪を切らせるような指導が行われていた。

髪型が子供の何らかの「サイン」であることは間違いないが、それは子供によって異なる。
ファッション志向が強かったり、音楽やアートを志す子が、奇抜な髪型をすることは、自己表現の一つでありポジティブにとらえるべきだろう。
一方で、同じ髪型でも家庭の問題や友人間のトラブルを抱えて、そういう髪形にする子もある。それは確かに「危ないサイン」ではあろう。

しかし子供を取り巻く危機は、髪型を変えることで解決することはあり得ない。髪型はあくまで「サイン」であってその奥に問題が潜んでいるのだ。

教師は本当であれば、サインの奥にある「危機の本質」に分け入るべきだが、日本ではそうはしない。
本質的な解決よりもうわべの「ことなかれ」で済ます体質によって髪型を規制して事足れりとする風潮がいまだに強い。

今の子供は昔の子供よりもはるかに知的レベルが高い。ただ単に髪型を規制する教師は、子どもたちから軽んぜられ、馬鹿にされていることを知るべきだろう。


中日・ナゴヤ球場・ナゴヤドーム・シーズン最多本塁打打者/1950~1988、2007~2019

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