森本美行さんと話をしていて「コロナ明けのプロ野球の客層は変質するだろう」という点で意見が一致した。

ここ20年、プロ野球は「ヘビーユーザーへの濃密なマーケティング」で、収益を上げてきた。ファンクラブを中心とした球団のファンに、何度も球場に足を運ばせるためにきめ細かなインフォメーションをするとともに、ファンに応援を促すために過剰とも言うべき演出を行ってきた。選手個々の出囃子を決めて応援歌を歌う。イニングごとのイベントを行う。ファンへの景品、7回のジェット風船、マスコットやチアガールのパフォーマンス。
12球団には公認の応援団がいて、いろんなルールを決めて体を動かし、声を張り上げて応援をした。

コロナ前の野球の試合はじつににぎやかで、落ち着いて野球を見るというよりは「野球をダシに騒ぐ場所」と化していた。ファンの中には騒ぐために球場に足を運ぶ人も多かった。

2019年の3月、私は東京ドームの日米野球で、間違って日本ハムの応援席のチケットを買ってしまったが、味方の攻撃中は全員が立ち上がって体を動かすので、試合がほとんど見られなかった。

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新型コロナ禍以降、こうした応援は一切禁止された。かれこれ1年以上、応援団は応援ができなくなっている。それでも外野の応援席には応援団のメンバーが陣取り、メガホンやハリセンを叩き、手拍子で応援をしているが、気勢は上がらない。

私は昨年8月から公式戦、ポストシーズン、オープン戦含めて34試合を見たが、外野席の応援団はだんだん数が減って、元気がなくなっているように思える。

マツダスタジアムでは、外野席にいた応援団が、内野に座っていることもよくある。応援もしないのに遠くから見る必要はないということかもしれない。

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京セラドームではロッテなどはまだ熱心に応援しているが、ホームのオリックスはほとんど応援しなくなっている。

この状況は少なくとも今シーズンいっぱいは続きそうだが、この間に「応援したいだけ」のファンは、離れていくのではないだろうか。

私のように「野球が観たい」だけのファンには、歓迎すべきことだが、プロ野球の観客動員にも影響が出るのは必至だろう。
近々、ロッテの社長へのインタビューの予定があるが、そのことについてぜひ聞きたいと思っている。

コロナ後のプロ野球のマーケティングは、間違いなく変質すると思う。


1971~73年梶本隆夫、全登板成績

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