試合前、グラウンドに田中将大が姿を現すと、観客が集まってきた。やっぱり田中は特別なのだ。田中にとっては故郷兵庫県での凱旋登板だった。
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立ち上がり、田中は145㎞/h前後のツーシームを制球よく投げていた。不思議なことだが田中のツーシームはミットに収まってもいい音がしない。球速で、速球系だとわかるのだ。

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福田、宗とオリックスの1,2番は簡単に退けた。そして吉田正尚。田中とは初対戦だが、明らかに警戒しているのが分かった。
速球、スライダー、チェンジアップで2-2として内角に投げたツーシームに吉田は鋭く反応してバットを振る。一二塁間に抜けるかと思われたが、楽天二塁手村林の好捕でアウトになった。

オリックスは左腕の田嶋が先発。制球も良く、球威もあるが、いつも思うのはこの投手は投球の間合いが悪いこと。だらだらと時間がかかる。

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田中はオリ打線を全く寄せ付けず4回までノーヒット。この間、楽天は拙攻があったものの2点先行。吉田正尚は2度目の対戦で、2球目のスプリットを鋭く振りぬいて中前に運ぶ。やはり田中を崩したのは吉田だった。

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田中は次第にオリックス打線にタイミングを合わされるようになる。6回、1死後、福田が真ん中に入ったスライダーを流し打ち左前に、続く宗は低めのこれもスライダーを右前に運ぶ。
田中は吉田正尚の前に走者を出してはいけないと思っていたはずだ。しかし徐々に制球が甘くなっていた。
初球は高めに外れるスライダー、そして2球目のツーシームを左中間に運ぶ。吉田正尚の一番いい打球はこの方向に飛ぶ。

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左翼最前列に落ち、一度はホームランが宣せられたが審判団が集まり、ビデオ判定に。しかしすぐに球審の真鍋が腕を回した。

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劇的な展開だった。ヤンキースなら失点した時点で降板しただろうが、田中は8回も投げた。彼のプライドでもあったかと思う。

オリックスは福田から宗、吉田正尚、杉本までの上位打線が固まったのが大きい。

相変わらず救援投手が決まらず、最終回は41歳の能見が出て失点したが、K-鈴木が何とか抑えた。後ろを何とかしないと勝てないだろう。

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観客は7795人。兵庫県の井戸知事は「プロ野球は日程が決まっていて、前売(のチケットの販売)もしている。今の状況を続けるのはいかがかと思うが、試合までやめる必要性はないのではないか」と言った。5000人上限という原則だが、今日の京セラでの3戦目は無観客だし、有観客の試合で損失をカバーしたいというところか。

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試合終了後、前日に続いて花火が上がる。「疫病退散」の祈願とのことだが、今の日本人は、本当に強くそう願っているだろう。

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1971~73年梶本隆夫、全登板成績

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