一般論として、試合後の記者会見についての問題提起をしたのかと思えたが、そうではなかったようだ。

5月27日に大坂は試合後の公式会見に出席することを拒否した。

これまでの経験を踏まえ「選手のメンタルに配慮がされていないと感じていた。私は自分を疑うような人の前に自分をさらしたくない」
大坂はさらに、敗戦で落ち込んでいる選手を責めるような状況もあるとし、そのようなことをする「(正当な)理由が分からない」

全仏の会見に応じなかったことにより1.5万ドルの罰金を科せられたが、その後、全仏の棄権を表明。
「大会や他の選手、私の健康にとって最良のことは、誰もがテニスに再び集中できるよう私が棄権すること」
2018年全米オープン後から気分の落ち込みに苦しんでいることを明かし、「パリでも弱さや不安を感じていたので、記者会見を休んだ方がいいと思った」と告白。「少しコートから離れるつもり。また会える日に会いましょう」

と語った。

大坂は最近、ラケットをコートに叩きつけてヨネックスに注意されるなど、メンタル的に不安定になっていた。端的に言えば「自分のミス」で試合を失うことに耐えがたい感情を覚えるようになった。

だから記者会見で敗因に触れらることにナーバスになっていたということだ。

持って生まれた資質に加え、極めてセンシティブな感性を持っているから、頂点に上り詰めたということもできよう。ただ、それだけに「負けを認める」ことができなくなってしまったのだ。

プロスポーツは「メディアが発信する」ことによって価値が生じる。公式会見に応じないことは、プロアスリートにとって自らのステイタスを捨ててしまう行動ではある。

大坂は人種問題などにも積極的に発言してきた。それだけに今回の会見拒否についても、スポーツとメディアの関係について問題提起をしているのかと思ったが、そうではなかったようだ。

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ただ、これは「欧米レベルのメディア」の話だ。
大坂は「クレーコートでなぜ勝てないのか?」みたいなアスリートが顔色を変える鋭い質問に耐えがたくなったわけだ。
日本のメディアは、ろくにスポーツを見もせず、知りもせず「この喜びをだれに伝えたいですか?」「日本の皆さんに一言」みたいな「聞いてどうするねん」というようなしょーむない質問しかしない。こういうメディアばかりなら、大坂はストレスを感じなかっただろう。
まあ、反対に「あなた方はなぜ私のプレーにそんなに興味がないの?」というかもしれないが。

救いは棄権したときのコメントで、他の選手やテニス界に配慮を見せたことだ。そして数年前から鬱を病んでいたこともカミングアウトした。

大坂は休養に入るようだが、心身ともにゆっくりチャージして帰ってきてほしい。何といっても、日本人では傑出したアスリートなのだから。


Spaia


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