大谷翔平がホームランを打った後にバントヒットを成功させたのは今季2回目だったが、これは明かに「狙って打った」ものだ。
アメリカのアンリトゥンルールでは、大量得点差が開いた試合で、勝っているチームの打者がバント安打を狙うのは「男らしくない」と言われる。下手をするとボールをぶつけられたりする。

6月16日のアスレチックス戦では、大谷は2回に先発アーヴィンから右翼へソロホームラン、続く4回の打席は4-1の3点差での先頭打者で、同じアーヴィンと対し、投手の前に転がしてバントヒット成功。

6月25日のレイズ戦では、大谷は1回に先発キットレッジから右翼へ先頭打者ホームラン。そして続く3回は2-3と1点負けた状況で、無死二塁でこれも先発キットレッジから一塁へプッシュバント。これが安打となり、一塁走者は三進。送りバントではなく自分も生きるつもりのバントだったが、見事に成功した。

両方のシチュエーションともにアンリトゥンルール上は問題なしだ。

yankee


この2つのバント安打はいろいろな解釈ができる。今のMLBは、データによって打者ごとにシフトが変わる。大谷の打球は右方向に飛ぶことが多いので、野手は右寄りに深く守る。そうしたシフトの裏をかく意味もあるだろう。
さらに「ホームランを打った次の打席」ということもある。相手チームは連発を狙って振り回してくるだろうと思っている。その裏をかいた、という意味もある。

さらに大谷は「俺は長打だけじゃなく、足もあるんだ。それにも注目してくれよ」とアピールしているのだと思う。



ホームランの直後にバントヒットと言う芸当ができるのは、現在のMLBでは大谷翔平くらいしかいない。スラッガーがバントヒットと言う発想がそもそもない。
それができるのは、大谷がバントを重視する日本育ちだからだ。

しかし、大昔にタイカッブは
「50cm先に転がしたヒットと、50m先に飛ばしたヒット。この両方が同じヒット一本として扱われることは、野球のルールの最も素晴らしい部分である」
と言った。まさに、大谷翔平は野球の「最も素晴らしい部分」を体現して「長いの」と「短いの」を見せてくれたのだ。

今朝、例の番組で張本勲は
「2回目のバッターボックスで、セーフティーバントを何でやるの。今まだ2割7分打ってないんだから、3割届かないよ。それなら、次のバッターボックスでもホームランを狙ってもらいたいわね」
と言ったが、大谷翔平はただ打って勝つだけの選手ではない。野球のファンタジーを体現しているのだ。



引分投手にホールドを!!

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