AERA
甲子園出場の左腕、野球部コーチが球児に性的暴行の疑いで逮捕 被害者は50人超か〈dot.〉
甲子園に左腕投手として出場したこともある指導者が、選手に性的暴行をしていたという。それも1人や2人ではなく、過去に遡れば被害者は50人にも及ぶという。
この話、私は痛々しい気持ちで読んだ。同性異性問わず、性犯罪に走り、しかも常習性を帯びて何度も繰り返す人間はいる。中には痴漢行為を繰り返して日常生活が成り立たないような人もいる。
こうなると医学的な治療が必要だ。この野球指導者の場合、逮捕されて犯行が明るみに出たが、素直に話していることからしても、自分の病的な行動に悩んでいたのではないかと思う。
この事件は、好奇心の目で読まれたはずだ。旧弊な野球界のことだ「こんな変態が指導していたなんて、野球界の風上にも置けない」的な意見が、年配の指導者から出ていることと思う。

しかしながらこの事件のポイントは「性的犯罪行為」であって「同性を相手にした」ことではない。そういう意味では、これは部活にしばしばみられるハラスメント、性的犯罪の延長線上にあるとみるべきだ。
女子野球の指導者に男性がなるケースがわりと多くなったが、そろそろ男性指導者によるハラスメントの被害が出てき始めている。
部活の場合、全部同じパターンで「試合出場の権限など、絶対的な権力を握っている指導者と、選手」という関係性がもとにある。
バレーなど昔からある競技では、男性指導者が選手と性的関係を持つこともあった。昔の話だが「そういう関係になったほうがいうことを聞く」といった指導者もいる。メディアは「行き過ぎた指導」といったが、認識がおかしい。指導ではなく単なる性犯罪だ。
問題は未だに残る部活の「絶対的な上下関係」だ。それをよいことに、卑劣な指導者が自分の欲望を満たそうとした、という図式だ。端的に言えば、そうした性犯罪は異性間でも同性間でも起こるのだ。
慎重に言葉を選ぶべきかもしれないが、野球選手をはじめとするアスリートが誰を愛そうと、どういう嗜好を持とうと、相手との間に合意が形成されるのであれば、全く問題のない話だ。そうしたプライベートを第三者が非難する筋合いはない。
LGBTが認められる社会とは、すべての人々の人生が肯定的に扱われる社会であり、これまでよりも幸福度が高い社会だ。
おそらく野球指導者の多くは「お前ら、男を好きになったりするなよ」くらいの冗談は言っているだろうが、この事件を機に、問題点について正確に、厳密に話すことができる指導者が増えてほしいと思う。
1988年伊東昭光、全登板成績【オールリリーフで最多勝タイトル】
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しかしながらこの事件のポイントは「性的犯罪行為」であって「同性を相手にした」ことではない。そういう意味では、これは部活にしばしばみられるハラスメント、性的犯罪の延長線上にあるとみるべきだ。
女子野球の指導者に男性がなるケースがわりと多くなったが、そろそろ男性指導者によるハラスメントの被害が出てき始めている。
部活の場合、全部同じパターンで「試合出場の権限など、絶対的な権力を握っている指導者と、選手」という関係性がもとにある。
バレーなど昔からある競技では、男性指導者が選手と性的関係を持つこともあった。昔の話だが「そういう関係になったほうがいうことを聞く」といった指導者もいる。メディアは「行き過ぎた指導」といったが、認識がおかしい。指導ではなく単なる性犯罪だ。
問題は未だに残る部活の「絶対的な上下関係」だ。それをよいことに、卑劣な指導者が自分の欲望を満たそうとした、という図式だ。端的に言えば、そうした性犯罪は異性間でも同性間でも起こるのだ。
慎重に言葉を選ぶべきかもしれないが、野球選手をはじめとするアスリートが誰を愛そうと、どういう嗜好を持とうと、相手との間に合意が形成されるのであれば、全く問題のない話だ。そうしたプライベートを第三者が非難する筋合いはない。
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