オリンピックのボイコットの話になると「一生懸命頑張ってきた選手がかわいそう」という言葉が飛び交うことになる。これ、もうそろそろやめにしたらどうか、と思っている。
「選手がかわいそう」の前には「何も知らない」「関係がない」という言葉が隠れている。
スポーツに一生懸命打ち込んでいる選手にとって、政治やイデオロギーの話は「関係がない」し、選手はそれについて「学んでもいない」ことを前提にしているのだ。
そして、「スポーツに打ち込むアスリート」は、政治やイデオロギーよりも崇高で、意義深いことをしているという意識がある。
でなければ、真反対にアスリートは「頭が悪いから、難しいことはわからない」かもしれない。
いずれにしても偏見のたぐいだ。
日本人は「すべてのことをかなぐり捨てて一つのことに打ち込む」人を手放しで賛仰することが多い。いろんなことを知って、自分で判断し、生き方を選択する人よりも、誰かの教えを受けて、一つの道を一心不乱に歩んでいく人のほうが「高級」で「崇高」だと思う人が多いのだ。
確かに国際政治の世界は醜悪だ。権力闘争はひどいし、私腹を肥やしている人もたくさんいる。そういう人の論争に巻き込まれるよりも、選手は自分の信じる道を突き進んでほしいし、そんな汚らしいものに巻き込まれてほしくない。
日本のアスリートたちが「スポーツをする権利」は、他の何ものよりも優先されると思うようになったのは、こうした独特の価値観によるのだろう。
たとえとして適切ではないかもしれないが、「オリンピックに出られなくて選手がかわいそう」は、口蹄疫が出て処分される家畜に向ける「かわいそう」とよく似ている。家畜と同様、「何も知らない」「純粋無垢の」選手たちが「かわいそう」だといっているわけだ。

当然の話だが、選手たちだって市民であり、人権や民主主義を理解し、自分の思想信条に従って政治参加をする義務がある。あるいは権利があるといってもよい。その点は、市井の民と何ら違いはないわけだ。
だとすれば国際的な政治対立から、スポーツ選手だけが無縁なわけではない。彼らだって意見を述べるべきだし、ボイコットをするにしても、参加するにしても自分の信ずるところに従って身の振り方を考えるべきなのだ。
いつも思うのだが、橋本聖子などアスリート出身で政治家になる人は結構多いが、いつ、どのタイミングで「何も知らない」「純粋無垢な」選手たちは、「汚らしい」「権謀術数渦巻く」政治の世界に身を転じる決心をして、そのことを学んだのだろうか?
日本の場合、そうではなくて、スポーツ選手が「上の言うことをどんなことでも二つ返事で聞いて」「余計なことは言わずついてくる」用心棒のような人が多いから、権力者が引き立てているのではないかと思う。
近代オリンピックは明らかに制度疲労を起こしている。東京五輪、北京五輪とその矛盾が噴出している。IOCは組織の利益と存続のみを考え、腐敗し、堕落した。
それを考えるならば、オリンピックのボイコット問題に、選手は積極的に参加して、一般市民以上に意見を述べるべきだ。
五輪ボイコットに反対するのなら、その理由をしっかりと説明すべきだ。「夢をかなえたい」とか「勇気を与えたい」とか、あほでもいえるきれいごとを言うのではなく、しっかり説明して社会を説得すべきだ。
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スポーツに一生懸命打ち込んでいる選手にとって、政治やイデオロギーの話は「関係がない」し、選手はそれについて「学んでもいない」ことを前提にしているのだ。
そして、「スポーツに打ち込むアスリート」は、政治やイデオロギーよりも崇高で、意義深いことをしているという意識がある。
でなければ、真反対にアスリートは「頭が悪いから、難しいことはわからない」かもしれない。
いずれにしても偏見のたぐいだ。
日本人は「すべてのことをかなぐり捨てて一つのことに打ち込む」人を手放しで賛仰することが多い。いろんなことを知って、自分で判断し、生き方を選択する人よりも、誰かの教えを受けて、一つの道を一心不乱に歩んでいく人のほうが「高級」で「崇高」だと思う人が多いのだ。
確かに国際政治の世界は醜悪だ。権力闘争はひどいし、私腹を肥やしている人もたくさんいる。そういう人の論争に巻き込まれるよりも、選手は自分の信じる道を突き進んでほしいし、そんな汚らしいものに巻き込まれてほしくない。
日本のアスリートたちが「スポーツをする権利」は、他の何ものよりも優先されると思うようになったのは、こうした独特の価値観によるのだろう。
たとえとして適切ではないかもしれないが、「オリンピックに出られなくて選手がかわいそう」は、口蹄疫が出て処分される家畜に向ける「かわいそう」とよく似ている。家畜と同様、「何も知らない」「純粋無垢の」選手たちが「かわいそう」だといっているわけだ。

当然の話だが、選手たちだって市民であり、人権や民主主義を理解し、自分の思想信条に従って政治参加をする義務がある。あるいは権利があるといってもよい。その点は、市井の民と何ら違いはないわけだ。
だとすれば国際的な政治対立から、スポーツ選手だけが無縁なわけではない。彼らだって意見を述べるべきだし、ボイコットをするにしても、参加するにしても自分の信ずるところに従って身の振り方を考えるべきなのだ。
いつも思うのだが、橋本聖子などアスリート出身で政治家になる人は結構多いが、いつ、どのタイミングで「何も知らない」「純粋無垢な」選手たちは、「汚らしい」「権謀術数渦巻く」政治の世界に身を転じる決心をして、そのことを学んだのだろうか?
日本の場合、そうではなくて、スポーツ選手が「上の言うことをどんなことでも二つ返事で聞いて」「余計なことは言わずついてくる」用心棒のような人が多いから、権力者が引き立てているのではないかと思う。
近代オリンピックは明らかに制度疲労を起こしている。東京五輪、北京五輪とその矛盾が噴出している。IOCは組織の利益と存続のみを考え、腐敗し、堕落した。
それを考えるならば、オリンピックのボイコット問題に、選手は積極的に参加して、一般市民以上に意見を述べるべきだ。
五輪ボイコットに反対するのなら、その理由をしっかりと説明すべきだ。「夢をかなえたい」とか「勇気を与えたい」とか、あほでもいえるきれいごとを言うのではなく、しっかり説明して社会を説得すべきだ。
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