日本フットボールリーグ(JFL)・鈴鹿ポイントゲッターズなどへの移籍の可能性が浮上している横浜FCの元日本代表FW三浦知良(54)が13日、年内に去就を決めたい考えを明かした。「できるだけ、12月中に決めたい。ただじっくり、大事なことなんで。やれても(現役は)あと10年ぐらいしかやれないので。(もしくは)6年ぐらいですか。還暦ですね」とニヤリ。
54歳の今季は、横浜FCでわずか1試合の出場にとどまり得点ゼロ。
もはや現役選手としての能力はとっくになく、ひいき目に見ても「コーチ格」、知名度抜群なので「広告塔」でしかなくなっている。

しかし、Jリーグが始まる前から選手として活躍してきたカズに引導を渡す人は見当たらないため、来季も現役続行を考えているという。
いつも思うが、1998年、日本が初めてワールドカップに出場した時に、寸前で北澤豪、市川大祐とともに代表から漏れて帰国させられたことがトラウマになっているのではないかと思う。キングカズと言われ、その時点で日本で一番有名なサッカー選手だった。岡田武史監督との確執も伝えられたが、わざわざスイスの直前合宿まで行ってからの代表落ちだった。

もし彼が控えであってもフランス大会に出ていれば、心残りなく引退できたのではないかと思うが、ワールドカップ未出場という不名誉な看板を背負ってここまで来たという感じか。サッカー界の内実はよく知らないけど。

三浦の功績は極めて大きい。それだけに彼に引導を渡せる人は極めて少ない。明らかに戦力ではなくなっても、試合で使えなくなっても、本人が「やめる」といわないかぎり、やめさせることはできない。

b962f1c609f258da8a2ec4c25657e3ff_s


セルジオ越後は「選手としてはもう無理」と言ったが「これは責任問題ですよ、雇ってる側の」「カズに責任はないんですよ」と所属クラブの横浜FCに問題があるといった。要するに責任を所属クラブに押し付けた形だ。

Jリーグはプロ野球よりはるかに歴史が浅いために、草創期から活躍してきた三浦は、野球でいえば澤村栄治のような存在になっている。いわば「元老」だ(澤村は巨人を解雇されたが)。誰にも直言できないアンタッチャブルな存在になってしまっているのだろう。

野球でいえば2019年に引退したイチローがそれに近かった、45歳になって明らかに戦力外になっていたが、なかなかやめることができなかった。最後はマリナーズが引導を渡したのだと思う。

一方で「現役選手カズ」に声援を送るファンもいるのだ。どう考えても出場すればチームに迷惑をかける存在になっているが「限界に挑戦する」「50歳とは思えない若々しい」カズを応援しているのだ。全盛期の雄姿が忘れられない人もいるのだろう。

私もイチローのファンとしては人後に落ちない自負があったが、晩年は早く身じまいしてほしいと思った。あの引退試合も問題はあったと思うが、それでも「やめてくれた」ことは本当に良かったと思う。今、高校生を相手に楽しそうに始動しているのを見ると、イチローの「その後」はずいぶん素敵じゃないかと思う。

どんな選手でも去就を決めるのは最終的に自分自身だ。三浦知良は日本一の大選手なのだろうが、であるならば自らの「現在地」を知らなければならない。引き際を知ることも大選手の条件の一つだと思う。


2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!