NHK
富士通 全日本実業団駅伝の優勝旗紛失か “新年大会渡せなく”
この紛失劇、会社勤めをしたことがある人には情景が目に浮かぶのではないだろうか?
会社の模様替えや移転となると、いるのか要らないのかわからないものが、たくさん出てくるのだ。そういうのを一か所に積み上げて「これは何だ?」と調べ始めるのだが、そういうときにちょっと偉い人が来て「何もたもたしてんだ、どうせいらねえんだろ、さっさと捨てちまえよ!」という。
「はい、わかりました」となって、業者がトラックで乗り付けていっぺんにもっていく。「ほら、すっきりしたじゃないか」でおしまいである。

SDGsが流行ではあるが、この考え方は資源を大事にして丁寧に生きると言うことだと思うが、要らないものをなんでもかんでも捨ててしまうのは真逆の考え方だ。
富士通には「富士通とSDGs」なんて特別なサイトまであるが「要らないものはドーンと捨てちゃいます」みたいな会社が、SDGsとは笑わせる。
海洋プラスチックごみについて「困ったことだねえ」と言いながら、自分たちはごみを捨てまくる。女性社員の賃金も待遇も上がらないし、働かないおっさんが若者よりはるかに高い給料をもらっている。これもみんなSDGsの課題なのだが。
今の日本企業はだいたいにおいて、このレベルだ。
私は古臭い優勝旗が大事なものとは思わない。しかしレースの歴史は大事だ。1957年に始まって今年で66回目だ。「駅伝」自身は日本独特の競技であり、高校野球と同様「独特の根性文化」で凝り固まって入るが、陸上競技に打ち込む人にとって「ニューイヤー駅伝」は、それなりの思い入れがあるはずだ。
富士通はそういうものを「どーんと捨てちまった」ということになろう。
最近、図書館では昔の人が寄贈した古い書物や、郷土史、市町村史などの史料類を廃棄することが多くなっている。閉架書架にも限りがあるから、新しい出版物がくればそうなるのかもしれない。
そういうときにも、誰か偉い人がきて「こんなもの、1年に1人も見ないだろうが!」となって「どーんと廃棄」が決まるのだ。その代わりにはやりの小説やハウツー本が何冊も購入される。
「断捨離」とか、自分の持っていたものを片っ端から捨ててしまう人も同様だ。いろんなことがじゃまくさくなって、全部投げ出してしまうわけだ。最終的には「自己愛」だけが残る。
個人の勝手ではあるが、頭のいい人はやらないだろうし、そんなに格好いいことではない。故立花隆も嘆いていたが、人類の進化に逆行する愚行だと思う。
総体的に見れば、この話「日本社会の劣化」ということになるだろう。昔から連綿と続く人々の記憶、様々な歴史を「こんなものいらねえよ」と吐き捨てるのは、愚かな人のすることだ。
富士通もそうだが、そういう粗雑な思考の企業が、世の中に貢献するとは思えない。猛省してもらいたいと思うし「なぜそうなったか」を追及して、この不祥事を後世に伝えてほしい。
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SDGsが流行ではあるが、この考え方は資源を大事にして丁寧に生きると言うことだと思うが、要らないものをなんでもかんでも捨ててしまうのは真逆の考え方だ。
富士通には「富士通とSDGs」なんて特別なサイトまであるが「要らないものはドーンと捨てちゃいます」みたいな会社が、SDGsとは笑わせる。
海洋プラスチックごみについて「困ったことだねえ」と言いながら、自分たちはごみを捨てまくる。女性社員の賃金も待遇も上がらないし、働かないおっさんが若者よりはるかに高い給料をもらっている。これもみんなSDGsの課題なのだが。
今の日本企業はだいたいにおいて、このレベルだ。
私は古臭い優勝旗が大事なものとは思わない。しかしレースの歴史は大事だ。1957年に始まって今年で66回目だ。「駅伝」自身は日本独特の競技であり、高校野球と同様「独特の根性文化」で凝り固まって入るが、陸上競技に打ち込む人にとって「ニューイヤー駅伝」は、それなりの思い入れがあるはずだ。
富士通はそういうものを「どーんと捨てちまった」ということになろう。
最近、図書館では昔の人が寄贈した古い書物や、郷土史、市町村史などの史料類を廃棄することが多くなっている。閉架書架にも限りがあるから、新しい出版物がくればそうなるのかもしれない。
そういうときにも、誰か偉い人がきて「こんなもの、1年に1人も見ないだろうが!」となって「どーんと廃棄」が決まるのだ。その代わりにはやりの小説やハウツー本が何冊も購入される。
「断捨離」とか、自分の持っていたものを片っ端から捨ててしまう人も同様だ。いろんなことがじゃまくさくなって、全部投げ出してしまうわけだ。最終的には「自己愛」だけが残る。
個人の勝手ではあるが、頭のいい人はやらないだろうし、そんなに格好いいことではない。故立花隆も嘆いていたが、人類の進化に逆行する愚行だと思う。
総体的に見れば、この話「日本社会の劣化」ということになるだろう。昔から連綿と続く人々の記憶、様々な歴史を「こんなものいらねえよ」と吐き捨てるのは、愚かな人のすることだ。
富士通もそうだが、そういう粗雑な思考の企業が、世の中に貢献するとは思えない。猛省してもらいたいと思うし「なぜそうなったか」を追及して、この不祥事を後世に伝えてほしい。
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コメント
コメント一覧
富士通は「1年間預かった」だけで、「もらった」わけじゃないでしょ。
他人の物を所有者に断りもなく捨てるのはどうなの?って思いますね。
持ち回りで、かさの張るもの預かるのって、確かに迷惑。
優勝旗の写真データが入ったUSBメモリ貰えるとか。
今後、優勝旗は作らないみたいです。記念盾を贈呈するみたい。
でも、これを機に他の大会も優勝時に貰えるもの見直しても良いんじゃないですかね。
何だかモノに権威があり過ぎて競技の本質歪めてるのがあるじゃないですか。
甲子園とか甲子園とか甲子園とか。