守備に関するデータは、野球の中でも最も遅れている部分だと思う。野球の守備記録は長く守備率(守備機会÷(守備機会+失策数))という数字しかなく、あとは印象論でしかなかった。
とはいえ、その当時から守備成績にはある程度の目安があった。端的に言えば、そのポジションで最も多く守った選手、多くの守備機会を記録した選手、併殺参加した選手、外野の場合補殺を記録した選手である。
そういう基準でゴールデングラブが選考されていれば納得性が高かったし、そうでなければ問題があると思ったものだ。
セイバーメトリクスが出だして、RF(レンジファクター)というデータが案出された。これは守備機会÷試合数で算出され、守備範囲の広さを表しているとされる。
これがでてから私はRFを大いに参考にした。しかしRFは、守備固めの選手、途中で守備を交替した選手は正確には出ない。そこで、守備機会÷その選手の出場イニング数×9でより正確なRFが算出されるようになった。
しかしNPBは、投手以外の選手の出場イニング数は発表していない。正確なRFは、私たちでは算出できなくなった。
さらにセイバー系は進化をしてUZRなど、一つ一つの打球をマッピングして、そこから個々の野手の守備能力を計測するデータが出てきた。こうなると私は全くお手上げである。最近はこうしたデータにパークファクターまで加味したものが出てきている。

アメリカではBaseball ReferenceやFangraphsなど、こうしたセイバー系の数値を駆使して選手の各種のランキングを発表し、WARなどの総合指標も発表する会社が出てきた。fWARはひょっとすると来季からMLBの査定に使われるかもしれない。
アメリカではこうしたデータ会社は十分に採算に乗っていて、無料でデータを公開している。私も両サイトを20年近くみているが、ブログや記事を書くときには活用している。記事の時には引用先は明記するようにしているが。
しかし日本ではそうはいかない。データスタジアムがその先駆的な役割を果たしたが、なかなかビジネスにできなかった。この会社からは元社長の森本美行さんや、星川太輔さん、金澤慧さんなどユニークな人材を輩出しているが、スポーツのデータは日本ではNPB球団に売ることはできても、一般にではなかなか価値を認められなかったのだ。
その後DELTAというセイバー系のデータを提供する会社がでてきて、UZRやWARなども発表するようになった。
私はこうした日本のデータ会社がNPBの全試合について1プレーごとに記録している現場を見ている。わざわざ人を雇って公式記録員とは別に、実に細かいデータを記録しているのだ。彼らにしてみれば、そうしてとったデータはマネタイズしてこそ初めて「仕事だ」と言える。だからDELTAは特定のメディアと契約してデータを提供しているのだ。
記事を書いて商売をしている私としてはそういうデータを軽々に持ってくるわけにはいかないと思う。「元手がかかった情報」を無断借用するのは良くない。たとえブログであっても使うべきではないと思っている。
ちょっと言わせていただければ、こういうデータの情報発信をしている方々は「読者が何を求めているか」にあまりにも無頓着だと思う。厳密なデータによる比較ではなく「ざっくりいってどうなのか」を分かりやすく説明する能力が大事だと思う。
それに、UZRなどで記録される数値が完璧かというと全くそうではない。打球の方向は記録できても、その打球の強さやバウンド、選手の態勢などはデータ化できない。MLBでは最近、極端な守備シフトが一般的になったが、三塁手が二塁手の守備位置で処理した無理目の打球をどのように評価するかは、おそらくどんな指標でも数値化できないのではないかと思う。
もちろん、もう少し経てばレーダー機器などを駆使してそういうものもデータ化されるのかもしれないが、そうなったとしてもそれで「守備が完璧に解析できた」とはならないだろう。
最近、星川太輔さんと長く話す機会があった。星川さんはトラックマンの日本代理店をしておられるが「大事なのはデータをどう理解し、読みこなすかだ」と言っておられた。
私は「記録で話す」を身上とするブログを書いているが、その記録とは基本的に「NPBなりMLBなりが発表する公式記録」に依拠するものであるべきだと思っている。それにしてもNPBは球数とかもう少し詳細のデータを公表すべきだとは思っているが。

最近、一球速報.comというサイトが注目を集めている。スマホにアプリをDLすれば、試合のボックススコアからチーム、個人成績までがオンタイムで集計できる。打撃、投球、守備の成績が瞬時に出てくるのだ。何よりすごいのは「投手の投球数、打者の投げさせた球数」も出てくることだ。
今では中学野球の方が、NPBよりもはるかに詳細なデータとなって即時公開されている。費用は一切かからない。スマホさえあれば即、導入できる。
このアプリの講習会にも参加したが、あっけないほど簡単なものであった。
私は昨日オンラインで開かれた高校野球指導者の会合で「即、入れるべし!」と強調したが、まずはそういうレベルの「野球のデータ化」から始めるべきではないかと思っている次第。
2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】
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これがでてから私はRFを大いに参考にした。しかしRFは、守備固めの選手、途中で守備を交替した選手は正確には出ない。そこで、守備機会÷その選手の出場イニング数×9でより正確なRFが算出されるようになった。
しかしNPBは、投手以外の選手の出場イニング数は発表していない。正確なRFは、私たちでは算出できなくなった。
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それに、UZRなどで記録される数値が完璧かというと全くそうではない。打球の方向は記録できても、その打球の強さやバウンド、選手の態勢などはデータ化できない。MLBでは最近、極端な守備シフトが一般的になったが、三塁手が二塁手の守備位置で処理した無理目の打球をどのように評価するかは、おそらくどんな指標でも数値化できないのではないかと思う。
もちろん、もう少し経てばレーダー機器などを駆使してそういうものもデータ化されるのかもしれないが、そうなったとしてもそれで「守備が完璧に解析できた」とはならないだろう。
最近、星川太輔さんと長く話す機会があった。星川さんはトラックマンの日本代理店をしておられるが「大事なのはデータをどう理解し、読みこなすかだ」と言っておられた。
私は「記録で話す」を身上とするブログを書いているが、その記録とは基本的に「NPBなりMLBなりが発表する公式記録」に依拠するものであるべきだと思っている。それにしてもNPBは球数とかもう少し詳細のデータを公表すべきだとは思っているが。

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