昨年末、NHKの侍ジャパンのドキュメントを見ていた。東京オリンピックに臨んで稲葉篤紀監督以下のスタッフが選手をどのように選考し、戦ったまでを密着ドキュメントしていた。
稲葉監督や金子誠コーチ、建山義紀投手コーチ、村田善則バッテリーコーチ、井端弘和内野守備走塁コーチ、清水雅治外野守備走塁コーチというスタッフがいかに丁寧に選手を選考していたかがわかった。昭和の時代ならもっと雑に、粗っぽく人選していただろうと思うが、選手の気持ちも考え、適材適所も心が手ていた。感心したのは「言葉」だ。この選手がなぜ必要かを各コーチが丁寧に説明している。
北京五輪のときには、星野仙一監督、田淵幸一、山本浩二、大野豊コーチだったが、この時代はもっと雑に、自分の気に入った選手、自分の人脈に沿った選手を選んでいただろう。
選ばれた選手は例外なく喜んでいた。ここからコロナ禍での戦いが始まるのだが、選手起用についても非常に丁寧だった。
もちろん、他球団の選手を預かっていると言う「遠慮」もあるだろうが、少し前の体育会系の乗りは見られなかった。

それにしてもこの緊張感である。選手は侍ジャパンのユニフォームにそでを通したことに、例外なくプレッシャーを感じ「何としても勝つ」と言う使命感を抱いていた。
端的に言えば東京五輪の野球競技は、IOCが嫌々復活させたようなものだ。世界的な人気はないから視聴者も獲得できない。アメリカ大陸と東アジア以外では不評だから「今回だけだよ」と言うことで復活させたのだ。
そして本家アメリカ、ドミニカ共和国、メキシコは、MLBが非協力なので、マイナー落ちした選手、日本や韓国などでプレーしている選手しかいない。ノーマークのイスラエルに至ってはアマチュア選手や引退した選手まで出ている。
トップリーグから選抜したチームを出しているのは日本と韓国だけなのだ。
そして会場となった福島あづま球場と横浜スタジアムにはお客はいれていなかった。
無人の球場で、飛車角金銀落ちのたった5つの相手と戦うだけの大会だったのだが、日本選手の意気込みは半端ではなかった。
背筋を痛めた柳田悠岐は、出場するために必死にアピールしていたし、先発の山本由伸は初戦の先発を告げられ緊張していた。そして世界を知るはずの田中将大も静かに決意を語っていた。
たった1打席しか出場せず、しかも初球を送りバントしただけの栗原陵矢も、のどがカラカラになったと言っていた。
韓国は同じくらい緊張していただろうが、他の球団の選手は「活躍すれば日本がオファーが来るかもしれない」「オリンピックに出たんだぜ、と自慢したい」という感じだった。事実、メキシコで位票のセサル・バルガスはオリックスに仕官が叶うのだ。
そんな温度差がある大会で、日本選手は「負けたら死ぬ」くらいの勢いで野球をしていたのだ。彼らは出場したしないに関わらず、全員が「甲子園」の洗礼を受けている。郷里や母校の期待を背中に一戦必勝の試合をした経験を有している。そのために「日本代表」となると、そういうスイッチが入るのだろう。「独り相撲」なのだ。
国境とか地域とか出身とかを超えてスポーツをする時代に、日の丸を背負うことを過度に意識するのはアナクロニズムではあろう。いじらしい感じもしたが、いつまでこうした感覚が続くのかとも思う。

2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】
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もちろん、他球団の選手を預かっていると言う「遠慮」もあるだろうが、少し前の体育会系の乗りは見られなかった。

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端的に言えば東京五輪の野球競技は、IOCが嫌々復活させたようなものだ。世界的な人気はないから視聴者も獲得できない。アメリカ大陸と東アジア以外では不評だから「今回だけだよ」と言うことで復活させたのだ。
そして本家アメリカ、ドミニカ共和国、メキシコは、MLBが非協力なので、マイナー落ちした選手、日本や韓国などでプレーしている選手しかいない。ノーマークのイスラエルに至ってはアマチュア選手や引退した選手まで出ている。
トップリーグから選抜したチームを出しているのは日本と韓国だけなのだ。
そして会場となった福島あづま球場と横浜スタジアムにはお客はいれていなかった。
無人の球場で、飛車角金銀落ちのたった5つの相手と戦うだけの大会だったのだが、日本選手の意気込みは半端ではなかった。
背筋を痛めた柳田悠岐は、出場するために必死にアピールしていたし、先発の山本由伸は初戦の先発を告げられ緊張していた。そして世界を知るはずの田中将大も静かに決意を語っていた。
たった1打席しか出場せず、しかも初球を送りバントしただけの栗原陵矢も、のどがカラカラになったと言っていた。
韓国は同じくらい緊張していただろうが、他の球団の選手は「活躍すれば日本がオファーが来るかもしれない」「オリンピックに出たんだぜ、と自慢したい」という感じだった。事実、メキシコで位票のセサル・バルガスはオリックスに仕官が叶うのだ。
そんな温度差がある大会で、日本選手は「負けたら死ぬ」くらいの勢いで野球をしていたのだ。彼らは出場したしないに関わらず、全員が「甲子園」の洗礼を受けている。郷里や母校の期待を背中に一戦必勝の試合をした経験を有している。そのために「日本代表」となると、そういうスイッチが入るのだろう。「独り相撲」なのだ。
国境とか地域とか出身とかを超えてスポーツをする時代に、日の丸を背負うことを過度に意識するのはアナクロニズムではあろう。いじらしい感じもしたが、いつまでこうした感覚が続くのかとも思う。

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