読売新聞
野球部マネジャー自殺、「殺すぞ」発言の教諭もかつて不適切指導受ける…県教委が説明
日本屈指の人気スポーツであるがゆえに、野球は常に様々な問題を起こしてきた。
この事件も「日本野球」が根深く持つ醜悪さ、頑迷さが露呈した結果だと言えよう。

事件はもう10年も前の出来事だ。岡山県立岡山操山高校の野球部で、2年生のマネージャーが自殺した。当時の監督は、生徒に向かって「殺すぞ」と発言し、男子生徒を1人グラウンドに残して 叱責したりした。それが自殺の原因になったという。

23317999_s


当然、両親は学校側に説明を求めたが、学校側は監督である教諭の責任、そして学校側の管理責任をなかなか認めず、県教育委員会と子供の両親の間で延々と話し合いが続いてきた。
日本の行政は自分たちの非をなかなか認めない。特に教育委員会は、組織防衛の意識が強く、不祥事に対してきわめて不誠実な対応をすることが多かった。

今回の事件でも、監督の責任であることを教育委員会が認めて、停職3か月の懲戒処分としたのは昨年11月になってからだ。
一般社会であれば自殺者が「パワハラ認定」されるだろうし、刑事、民事で訴訟が起こるはずだが、教育委員会は、教員、自分たちの非をここまで認めてこなかったのだ。

この間に当事者たる校長や、その当時の教育委員会の幹部は退職したり異動したりしている。当時の校長ら退職者からの両親への謝罪については、県教委としては対応出来ないと回答したという。要するに、監督以外の当事者を「逃がしてから」ようやく謝ったのだ。

NHKによると
生徒の父親は面会のあとの記者会見で「教育委員会は半年間、検証したにもかかわらず、第三者委員会の調査報告書の内容を上からなぞった内容にすぎず、十分な説明には程遠いと感じている。遺族の心情に寄り添っておらず、まだ同じ土俵に立って話ができているとは思わないが、きょうの面会で少しだけわれわれの認識に近づいたと思う」と話した。


今生きていれば、26歳の有為の青年になっていたはずの子供を失った両親の無念は察してもあまりある。結局、日本の教育界がなかなか変わらないのは、生徒、子供よりも、教員を守ることを優先する学校、教育委員会の存在があるからだと言えよう。


2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!