MLBと選手会の労使交渉は年明けになっても終息の見込みが立っていない。
MLBと選手会側が取り結んでいる選手協定の改定をめぐる交渉だが、ポイントは

①FAまでの期間の問題

オーナー側はFA年限ではなくFA年齢への変更を主張、選手会側はFA年限の短縮を主張。

②チームの年俸総額(40人枠)の問題

当然ながらオーナー側は年俸総額の引き下げを求め、選手側は引き上げを求めている。

③ユニバーサルDHの導入

現在、ア・リーグのみで採用しているDHをナ・リーグでも採用するかどうか。これは導入の方向で妥結した。

④ぜいたく税の割合

総年俸が一定の金額(今年は2.1億円)超えた場合の追徴金について。オーナー側は追徴金のアップを求め、選手会側は引き下げを要求。

⑤年俸調停の権利

3年になっている年俸調停権を選手会側は2年にすべきと主張。

⑥メジャー最低年俸

選手会側は、57万500ドルの引き上げを要求。

選手会と直接関係はないが、オーナー側はマイナー組織のさらなる削減も求めている。

選手会側が厚かましいのか、オーナー側が強欲なのかわからないが、気持ち良いまでに「自分たちのことだけを考えて」主張しているのがよくわかる。
労働組合大国アメリカの労組は、こんな調子でオーナー側から金をふんだくろうとするし、オーナー側は露骨にそれを蹴散らそうとする。
しかも、MLBの「労」は単なる労働者ではなく、年収数千万円以上のお金持ちであり、自分たちがさらにぜいたくな暮らしをするために「労使交渉」しているとの批判もある。

日本でいうオープン戦は2月26日から始まる予定だったが、3月6日までの分が中止になった。開幕戦にも影響する可能性がある。

NPBと異なり、開幕戦がずれ込んでもポストシーズンの開始日を後ろに下げることはしないだろうから、また公式戦の試合数が減ることも予想される。

労使交渉にはポスティングの条項も関連してくるので、鈴木誠也の去就はなおも決まらないし、FAになった菊池雄星もどこに行くかわからない。

鈴木誠也は最悪のタイミングでMLB挑戦を表明したことになるようだ。

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2021年山﨑福也、全登板成績

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