同列に論じるのは不謹慎だろうが、MLBの労使交渉は、ウクライナ、ロシアの停戦交渉と同じトーンで報道されている。
どちらも絶対に譲れないラインが高すぎて、折り合いがつかないままに時間が過ぎている。そして互いに意地になっている。
ウクライナ侵略の場合、ロシアが一方的に悪いと言う見方が一般的だが、MLBでは経営者側が悪いと言われている。
今のアメリカのビジネス界では「資本家」が「経営者」よりも発言権が大きい。会社を株式で支配する資本家は、年度ごとの配当益を最大にすることだけを考える。経営者のように会社の維持、存続や従業員、ステークホルダーとの共存共栄を考えたりはしない。
MLBは主要メディアと巨額の放送権料契約を結ぶなど、多くの収益を手にすることが約束されているが、その一方で選手に対してはその分け前を十分にまわしていない。またマイナーリーグをリストラしたり、ドラフトを縮小したりしている。

資本家の論理では、最大限の収益と最小限のコストは「善」そのものだが、野球界全体で見れば、MLBは強欲な資本家の餌食になっているということになろう。
日刊スポーツによれば、今の労使の争点はこうなっている
◆ぜいたく税への課金対象額(22年から5年)
・MLB:2億3000万ドル(約253億円)→2億3200万ドル(約255億円)→2億3600万ドル(約260億円)→2億4000万ドル(約264億円)→2億4200万ドル(約266億円)
・選手会:2億3200万ドル(約255億円)→2億3500万ドル(約259億円)→2億4000万ドル(約264億円)→2億4500万ドル(約270億円)→2億5000万ドル(約275億円)
◆ボーナスプール額(22年から5年)
・MLB:各年4000万ドル(約44億円)の一定額
・選手会:6500万ドル(約71億5000万円)から毎年500万ドル(約5億500万円)増額
ぜいたく税の課金対象額は双方の歩み寄りがみられるが、年俸調停前の選手に支給するボーナスプールは、大きな開きがある。
どちらにしても「金銭闘争」であり、日本人的には身も蓋もない印象があるが、こういうことをしているうちに、野球ファンはどんどん減っていく。
投資家たちは「MLBが金儲けできなくなったら、高値で売り抜ければいいだけのこと。野球の未来なんか知ったことじゃない」であろうが、選手はそうはいかない。
開幕戦は4月中旬となり、162試合の公式戦は、144試合程度まで圧縮された。この数字も楽観的ではあろう。試合が減れば減るほど、MLBの未来は暗くなると言えるだろう。

2021年山﨑福也、全登板成績
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ウクライナ侵略の場合、ロシアが一方的に悪いと言う見方が一般的だが、MLBでは経営者側が悪いと言われている。
今のアメリカのビジネス界では「資本家」が「経営者」よりも発言権が大きい。会社を株式で支配する資本家は、年度ごとの配当益を最大にすることだけを考える。経営者のように会社の維持、存続や従業員、ステークホルダーとの共存共栄を考えたりはしない。
MLBは主要メディアと巨額の放送権料契約を結ぶなど、多くの収益を手にすることが約束されているが、その一方で選手に対してはその分け前を十分にまわしていない。またマイナーリーグをリストラしたり、ドラフトを縮小したりしている。

資本家の論理では、最大限の収益と最小限のコストは「善」そのものだが、野球界全体で見れば、MLBは強欲な資本家の餌食になっているということになろう。
日刊スポーツによれば、今の労使の争点はこうなっている
◆ぜいたく税への課金対象額(22年から5年)
・MLB:2億3000万ドル(約253億円)→2億3200万ドル(約255億円)→2億3600万ドル(約260億円)→2億4000万ドル(約264億円)→2億4200万ドル(約266億円)
・選手会:2億3200万ドル(約255億円)→2億3500万ドル(約259億円)→2億4000万ドル(約264億円)→2億4500万ドル(約270億円)→2億5000万ドル(約275億円)
◆ボーナスプール額(22年から5年)
・MLB:各年4000万ドル(約44億円)の一定額
・選手会:6500万ドル(約71億5000万円)から毎年500万ドル(約5億500万円)増額
ぜいたく税の課金対象額は双方の歩み寄りがみられるが、年俸調停前の選手に支給するボーナスプールは、大きな開きがある。
どちらにしても「金銭闘争」であり、日本人的には身も蓋もない印象があるが、こういうことをしているうちに、野球ファンはどんどん減っていく。
投資家たちは「MLBが金儲けできなくなったら、高値で売り抜ければいいだけのこと。野球の未来なんか知ったことじゃない」であろうが、選手はそうはいかない。
開幕戦は4月中旬となり、162試合の公式戦は、144試合程度まで圧縮された。この数字も楽観的ではあろう。試合が減れば減るほど、MLBの未来は暗くなると言えるだろう。

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