前の登板よりも良かったのは間違いはない。しかし「ダル!よくやった」と言うほどの出来でもない。首脳陣もはらはらしながら次回に希望を託したという所だ。
Darvish-20120419




今や東西の横綱とも称すべきデトロイト・タイガース=DETとテキサス・レンジャーズ=TEXの強力打線の激突。ダルビッシュはその頭の登板を任せられたのだから、まだ首脳陣は期待を寄せているということだ。一昨年くらいの松坂大輔は、ニューヨーク・ヤンキース=NYY戦には投げさせてもらえなかった。

今日の大きな違いは、捕手がナポリでなくトレアルバだったこと。ダルは日本ハムでは鶴岡と組むことが多かった。TEXはパーソナルキャッチャーは作らないと言ったが、スプリングトレーニングで最初にバッテリーを組んだトレアルバとの相性は、ナポリよりも多少良いのかもしれない。

初球は低めの4シーム。ボールと言われても仕方がない微妙な球だったが、主審エスタブルックの手が上がった。これが大きい、ダルはノーワインドアップから速球主体に攻めていく。オースチン・ジャクソンは右飛。
しかし、ブレナン・ボッシュは8球粘って歩く。無駄球が多い投球は治っていない。前途多難を思わせたが、DETの誇るカブレラ、フィールダーの二門をゴロに打ち取った。なにはともあれ、無失点は喜ばしい。

相手のウィルクも煮え切らない投手だ。変則投法だが、球にキレがなくやたら安打を打たれ、走者を背負って投げた。当然球数も多くなる。

先取点をもらった2回もボールが先行する。ダルビッシュはMLBへきてから下位打線に捕まることが多くなった。NPB時代は下位打線はほとんど問題にしなかったから、少し手を抜く癖がついている。しかしMLBでは下位打線と言っても選球眼がいいし、長打ももっているから、自然、球数が多くなる。2回も19球を費やしてしまった。
3回も先頭のサンティアゴを歩かせるが、何とか0点で抑える。

しかし4回、フィルダーを歩かせ、デルモン・ヤングに二塁打を打たれ無死2、3塁。また崩れるか、と思ったが、ここはケリーの二ゴロの間の1点でとどめた。前回よりも少し集中力があるように思う。

5回にTEXが追加点を挙げ4-1となる。ダルも少し余裕が出たのか、三者凡退で抑える。この時点で82球。何とか初のQS(6回以上投げて3自責点以下)は大丈夫そうだ。

6回、カブレラ、フィルダーをアウトにしてからデルモン・ヤングを歩かせる。このあたりが、問題大有りだ。中心打者には集中するが、その後ろに出塁される。エースと呼ばれる投手にはよくある悪癖だ。ワイルドピッチでピンチを作るが、ヤングを三塁でアウトにする。こういうはらはら野球がダルビッシュ名物になるかもしれない。

7回は息が上がっているようにも見えた。打ち直しのアヴィラを歩かせ、ケリーは二塁キンズラーの失策で出塁。ぺラルタを三振に切って取った時点で球数が121球にのぼり、マウンドでボールを取り上げられた。最後のスライダーは素晴らしかったし、選手たちはダルを祝福していたが、途中降板は途中降板。

NPBでは5年間もイニングの途中で替えられたことのなかったダルが、MLBでは3試合連続で、マウンドから降ろされた。ダルは「勝ち星だからそれでいい」とは思っていないはずだ。

徐々にボールにもマウンドにも慣れて、ストライクが入ってきだしたのはいいが、球数があまりにも多すぎる。

首脳陣の信頼を得るために必要なのは、三振の数ではなく、凡打の数を増やすことだろう。
しかし、ダルの投球は、本当に松坂大輔によく似ている。マウンドでじりじりしながら投げている感じがそっくりだ。

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