スポニチ
県外出身者ばかりで甲子園に勝ってうれしいかって?
福島の聖光学院は1962年に創立、翌年から甲子園の予選に出場したが、約40年、甲子園には縁がなかった。しかし斎藤智也監督が就任した1987年から徐々に勝つようになり、2001年夏に甲子園に初出場。
以後、21年間で夏の甲子園に17回、春に6回出場している。
部員数は83人だが、ベンチ入りしている18人中15人は他地域出身者。ほとんどがボーイズ、リトルシニアの有力選手だ。この学校は全国から有力選手を野球留学させて強豪の地位をキープしてきたのだ。当然、寮を完備している。
典型的な「高校野球商法」である。批判も多いが、スポニチの君島圭介という福島出身の記者は、こう返すそうな。
「県外出身者ばかりで勝ってもうれしいの?」
よく聞かれるが、一言で返す。
「うれしいに決まってるじゃん」
野球がやりたい、強くなろうと言う一心で親元を離れて福島に来た生徒には福島のチームを選んでくれたことに感謝しかない。
のだそうだ。
その一方で、福島県内の他校は、ここ20年、ほとんど甲子園とは無縁になっている。その結果として、2000年には85校、2896人の男子硬式野球部員が在籍していたが、2022年には71校2198人になっている。学校数は16.5%減、部員数は24.2%減、全国では4183校148,415人が、3857校131,259人と減少しているが、学校数は7.8%減、部員数は11.5%減だから、全国平均を大きく上回る減少率だ。

福島の野球少年は、聖光学院に入らない限り、高校で野球をしても「甲子園には行けない」とあきらめている。全国から優秀な子が来るから行きたくても行けないし、県内他校が聖光学院に勝てる可能性は極めて少ない。
私は「甲子園だけが高校野球ではない」と思っているが、今の高校野球には「甲子園以外の価値観」は存在しない。
「一将功なりて万骨枯る」ではないが、聖光学院だけが栄えて、他校はどんどんやせ細っているのだ。
福島県出身のこの記者は、郷里の言葉をしゃべる選手がほとんどいない学校が甲子園で活躍するのがうれしいのだそうだ。[それとこれとは別」という理屈は成り立たないと思うが?
「当たり前じゃん。うれしいに決まってる」何度でもそう答える。(専門委員)
なのだそうな。頭の中身は、そこらの何にも知らないおっさんと変わるところがない。

これでも記者が務まる。専門委員になれる。問題意識がなくても、記事が書ける。
そりゃ日本のジャーナリズムが劣化するはずだ。

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以後、21年間で夏の甲子園に17回、春に6回出場している。
部員数は83人だが、ベンチ入りしている18人中15人は他地域出身者。ほとんどがボーイズ、リトルシニアの有力選手だ。この学校は全国から有力選手を野球留学させて強豪の地位をキープしてきたのだ。当然、寮を完備している。
典型的な「高校野球商法」である。批判も多いが、スポニチの君島圭介という福島出身の記者は、こう返すそうな。
「県外出身者ばかりで勝ってもうれしいの?」
よく聞かれるが、一言で返す。
「うれしいに決まってるじゃん」
野球がやりたい、強くなろうと言う一心で親元を離れて福島に来た生徒には福島のチームを選んでくれたことに感謝しかない。
のだそうだ。
その一方で、福島県内の他校は、ここ20年、ほとんど甲子園とは無縁になっている。その結果として、2000年には85校、2896人の男子硬式野球部員が在籍していたが、2022年には71校2198人になっている。学校数は16.5%減、部員数は24.2%減、全国では4183校148,415人が、3857校131,259人と減少しているが、学校数は7.8%減、部員数は11.5%減だから、全国平均を大きく上回る減少率だ。

福島の野球少年は、聖光学院に入らない限り、高校で野球をしても「甲子園には行けない」とあきらめている。全国から優秀な子が来るから行きたくても行けないし、県内他校が聖光学院に勝てる可能性は極めて少ない。
私は「甲子園だけが高校野球ではない」と思っているが、今の高校野球には「甲子園以外の価値観」は存在しない。
「一将功なりて万骨枯る」ではないが、聖光学院だけが栄えて、他校はどんどんやせ細っているのだ。
福島県出身のこの記者は、郷里の言葉をしゃべる選手がほとんどいない学校が甲子園で活躍するのがうれしいのだそうだ。[それとこれとは別」という理屈は成り立たないと思うが?
「当たり前じゃん。うれしいに決まってる」何度でもそう答える。(専門委員)
なのだそうな。頭の中身は、そこらの何にも知らないおっさんと変わるところがない。

これでも記者が務まる。専門委員になれる。問題意識がなくても、記事が書ける。
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コメント
コメント一覧
県外から聖光学院に通っている生徒自身に罪はないですし、ここは批判してはいけないんだと思います。
問題はそうせざるを得ない高校野球の構造なんでしょう。
この構造が続くと福島県を始めとする野球留学が盛んな県の野球の裾野はやせ細ってしまいます。
この記者が個人の感情で野球留学生だらけでも自分の県の高校が甲子園で勝つのが嬉しいと思うのは問題無いでしょう。
しかし、新聞記者としてはそれでは不味いのではないでしょうか?
新聞記者という専門的な社会的な地位があるんだからもうちょっと考えを巡らせてほしいと思ってしまいます。
でも、この記事って、もっと一般的に野球留学を受け入れる学校を応援するのかという問いかけなのだと私は思います。
その視点だと、私はどちらかというとこの記事の意見に賛成です。
私は東海地方で生まれ育って今は東北で暮らしていますが、人口減少で若者が都会へ流出してしまう現状を見ると、どんな理由であれ地元を離れてきてくれた生徒に感謝しかないという気持ちはよくわかります。
あと移住してきた人間として「よそ者」と言われるつらさはわかるので余計に応援してあげたいなと思ってしまします。
もちろん、広尾さんのおっしゃる野球留学の問題についてはわかりますが、こんな感じで否定されてしまうとちょっと感情面で追いつきません。
とても生意気なことを言っていると思っています。すみません。
あと、福島県の野球部員の減少割合が全国平均より大きいことを根拠に挙げておられますが、福島県はここ20年で学校数自体が統廃合で16%ほど減っています。生徒数は調べていませんが、おそらく全国平均より減少数が多いと思います。その数字とも比較しないと難しいのではないでしょうか。
別に野球留学している生徒を一方的に非難しているわけではない。功罪の「罪」の部分があたかも存在しないと言わんばかりの、記者の能天気に呆れているだけです。
それに聖光学院の野球留学は、過疎問題の解決策とはなりえないと思いますが。
このまま聖光学院が50年くらい甲子園にずっと出続けて、その大半がよそから来た選手だとして、県内の高校野球部が10校くらいになっても、あなたはそれでも「感謝しかない」ですか?
格差は許さないと、よく言われているが、甲子園を見ると、日本人ほど、残酷な格差が大好きなのではないかと、思う。プロで大量の得点差がつくのは仕方がないと思うが、アマ、それも未成年の部活で大量の得点差がつくようなことは教育ではなく、いじめや刑罰でしかないと感じます
すみません。ちょっと感情的になって書いてしまいました。
>このまま聖光学院が50年くらい甲子園にずっと出続けて、その大半がよそから来た選手だとして、県内の高校野球部が10校くらいになっても、あなたはそれでも「感謝しかない」ですか?
聖光学院が甲子園に出続けることがそれほど部員減少に影響があるものでしょうか?
高校野球はそうなんだと言われればそれまでですが、私も野球ではありませんが高校生とかかわる仕事をしていて、その感覚からするともっと福島県の高校生や野球にかかわる先生方を信用していいのではないかと思います。
光南とか学法石川とか、いずれ対抗する学校が出てくると考えるのは能天気すぎますか?
聖光学院がひょっとして弱くなるかもしれないから、大した問題じゃないですよ。
という認識ですね。
以下は私の主観です。
===
今の高校野球に「甲子園以外の価値は存在しない」
聖光学院により「一将功なりて万骨枯る」
===
本稿には違和感がありました。
大阪府や神奈川県など「私学を何校倒さなあかんねん」という都道府県の方が、甲子園出場など非現実的だと感じないでしょうか?
3,857校131,259人のうち、甲子園出場が本当の意味で目標である野球部員など一握りではないでしょうか。
大阪府や神奈川県では、150〜180校くらいは入学段階から諦めていてもおかしくありません。
監督の前では目指すと口で言っても、甲子園に出れるとは思っていない。
本稿での仮説を証明するとすれば、「聖光学院が経営破綻で閉校した後、福島県の高校野球は群雄割拠となり活性化した」と考えられます。
実際には起きていないので検証できませんが、あまり現実的とは思えませんでした。
ただ、高校野球の裾野では、昔から甲子園出場以外の価値観もあるということを意見したくコメントしました。
という認識ですね。
逆です。
私の知っている福島県人は今の強い聖光学院を倒せるようなチームを創り上げるポテンシャルを持っている。
という認識です。
例えば?
私は「甲子園以外の高校野球」が専門分野です。LigaAgresivaなどの取材をしていますし、高校球児のいろんな活動も取材しています。
しかし、高校野球界において「甲子園以外の価値観」は、マイナーに過ぎず、学校経営者や高校野球関係者を動かすには至っていないというのが、私の結論です。
意思決定層を動かすにはという点において、本稿の趣旨を理解しました。
それでもお伝えしたかったのは、甲子園以外の価値観は圧倒的多数の野球部員の中で存在するということです。
彼らはトーナメント戦の早期で敗退し、公式戦が年間の活動に占める期間など一瞬です。
平日は学校で練習。週末は自転車で行ける距離の高校を相手に練習試合。定期試験期間になれば部活が2週間休み。
公式戦など「そろそろ公式戦かあ」くらいの意識。
意識は昂りますが、オマケみたいなものです。
こんな野球部員が大勢いる現実に立脚した議論こそ、意義のあると思った次第です。
甲子園も、LigaAgresivaとも(現在のところ)限られたチームのみの世界で、自分がしている野球部とは別世界。
両極端なアマチュア野球の報道に、『おうちでできる料亭の懐石料理レシピ』や『凄腕家政婦の時短レシピ』を見て「いやいや日本の主婦が作る和食料理の現実見てる⁉︎」と嘆く主婦と似た感情を抱きました。
>甲子園も、LigaAgresivaとも(現在のところ)限られたチームのみの世界で、自分がしている野球部とは別世界。
LigaAgresivaについて何も知らないのではないでしょうか?限られたチームではないし、参加しているのは公立校を中心にごく普通の学校です。
何事にせよ、ろくに情報を仕入れることなく、自分の経験と、頭の中で作った観念論でモノを言うことに意味などないと思いますが。
あなたは今の高校野球について、知っていると言えますか?
おっしゃるように、私の知り得る範囲での知識です。
3857校120校では、限られているとは言えませんか?
それでも、ちょろっとネットで調べて、反論を試みる(笑)浅っ
主観のみの発言では失礼かと思い、数字の出典をいま調べました。
私は医療関係の仕事に就き、中学野球の指導に関わる者ですが、私が関わる中学・高校の野球部員にはLigaAgresivaに関わるような生徒はおりません。
その意味で、別世界とお伝えしました。
私のお伝えした高校部員像は、彼らの実態に即したつもりですが、広尾さんが思う高校野球部員のマジョリティからずれがありますか?
反論というよりは、視座を広げるために意見したつもりです。
18人他県から引っ張ってきたとしても、対抗しうるレベルまで引き上げる施作をすべきでしょう?
私は18人他県から引っ張ってきた高校を地元の高校がケチョンケチョンにしする光景を望みます。
甲子園はもちろん無くていいです。
>私のお伝えした高校部員像は、彼らの実態に即したつもりですが、広尾さんが思う高校野球部員のマジョリティからずれがありますか?
あなたがどんな方か知らないので、個人的な感想を縷々述べられても返答のしようがありません。わずかな情報では判断できません。視座を拡げるのは、自分でやります。
>私のお伝えした高校部員像は、彼らの実態に即したつもりですが、広尾さんが思う高校野球部員のマジョリティからずれがありますか?
あなたがどんな方か知らないので、個人的な感想を縷々述べられても返答のしようがありません。わずかな情報では判断できません。視座を拡げるのは、自分でやります。
視座を広げると書いた際の対象は私です。
コメントで書くべき内容など勉強になりました。
このあきらめていると言う言葉は、難しい事はわかっていても必死で打倒聖光学院を掲げて全力で練習し挑んだ福島県の高校球児に失礼だと思います。
訂正してください。
>難しい事はわかっていても必死で打倒聖光学院を掲げて全力で練習し挑んだ福島県の高校球児に失礼だと思います。
言いがかりだと思いますが。つまらない消費者クレーマーの類の。
彼らにも打算や計算もある。特攻隊みたいな気持ちだけで野球をしたわけではない。
福島県の高校生には聞いていないけど、明徳義塾が同様に甲子園を寡占している高知では、何人かの高校生から「甲子園は無理なんですけどね」と聞きました。
諦めている人は、たくさんいると思います。それは決して恥ずかしいことでも何でもない。
そんな安っぽいドラマみたいな議論をしているわけではない。
訂正しません。
うん、ノー天気過ぎるね!
何処の県の元球児?
俺は神奈川だけど、弱小の県立高校で相模や横浜、桐蔭、桐光、辺りに本気で勝とうと思って練習してると思うの?
県立で期待できるのはケンソーくらいだな。
綺麗事ばっか言ってんじゃねーよ。
補足すると弱小の県立高校では1回戦突破!、或いは3回戦進出!が目標だと思うのだが?!どうだろう?