今季の澤村の戦績




澤村はいわゆる「中継ぎ」で、日本でいう「勝利の方程式」を担う投手ではなかった。アメリカのホールドの定義は日本より厳しいが、澤村は49試合で3ホールドと、捗々しい成績ではない。

ただ8月前半は2ホールドを挙げ、少しステイタスが上がったかと思ったがここ4試合で3試合失点、5失点と失速していた。この不振で球団、監督は断を下したのだろう。

澤村は来季300万ドルの球団・選手双方のオプションがあったが、球団は60万ドルの違約金を払ってオプションを破棄した。

一つの見方として「このくらいの投手はたくさんいる」ということがある。MLBでは先発投手は希少価値があり、優遇される。また絶対的なクローザーも評価されるが、それ以外の中継ぎ投手。特にセットアッパーともいえない普通の中継ぎは、取り換えが可能であり、実績があっても、年齢や年俸を考えるとリリースされることがしばしばある。

もう一つの見方として「売り時」だったというのがある。レッドソックスはポストシーズンが絶望的だ。ポストシーズン進出へ向けて、澤村のような中継ぎ投手を頭数として揃えておきたい球団もある。ポストシーズンに出場するためには、8月31日までにアクティブ・ロースターに搭載される必要がある。このタイミングで澤村をDFAにしたのは、ポストシーズン進出を狙う球団に移籍させるためだと言うことだ。あと2日で結果が出るところだ。

ただそうなったとしても来季の契約は微妙だろう。澤村は34歳と年を食っている。年俸は150万ドル程度と高くはないが、メジャー契約ができるかどうか。
キャンプ招待選手になる可能性が高いのではないだろうか。ただ多くの日本人選手はそこから這い上がってはいる。

日本に帰る可能性も十分あるが、髪は切る必要があるだろう。





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