この本は奇書のうちだ。
昭和の時代のパ・リーグでは「指定席」はあまりなかったように思う。指定されたゾーンの好きなところに座った。指定席を買ったとしても、チケットを見てその席に座ることはなかったと思う。そもそもガラガラで、どこに座っても文句を言われることはなかった。
1988年10月16日、南海ホークス最後の日。私は三塁側内野席のチケットを大阪球場の事務所で買ったが、あと数枚で売り切れとなっていて驚いた。その日は、超満員のスタンドで試合を見た。初めてだったかもしれない。
しかし21世紀、セもパもお客は2万人以上入るのが当たり前になって、全席指定席となった。指定された席に座らないと、ほかのお客が後から来ることになる。しかし何万とある席の「席番号」を理解して、その席に座るのは、それほど簡単なことではない。
私はプロ野球は年間50試合、アマや独立リーグも含めれば80試合くらい見ている。指定席の見方もわかっているつもりだったが、今年の松山、坊っちゃんスタジアムのオールスターゲームでは、2階席だったのに、1階席の同じ番号の席に座って大恥をかいた。

自席に座ってみていると、球場内を「さまよう人々」は、結構多い。
奥さんに「ここはこうなっているんだ」と座席番号の説明を偉そうにしながら、なかなか自分の席に行きつけないご主人。
「ここだ、ここだ」といったん座り込んで、カバンから食べ物やなにやらを出してから「ここ私の席ですが」と言われて、あわてて店じまいして避難民みたいな顔をして移動するお客。
「全くわからん」と絶望的な顔をして、通路をふらふらとさまようお年寄り。

係員に席まで誘導してもらう人もいるが、ほっともっとフィールドや地方球場のように、あまり試合が多くない球場では、係員も不案内で、お客とともにあちこち動き回ることになる。係員はどんどん焦って、座っているお客をかき分けて席を探したりする。
だいたいそういうお客に限って、売店でビールを買っていることが多いのだ。ビールをちゃぷちゃぷさせながらうろうろしている人を見ると「ああ、泡が消える」と思ってしまう。

おせっかいな人もいるもので、迷っている人がいると「チケット見せてみ」といってあっちだよ、と教えていたりする。この間などはチケットを見ると、そのおせっかいが座っている席がそれで、おせっかいのおっさんの方が席を間違えていて「あ、俺が違ってたんだ」と面目ない事態になったのを見た。
地方球場で迷うことが多いのは座席番号が判読しにくいこともある。特にアルファベットの「I」の席は、数字の「1」と非常に紛らわしい。「I」の席付近では「座席難民」が多数発生したりする。
煙草やトイレなどで一度席を離れたおっさんが帰れなくなってうろうろして、連れの人に「こっちこっち」と手招きされるのもよく見る。

私は試合前に一度席に座ったら、試合終了まで席を立つことはない。ずっと座ってスコアをつけている。周囲の人が立ったり座ったりするのはちょっと迷惑なのだが「席の迷い方」にも、人間味を感じて、そういう観察もしてしまう。これも「野球観戦」の味ではあろう。

興津立雄、全本塁打一覧|本塁打大全
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!


しかし21世紀、セもパもお客は2万人以上入るのが当たり前になって、全席指定席となった。指定された席に座らないと、ほかのお客が後から来ることになる。しかし何万とある席の「席番号」を理解して、その席に座るのは、それほど簡単なことではない。
私はプロ野球は年間50試合、アマや独立リーグも含めれば80試合くらい見ている。指定席の見方もわかっているつもりだったが、今年の松山、坊っちゃんスタジアムのオールスターゲームでは、2階席だったのに、1階席の同じ番号の席に座って大恥をかいた。

自席に座ってみていると、球場内を「さまよう人々」は、結構多い。
奥さんに「ここはこうなっているんだ」と座席番号の説明を偉そうにしながら、なかなか自分の席に行きつけないご主人。
「ここだ、ここだ」といったん座り込んで、カバンから食べ物やなにやらを出してから「ここ私の席ですが」と言われて、あわてて店じまいして避難民みたいな顔をして移動するお客。
「全くわからん」と絶望的な顔をして、通路をふらふらとさまようお年寄り。

係員に席まで誘導してもらう人もいるが、ほっともっとフィールドや地方球場のように、あまり試合が多くない球場では、係員も不案内で、お客とともにあちこち動き回ることになる。係員はどんどん焦って、座っているお客をかき分けて席を探したりする。
だいたいそういうお客に限って、売店でビールを買っていることが多いのだ。ビールをちゃぷちゃぷさせながらうろうろしている人を見ると「ああ、泡が消える」と思ってしまう。

おせっかいな人もいるもので、迷っている人がいると「チケット見せてみ」といってあっちだよ、と教えていたりする。この間などはチケットを見ると、そのおせっかいが座っている席がそれで、おせっかいのおっさんの方が席を間違えていて「あ、俺が違ってたんだ」と面目ない事態になったのを見た。
地方球場で迷うことが多いのは座席番号が判読しにくいこともある。特にアルファベットの「I」の席は、数字の「1」と非常に紛らわしい。「I」の席付近では「座席難民」が多数発生したりする。
煙草やトイレなどで一度席を離れたおっさんが帰れなくなってうろうろして、連れの人に「こっちこっち」と手招きされるのもよく見る。

私は試合前に一度席に座ったら、試合終了まで席を立つことはない。ずっと座ってスコアをつけている。周囲の人が立ったり座ったりするのはちょっと迷惑なのだが「席の迷い方」にも、人間味を感じて、そういう観察もしてしまう。これも「野球観戦」の味ではあろう。

興津立雄、全本塁打一覧|本塁打大全
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
コメント
コメント一覧