シーズン最終戦でもあり、優勝チームでもあり、ベテランも引退するからセレモニーがあるのは仕方のないところではある。
何度も言っているが、こういうのは「もう少し見たい」と思うくらいがちょうどいいのだ。小倉トーストにグラニュー糖をかけるようなこってりした演出は要らないと思うのだが。

まずDeNAの選手が挨拶をして球場を去る。これは割とよかった。

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しばらく間があってヤクルトナイン、指導者が整列し、ペナントレース終了の挨拶をする。

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高津臣吾監督がスピーチ。3選手への送別の辞も述べたが、これが素晴らしかった。

2022年、今日の試合をもちまして、全日程を無事終了しました。ディフェンディング・チャンピオンとして、今シーズン戦って参りました。大きな、たくさんの目標がありながら、まだ1つしか達成しておりません。ここにいる選手はもちろん、スタッフ、そしてファンの皆さんと、これから、長い長い、険しい道かもしれませんが、1つずつ目標をクリアし、2連覇という偉業に向かって頑張っていきたいと思っております。
そして本日、大事なスワローズファミリーの3人がユニホームを脱ぐ引退試合でした。

内川。あなたのバッティング技術、相手投手、相手ベンチを相当驚かせたと思います。2008年、右打者最高打率、3割7分8厘、そして両リーグ首位打者、最多安打、記憶にも記録にも残る大打者だったと思います。本当にお疲れさまでした。

グッチ、坂口。なんとなく昭和感の残る、痛くても痛いと言わない男。しんどくても歯を食いしばってプレーする姿は、我々が若手に指導するよりも何よりも、若い選手の刺激になったと思います。今はなくなってしまいましたけども、近鉄バファローズの最後の選手として、今も残る近鉄バファローズのファンが、さみしく、そして大きな拍手をあなたに贈ってると思います。本当にお疲れさまでした。

そして嶋。スワローズに来てからはケガとの戦いで、なかなか思うようなパフォーマンスは出せなかったかもしれないですが、あなたが発する、ベンチで発するそのひと声はたまにぷっとくることもあり、そして、選手の背中を押す、すごく勇気の出るひと言でした。僕個人としても、少し野村監督の影を思い出したり、する場面もありました。その野村監督も星野監督も、今天国であなたに心から拍手を送ってると思います。嶋、みんな見てましたよ。あなたの底力を。本当にお疲れさまでした。

そして最後にベイスターズファンの皆さん、遅くまで残っていただきありがとうございました。そしてたくさん球場に、今年も神宮球場に足を運んでいただきありがとうございました。これからクライマックス・シリーズ始まりますけども、10月12日、またここでお待ちしております。ぜひ、素晴らしい戦いをしましょう。
最後に、今年もいろいろ規定がある中、たくさん球場に足を運んでいただきました。繰り返しにはなりますが、まだまだこれから険しい道が残っています。皆さんで大きなものを取りにいきましょう。そして皆さんで、笑顔で、今シーズンが締めくくれるように、我々も一生懸命頑張って参りますので、これからも、どうぞご声援よろしくお願いします。1年間ありがとうございました。


3人に対するコメントは痺れる内容だった。ヤクルトは「自分のとこの選手が引退する」というせこい発想ではなく「プロ野球界に多大な貢献をした名選手が現役を去る」ことへの惜別をしっかりと表現した。これは見上げた心がけだ。

「10月12日、またここでお待ちしております」で左翼のDeNA応援団が「おおー!」と声を上げ拍手したのも心憎いことだった。

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私はすでに「名将」の域にあるのだと思う。

これで本当に充分だと思ったのだが、ここから3人の「送別会」が始まった。工藤公康、田中将大と大物プレゼンターも登場したようだが、私はここで席を立った。

セレモニー自身は素晴らしかったかもしれないが、3人は公式戦にも出場し、ゲームを退くときには3人ともに大拍手で見送られた。

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それに高津監督のスピーチがあれば十分ではないか。3人とも「戦力外」になったと自覚したから引退を決めたわけだ。

そもそも引退した選手が公式戦に出ることにも疑問を感じるが、その上に花束だの恩人登場だの、安物の七五三のようにごてごて飾り立てる必要はないと思う。

セレモニーの途中で席を立つ人は少なかったので、帰りの銀座線はすいすいと帰ることができた。その車中で私は一人だけの「惜別の余韻」に浸っていた。



NOWAR


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