メディアも報じていたがCS敗退が決まった福岡ソフトバンクホークスナインは、試合後、グラウンドに出てまずは左翼、自軍の応援席の前に整列して一礼をした。
続いて、今度は右翼、つまりオリックスの応援席の方を向いて整列し、一礼ををした。

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場内から大きな拍手が沸き起こった、
ソフトバンクはシーズン最終盤、圧倒的な優位に立ちながら「あと1勝、あと半勝」をつかむことができずに、オリックスと同じ勝敗ながら直接の対戦成績の差で敗れ去った。

CSファーストステージは西武を下したものの、アドバンテージの1勝に加え、エースを頭から使えないというハンデのもとでオリックスと再び相まみえた。
藤本監督の内心はいかなるものかと思えた。試合前のメンバー表交換では、日を追って藤本監督はぶっきらぼうになって言った印象だ。昨日は、審判にろくに挨拶もせず、さっさと引き上げた。

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その口惜しさ、無念さは察してもあまりあるが、試合が終わればノーサイドであり、藤本監督は選手を率いて敵地のファンに挨拶をしたのだ。

アナウンスも「福岡ソフトバンクホークスの皆さん、今シーズンもありがとうございました」とメッセージを送った。

言うまでもなく、大阪はホークスにとって発祥の地だ。34年前まで、京セラドームから数キロ南にある小汚い大阪球場を本拠として、弱いながらも頑張っていた。オリックスの前身である阪急には何度も苦杯をなめたものだ。
この日も緑のラインの南海ホークスのユニフォームを着たオールドファンを何人も見た。彼らに対して感謝の意を表すのも、まっとうな礼儀であっただろう。

通常、試合が終わると負けた方のベンチからは一瞬で選手がいなくなる。普通の試合であればそれもよいが、こういう大一番では負けた側にも「残照」があたる演出があってよいと思う。

こういう終わり方は本当に美しい。敗者が輝かずして大一番と言うものは成り立たない。

そのあとに、優勝した時に着るトレーナーを被ったオリックスナインが出てくると、左翼席からも大きな拍手が起こった。
わたしは安っぽいお涙頂戴よりも、観客席から自然に巻き起こる拍手の方がずっと尊いと思う。

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野球の相手チームは親の仇ではない。野球をする仲間なのだ。それを再び確認できたことも、このシリーズの大きな収穫だった。



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