規則だから、制度だから、というお利口さんが、このブログにも来ておられるが、それって何のために言ってるのだろうか?
野球はその文化の中に「あいまいなもの」「グレーゾーン」を内包している。
そもそも原始野球のグラウンドには、外野の区切りはなかった。見物人たちが適当に居並ぶ位置が、外野の外周になった。その習慣が定着して「ホームラン」の定義も定まった。
その伝統があるから、未だに「野球場のサイズ」については明確な規定がない。
公認野球規則には
本塁よりフェアグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレイの妨げになる施設までの距離は250㌳(76.199㍍)以上を必要とするが、両翼は320㌳(97.534㍍)以上、中堅は400㌳(121.918㍍)以上あることが優先して望まれる。
とある。両翼76mでも試合ができるのだ。さすがにプロ野球ではまずいということで、
【付記】 (a) 1958年6月1日以降プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場は、本塁より左右両翼のフェンス、スタンドまたは左右両翼のフェアグラウンド上にあるプレイの妨げになる施設までの最短距離は325㌳(99.058㍍)、中堅のフェンスまでの最短距離は400㌳(121.918㍍)を必要とする。
となっているが、左中間、右中間の距離には規定がない。だからいまだにホームランテラスやホームラン・ラグーンのように球場を削って客席を作るような改装が行われている。
そもそも「プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場」は、現存していないからこの規定は骨抜きだ。
サッカーのコートの大きさが各スタジアムで異なっていたら、競技はできないはずだが、野球の場合、それが平気で行われていて、誰も疑問に思っていないのだ。
そしてこのルーズさで日本では150年、アメリカでは200年近くも野球をしてきたのだ。
こうした融通無碍の文化は、競技としては「ゴルフ」に近い。ゴルフでは競技者は「あのコースはアンジュレーションがきついから」「右にドッグレッグしているから」と競技場の形状を気にするが、野球でも「あの球場は両翼が短いから」「左右中間のふくらみがないから」と競技場の形状を気にする。サッカーで「あそこはペナルティエリアが狭いから」などという言葉は聞かない。
件のエスコンフィールドの本塁、バックネットまでの距離について日本では
本塁からバックストップまでの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレイの妨げになる施設までの距離は、60㌳(18.288㍍)以上を必要とする。
となっているが、本家アメリカのルールブックでは「60㌳(18.288㍍)以上あることを推奨する」となっていることは以前に紹介したが、球場のサイズでさえもルーズな中で、プレーに実害がない本塁ーバックネット間の距離の話など、等閑視されていた。
もちろん規則は規則だから、今回の球場建設の関係者は、もっと早い段階で「日本の公認野球規則」に抵触していることに対して、オープンな場で確認すべきではあった。
しかし「これくらいいいんじゃないか」という「空気」が漂っていたのは間違いがない。だから斎藤佑樹が出た球場のプロモーションビデオで「本塁とバックネットの距離がこれまでよりも近いので、より迫力あるプレーが楽しめます」的な発信がされたのだ。
球場がほぼ完成する段階まで、この問題を放置したことは日本ハム、そしてNPB機構、さらには実行委員会やオーナー会議で何度も新球場の問題を議題に取り上げてきた12球団の瑕疵ではある。
しかし実害がないのは明らかだし、この問題で日ハムの新たな展開に水を差すのは、プロ野球界全体にとってマイナスなのは明白だから「形式上のペナルティ」で済ませるのが落としどころではあっただろう。
さらに言えば、規約の改定も行うべきだ。室井昌也さんによれば韓国でもこうした事例があり、規約に付則をつけたという。
一部メディアによれば、球団社長の辞任と改修工事を迫る球団があるという。端的に言えば「日本ハムファイターズを困らせたい」という人たちがいて、制度上の瑕疵を衝いて騒ぎにしているわけだ。
プロ野球が「運命共同体」と言う意識がなくて、いまだに「商売仇」としか思わない頭の固い経営者がいるということに愕然とする。

「規則を守ること」「形式を保つこと」に無上の喜びを感じる馬鹿な人たちも少なくないのだろうが、誰も喜ばない「改修工事」など愚の骨頂である。野球界の低レベルを露呈することなく、上手い決着をつけることを期待するばかりだ。
そのうえで「公認野球規則」の問題点を洗いなおすべきだろう。この間も「二段モーション」の誤訳、変訳が見つかり、改定された。これによって戸田懐生など変則モーションの投手の活躍の場が広がったが、探せば他にもあるはずだ。

1982・83年松沼博久、全登板成績
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その伝統があるから、未だに「野球場のサイズ」については明確な規定がない。
公認野球規則には
本塁よりフェアグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレイの妨げになる施設までの距離は250㌳(76.199㍍)以上を必要とするが、両翼は320㌳(97.534㍍)以上、中堅は400㌳(121.918㍍)以上あることが優先して望まれる。
とある。両翼76mでも試合ができるのだ。さすがにプロ野球ではまずいということで、
【付記】 (a) 1958年6月1日以降プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場は、本塁より左右両翼のフェンス、スタンドまたは左右両翼のフェアグラウンド上にあるプレイの妨げになる施設までの最短距離は325㌳(99.058㍍)、中堅のフェンスまでの最短距離は400㌳(121.918㍍)を必要とする。
となっているが、左中間、右中間の距離には規定がない。だからいまだにホームランテラスやホームラン・ラグーンのように球場を削って客席を作るような改装が行われている。
そもそも「プロフェッショナル野球のクラブが建造する競技場」は、現存していないからこの規定は骨抜きだ。
サッカーのコートの大きさが各スタジアムで異なっていたら、競技はできないはずだが、野球の場合、それが平気で行われていて、誰も疑問に思っていないのだ。
そしてこのルーズさで日本では150年、アメリカでは200年近くも野球をしてきたのだ。
こうした融通無碍の文化は、競技としては「ゴルフ」に近い。ゴルフでは競技者は「あのコースはアンジュレーションがきついから」「右にドッグレッグしているから」と競技場の形状を気にするが、野球でも「あの球場は両翼が短いから」「左右中間のふくらみがないから」と競技場の形状を気にする。サッカーで「あそこはペナルティエリアが狭いから」などという言葉は聞かない。
件のエスコンフィールドの本塁、バックネットまでの距離について日本では
本塁からバックストップまでの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレイの妨げになる施設までの距離は、60㌳(18.288㍍)以上を必要とする。
となっているが、本家アメリカのルールブックでは「60㌳(18.288㍍)以上あることを推奨する」となっていることは以前に紹介したが、球場のサイズでさえもルーズな中で、プレーに実害がない本塁ーバックネット間の距離の話など、等閑視されていた。
もちろん規則は規則だから、今回の球場建設の関係者は、もっと早い段階で「日本の公認野球規則」に抵触していることに対して、オープンな場で確認すべきではあった。
しかし「これくらいいいんじゃないか」という「空気」が漂っていたのは間違いがない。だから斎藤佑樹が出た球場のプロモーションビデオで「本塁とバックネットの距離がこれまでよりも近いので、より迫力あるプレーが楽しめます」的な発信がされたのだ。
球場がほぼ完成する段階まで、この問題を放置したことは日本ハム、そしてNPB機構、さらには実行委員会やオーナー会議で何度も新球場の問題を議題に取り上げてきた12球団の瑕疵ではある。
しかし実害がないのは明らかだし、この問題で日ハムの新たな展開に水を差すのは、プロ野球界全体にとってマイナスなのは明白だから「形式上のペナルティ」で済ませるのが落としどころではあっただろう。
さらに言えば、規約の改定も行うべきだ。室井昌也さんによれば韓国でもこうした事例があり、規約に付則をつけたという。
一部メディアによれば、球団社長の辞任と改修工事を迫る球団があるという。端的に言えば「日本ハムファイターズを困らせたい」という人たちがいて、制度上の瑕疵を衝いて騒ぎにしているわけだ。
プロ野球が「運命共同体」と言う意識がなくて、いまだに「商売仇」としか思わない頭の固い経営者がいるということに愕然とする。

「規則を守ること」「形式を保つこと」に無上の喜びを感じる馬鹿な人たちも少なくないのだろうが、誰も喜ばない「改修工事」など愚の骨頂である。野球界の低レベルを露呈することなく、上手い決着をつけることを期待するばかりだ。
そのうえで「公認野球規則」の問題点を洗いなおすべきだろう。この間も「二段モーション」の誤訳、変訳が見つかり、改定された。これによって戸田懐生など変則モーションの投手の活躍の場が広がったが、探せば他にもあるはずだ。

1982・83年松沼博久、全登板成績
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コメント
コメント一覧
規則は規則なんだろうけど、大事な野球ファンのことが考えられていない。ファンは迫力あるプレーが見たい。色んな仕掛けでファンを楽しませようと作ったボールパーク。
他球団は野球人気が落ちているにも関わらず、やっかみとしか思えないようなイジメをする前に、ファンのために頭を使って欲しい。
日本の公認野球規則、米国のOBRも見たのですが、2点気になるところを、識者の広尾様はどうお考えになるのか知りたくコメントいたします。
①OBRのshall be 60 feet or moreの部分をどう日本語訳に落とし込むのか?
②塁線から10feetの位置にネットを建てても見逃されかねないルールに倣うべきなのか?
個人的には韓国のように必要距離を規定して、推奨距離を記載するのが良いと思いますが、
米国がそう変えない限り日本も変えられないのでしょうね。
識者でもないし、英語それほどできないので、コメントは控えます。
ちなみにサッカーのフィールドは特定の大会を除いて多少の差異が認められています
(国際大会でのタッチラインで100m~110m)ので、ご参考までに。
記事のネタとして今考え中ですので、書けません。
野球以上にチームのスタイルに合わせられており、欧州や南米ではホームチームが有利になるよう設計されています。
遊びから始まったボールゲームは、そういう曖昧さを受け入れてこそですね。
杓子定規な裁決がなされないことを願っています。
もしルール改正に反対する球団がいるんなら反対する理由を述べて欲しいもんだね。
我々がルールを守ってるのになんで日ハムは守らないんだ?なんて馬鹿な回答はNGにしてプレイヤーと観客目線で考えてもらいたい
フィールドの寸法まで変わっているんですか?
・長さ(タッチライン)
最小 100m (110ヤード)
最大 110m (120ヤード)
・長さ(ゴールライン)
最小 64m (70ヤード)
最大 75m (80ヤード)
競技会は、上記の大きさの範囲内でゴールラインとタッチラインの長さを設定することができる。
とされているようです。
もっとも、FIFAは、ワールドカップ、オリンピック等の競技のフィールドの大きさを105m×68mと定めているということなので、一般的には大体同じ大きさみたいですけどね。欧州の国際試合をしない前提の競技場は結構サイズいじっていると聞いたこともあります。
また、一般的には天然芝ですが、人工芝も可とはなっているようです。
国立競技場は107m×71mみたいですね。