15年前の2007年と言えば球界再編から3シーズン目、ホールドが公式記録になってからも3年目、交流戦も3年目。セパ両リーグ揃ってのクライマックスシリーズが始まった年でもある。
この年と2022年のセ・リーグ6球団の先発、救援別の投手成績を比較してみよう。
2007年

※は、先発投手の勝敗が、全試合数に占める割合=責任投手に先発なった割合。
この年は巨人が優勝、中日が2位だった。責任投手が先発だった割合は、優勝した巨人が73.6%と最も多い。リーグ平均でも7割を越しているが、広島と阪神は6割台だ。
特筆すべきは阪神。先発投手は勝率.459と負け越し、先発防御率も4.45とリーグ最下位だが、救援投手は勝率.690、防御率も2.45と群を抜いている。この年「JFK」は第2形態へと進化し、藤川球児が46セーブで最多セーブ、久保田智之はNPB記録の90試合に登板して最多の46ホールド、ジェフ・ウィリアムスも42ホールド。私はこの年のウィリアムスが救援では一番すごかったと思うが、防御率は0.96だった。
まだ先発に重心を置くチームが多い中で、阪神はJFKという「勝利の方程式」で戦っていたのだ。
2022年

ヤクルトが優勝したが、責任投手が先発だった割合は63.6%、先発投手の勝ち越しは7だったが、救援投手は14、明らかに救援投手によってもたらされた優勝だった。
リーグ全体で、責任投手が先発だった割合は15年前が70.4%だったが、2022年は67.8%と減少している。
15年前は100ホールド以上は阪神と広島だけだったが、2022年は全球団が100ホールド以上。この15年間にセットアッパーと言うポジションの定義が浸透し、クローザーと共に重要視されるようになったことがわかる。
特筆すべきは阪神、15年前とは対照的に先発でリーグ最多の54勝を稼いでいる。その分、救援の数字は減る。阪神は先発で7つの勝ち越しだったが救援で10の負け越し。結果的に3点の負け越しで3位になっている。救援投手の出番は少なかったが、ERAは2.39と非常に優秀だった。しかしセーブ数は最少タイの32、今年の阪神はクローザーに予定していたケラーが不振の上にコロナ感染で戦線離脱、その穴を岩崎優が埋めたが、1人で6敗するなど勝負弱く足を引っ張る形になった。
しかしこの15年で先発の比率は低下し、救援投手、特にセットアッパーの重要度が増したのは間違いないだろう。

1982・83年松沼博久、全登板成績
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特筆すべきは阪神。先発投手は勝率.459と負け越し、先発防御率も4.45とリーグ最下位だが、救援投手は勝率.690、防御率も2.45と群を抜いている。この年「JFK」は第2形態へと進化し、藤川球児が46セーブで最多セーブ、久保田智之はNPB記録の90試合に登板して最多の46ホールド、ジェフ・ウィリアムスも42ホールド。私はこの年のウィリアムスが救援では一番すごかったと思うが、防御率は0.96だった。
まだ先発に重心を置くチームが多い中で、阪神はJFKという「勝利の方程式」で戦っていたのだ。
2022年

ヤクルトが優勝したが、責任投手が先発だった割合は63.6%、先発投手の勝ち越しは7だったが、救援投手は14、明らかに救援投手によってもたらされた優勝だった。
リーグ全体で、責任投手が先発だった割合は15年前が70.4%だったが、2022年は67.8%と減少している。
15年前は100ホールド以上は阪神と広島だけだったが、2022年は全球団が100ホールド以上。この15年間にセットアッパーと言うポジションの定義が浸透し、クローザーと共に重要視されるようになったことがわかる。
特筆すべきは阪神、15年前とは対照的に先発でリーグ最多の54勝を稼いでいる。その分、救援の数字は減る。阪神は先発で7つの勝ち越しだったが救援で10の負け越し。結果的に3点の負け越しで3位になっている。救援投手の出番は少なかったが、ERAは2.39と非常に優秀だった。しかしセーブ数は最少タイの32、今年の阪神はクローザーに予定していたケラーが不振の上にコロナ感染で戦線離脱、その穴を岩崎優が埋めたが、1人で6敗するなど勝負弱く足を引っ張る形になった。
しかしこの15年で先発の比率は低下し、救援投手、特にセットアッパーの重要度が増したのは間違いないだろう。

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コメント
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救援時2イニング登板を標準にして、動員数を減らして休養日を作る選択肢もありますが、他球団と違う起用方法は不安や抵抗があるのか、試みる球団は見当たらないですね。