15年前と今の先発、救援投手の成績を見ていこう。次はパ・リーグ。もう忘れている人も多いが、15年前のパ・リーグはセ・リーグとかなり違ったスタイルの野球をしていた。
パ・リーグ 2007年

PL2007

※は、先発投手の勝敗が、全試合数に占める割合=先発が責任投手になった割合。

セ・リーグのこの表を見返してほしい。セ・リーグの総完投数は47だったが、パは1.74倍の82。日本ハムのダルビッシュ有が12完投、同い年の西武涌井秀章が11完投、ロッテの渡辺俊介が8完投などこの時期のパ・リーグにはまだ先発完投型のエースがいたのだ。
セーブ数はセ・リーグ221に対しパ216とそれほど変わらないが、ホールド数はセの536に対して396と大きく劣っていた。
ダルビッシュ有、涌井秀章、少し遅れて田中将大、岸孝之など本格的な先発投手が立て続けに登場した分、パ・リーグは投手分業の次のステップ=クローザーとセットアッパーの分業、に移行するのが遅れたと言えよう。

2022年

PL2022


完投数は34と激減。セ・リーグの41よりも少なくなった。リーグのホールド数は396から700と大幅に増えた。やはりセットアッパーの重要性は増したのだ。
先発防御率はオリックスが1位、言わずと知れた山本由伸の存在が大きいが、宮城大弥、田嶋大樹なども優秀だった。しかし先発が責任投手になった割合はそれほど大きくない。先発に加えて救援陣も優秀だったからだ。ただオリックスの貯金は先発だけのものだ。
ソフトバンクは先発では劣るが、救援ではオリックスに勝っている。
西武はセ・リーグの阪神に近い。先発、救援共に優秀だが、勝利に結びつかなかった。

パ・リーグでもここ15年で救援投手の重要性が高まったのは間違いないところだ。



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1982・83年松沼博久、全登板成績

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コメント

コメント一覧

    • ボラーチョ
    • 2022年12月07日 10:09
    • 総完投数の差は先発完投型の投手が多かったことだけでなくDH制の影響もないでしょうか?
      さらに時期を遡った数字がどうなのか興味があります
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