ワールドカップの決勝は布団の中で、スマホのABEMAで見ていた。本田圭佑は「サッカーをよく知っているアルゼンチンファン」と化していたが、寺川俊平アナがものすごく達者で、本田のブレをその都度修正していった。
野球はサッカーに勝てないなと言う思いを強くした。
日本の活躍もあって、このところ低迷していたサッカー人気も盛り返すのではないかと思うが、中でも素晴らしかったのは、長友佑都の献身ぶりだろう。彼は先発するも前半で交代するパターンだったが、終始チームを励まし続け「ブラボー!」という流行語を生んだ。そして長友の家族も度々話題になった。夫人の平愛梨と3人の息子が、長友と同じ赤い髪に染めて現地で応援しているシーンが度々報じられ、大きな反響を呼んだ。

スポーツ選手とそのプライベートは切り離して考えるべきだとは思うが、ファンは好きな選手が、幸せな家族に囲まれていてほしいと思うのだ。
ぐさぐさに乱れたプライベートでも、スポーツで結果を出せば文句はないだろう、と言う理屈も成り立つが、そういう選手は、人気があっても陰りを感じる人が少なくないのだ。

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私はこの秋、斉藤和巳さんと石毛宏典さんに話を聞いた。当然の話ながら、プライベートは一切聞かなかったが、記事が出るとヤフトピで「スザンヌを捨てたやつ」とか「バツ3」みたいなコメントがたくさん出た。悪事千里を走ると言うが、人は特にプライベートで身勝手なことをするといつまでもそれを覚えていて、スポーツの活躍よりも先にそれを口にするのだ。

坂本勇人についてはさんざん言ったので、もう触れないが、最近アメリカのジョージア州上院選挙で、元NCAAランニングバッグのハーシェル・ウォーカーが共和党から出馬して落選した。彼は黒人だが、熱烈なトランプ支持者で、同じく黒人の民主党現職のラファエル・ワーノックに敗れた。
ウォーカーは大学スポーツで最も成功した選手の一人とされるが、プライベートでは元妻に対するDVや複数の婚外子の存在、さらには交際女性への中絶の強要など無茶苦茶だった。
トランプの共和党は「家族の重視」「中絶禁止」などの保守的なスローガンを掲げているが、ウォーカーはまさに「ダブルスタンダード」だった。黒人候補に対抗するために有名な黒人を擁立したにすぎなかったようだが、結局敗北した。

離婚に関してはもっとフランクで、多様な家族関係を容認するアメリカでもプライベートでの「信頼性」は、大事なのだ。

せんじ詰めれば、家族や交際相手を捨てたり、複数の相手と交際するような行為は「背信」「裏切り」だ。個別の事情はあるにせよ、その場面場面でその人物は「身勝手でひどいことをした」のは間違いないのだ。

我々は長友佑都のような家庭を見ると「ほっとする」し、坂本勇人や中村奨成の行状をすると「心がざわつく」のだ。アメリカ人もハーシェル・ウォーカーのプライベートを知れば顔をしかめるのだ。

保守的なのかもしれないが、これが「家庭」と言う「社会の単位」を持つ人間の価値感なのだろう。



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1982・83年松沼博久、全登板成績

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