昔は考えられなかったようなおかしな主義主張が、あたかも「まっとうなもの」のように世の中に流布する時代になった。「よく考えてみたら、彼らの言っていることはおかしいのではないか」と気が付く能力を「リテラシー」と言うが、今の世の中、リテラシーが非常に重要になっている。
政治の世界でいうと「NHK党」と言う政党がある。「NHKをぶっ壊す」という、極めて私的な怨念で政党を立ち上げ、経済、社会福祉、外交、国防などの主要な課題に関しては明確な政策を持たず、耳目を惹きつける言動をして、リテラシーが低い人々の票を集めている。
就中、参議院議員のガーシーは、有名人にまとわりつく蠅のような存在で、その折に知ったプライベート、秘密を暴露して注目を集めた。youtuberだそうだが、へずまりゅうと大差ないような人間だと思う。しかし、彼は人気を集めて参議院議員になった。
NHK党はまっとうな政治主張をする気はまったくなくて、システムの抜け穴を探して政党を拡大させていくつもりだろう。
さらに巧妙なのが参政党だ。彼らはNHK党と異なり、政策を持っているが、それを国民に明らかにせず、あたかも「自民党リベラル」のようなさわやかなイメージで、世の中のことを知らない有権者に取り入っている。彼らは基本的に「反ワクチン」「反グローバリズム」であり、Qアノンなどの陰謀論者とも近い。しかしそれをあからさまにすると支持を得られないから、穏健な主張に終始している。若者を中心に、支持を集めそうだ。
今のメディアは彼らの怪しさを知っていても、はっきり非難はしない。訴訟沙汰を恐れているからだ。だからNHK党を「ワンイシュー政党」、参政党を「保守系新党」などと、あたかもまっとうなものであるかのように報じる。メディアの責任も大きい。

これからも、この手の「変なもの」がどんどん出てくるのだろう。
アメリカでは2年前まで「変なもの」が、国を支配していた。中小企業のおやじ同然の知性しか持っていないドナルド・トランプが、まともな政治家ならやらないような恫喝、脅迫を行って権力の座についた。ロシアが彼の後ろ盾だったのは間違いないが、トランプの4年間の間にアメリカは分断が進み、中国の進展を許し、国際的なアメリカの地位は下落した。
「変なもの」は、自信満々にあからさまな嘘をついたり、敵対する相手を攻撃したり、とにかく目立てばいいとばかりに大風呂敷を広げる。
本当は「変なもの」には独特の雰囲気、匂いがあって、まともな人は騙されないのだが、ネットの上ではそれを見抜くリテラシーがない人が一定数いる。
彼らはこれまで選挙には参加しなかったのだが「変なもの」を支持するために選挙に行くようになっている。投票率が低い中で、そうした投票行動は予想以上の力を発揮しているのだ。
面白がって「変なもの」に投票しているうちに、この国そのものが、2年前のアメリカのように「変なもの」になりかねない。
1930年代のドイツは、ナチスと言う「変なもの」に人々が集団催眠のようにコントロールされた挙句に、恐ろしい破滅につながった。
「自分の考え」「自分の感性」で「変なもの」を見分けて排除することが、これからますます重要になっていくだろう。

1982・83年松沼博久、全登板成績
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今のメディアは彼らの怪しさを知っていても、はっきり非難はしない。訴訟沙汰を恐れているからだ。だからNHK党を「ワンイシュー政党」、参政党を「保守系新党」などと、あたかもまっとうなものであるかのように報じる。メディアの責任も大きい。

これからも、この手の「変なもの」がどんどん出てくるのだろう。
アメリカでは2年前まで「変なもの」が、国を支配していた。中小企業のおやじ同然の知性しか持っていないドナルド・トランプが、まともな政治家ならやらないような恫喝、脅迫を行って権力の座についた。ロシアが彼の後ろ盾だったのは間違いないが、トランプの4年間の間にアメリカは分断が進み、中国の進展を許し、国際的なアメリカの地位は下落した。
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本当は「変なもの」には独特の雰囲気、匂いがあって、まともな人は騙されないのだが、ネットの上ではそれを見抜くリテラシーがない人が一定数いる。
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面白がって「変なもの」に投票しているうちに、この国そのものが、2年前のアメリカのように「変なもの」になりかねない。
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