筒香嘉智のエージェントの人が「筒香は帰らないかもしれないなあ」と言った。
秋山翔吾と筒香は「MLBでうまくいかなかったNPBのスター選手」という括りで見なされているが、秋山と筒香は意識が違うのだ。
筒香嘉智は24歳の2015年オフ、ドミニカ共和国のウィンターリーグに参加、MLB流の野球に触れた。またその際にはドミニカ共和国のMLBのアカデミーを訪問してアメリカの少年野球の現場に触れた。
これが筒香の人生を変えたと言っても良い。アメリカの野球のレベルの高さ、厳しさと、にもかかわらず天真爛漫で、自由な空気。そして子供を大事にし、大人が威張らない指導の現場に触れて、彼はそれを「理想」としたのだ。
筒香がMLBで通用しなかったのは筋トレをしなかったこと、そしてNPB流の「点で打つ」打撃が原因ではあろうが、彼は生活のため、自分のキャリアのために「理想の地」から「現実の地」に戻る気はなかったのだ。これからどうなるかはわからないが。

Tsutsugo


同様に、レッドソックスをFAになった澤村拓一も、MLBでのプレー続行を求めている。澤村はMLBの救援投手の厳しい現場を経験した。少々好投しても、評価は上がらない。代わりの投手はいくらでもいるからだ。そんな中で少し不調が続いたために、昨年終盤に40人枠を外れた。オプションを行使すれば3年目の契約を結ぶこともできたが、必要とされていないのにチームに残留することを潔しとせずまず、バイアウトの100万ドルを受け取って退団した。
彼もMLBの厳しい環境と、「自分次第で何とでもなる」究極の自由さ、に痺れてしまったのだろう。

Sawamura


日本と言う国では、人は狭い世界で濃密な人脈に取り巻かれて生きている。うまく世渡りをすれば楽な生き方ができるのだが、同時に「現状維持」が長く続く。スポーツ選手のような「自己表現」で生きていく人にとって「成長」「進化」しづらい、あるいはそれを「実感」できない国になっているとも言えよう。

MLBでうまくいかなくてNPBに復帰して「帰るところがあってよかった」とため息をついている選手がいる。それを否定はしないが、他の国がリスクを顧みず前に進む中で、日本は「挑戦しない」という国柄のために相対的地位が下がっているのも事実だ。

筒香や澤村の挑戦は無謀かもしれないが、日本全体も少しは無謀な挑戦をすべき時期に来ているのではないか。



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1960~62年柿本実、全登板成績

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コメント

コメント一覧

    • 草野球リーガー
    • 2023年01月05日 00:36
    • 秋山を下げる必要はあったのかなと。筒香、澤村にたいして言ってることは間違ってないのに残念です。
    • 名無し
    • 2023年01月05日 07:42
    • >>1
      確かに。どっちの生き方も全然アリ。
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