2006年から見てきたけれど、2009年まで、つまり日本が連覇した時点まで、アメリカでのWBCの評価は「春先のエキシビション(つまりオープン戦)だろ?」というのが一般的だった。
1回目にはデレク・ジーターやケン・グリフィJr、エイドリアン・ベルトレも出てはいたが、本気度は低く、投手は2線級だった。何よりアメリカでの評判は「無」に等しかった。2回目もジミー・ロリンズがベストナインに選ばれていたが、アメリカでの評判は依然としてぱっとしなかった。
しゃかりきになっていたのは日本、韓国、台湾、それにキューバくらいか。そんな中で日本は連覇したが、日本は大きな代償を払った。両大会でMVPになった松坂大輔だ。
2009年第2回のWBCで奮闘して以降、松坂の成績は急落した。

2009年は開幕3戦目に先発したが5.1回自責点4で負け投手、以後一度も6回まで投げることなく6月19日の登板を最後にDL、9月に復活したが無失点の試合は1試合だけ。
以後も全く調子が上がらないまま2011年にはトミー・ジョン手術を受けるが、以後も不振が続き、2014年にFAとなりソフトバンクに復帰する。
ソフトバンク時代の松坂、2017年春季キャンプ

巨額の年俸を得ていたがわずか1試合の登板に終わり、中日へ。春季キャンプでは「松坂ブーム」が巻き起こる。2018年には6勝を挙げ、復活の兆しもあった。
2019年の松坂。

2020年に西武に復帰するが、結局実戦復帰することなく40歳で引退。
1999年から2008年までの10年間で141勝75敗1775回ERA3.11、WBC後の2009年から2021年の13年間で31勝33敗479.2回ERA5.10。文字通り松坂大輔はWBCで燃え尽きたと言っても良いのではないか。
WBCは球数制限を導入している。過大な球数を投げたのではない。しかし本来なら調整中の3月に最大強度で投球することで、松坂の肩肘に大きな負担がかかったのではないかと思われる。また「燃え尽き」のような状態になった可能性がある。
MLBでは松坂が先例となって、エース級のWBC投入に慎重になったと言われている。
今回はダルビッシュ有、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希と不世出の投手が4人も揃う。血沸き肉躍る思いではあるが、WBCに負けてもこの世が終わるわけではない。究極の話で言えば「日の丸の旗よりも自分の身体、キャリア」を大事にしてほしい。

1960~62年柿本実、全登板成績
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以後も全く調子が上がらないまま2011年にはトミー・ジョン手術を受けるが、以後も不振が続き、2014年にFAとなりソフトバンクに復帰する。
ソフトバンク時代の松坂、2017年春季キャンプ

巨額の年俸を得ていたがわずか1試合の登板に終わり、中日へ。春季キャンプでは「松坂ブーム」が巻き起こる。2018年には6勝を挙げ、復活の兆しもあった。
2019年の松坂。

2020年に西武に復帰するが、結局実戦復帰することなく40歳で引退。
1999年から2008年までの10年間で141勝75敗1775回ERA3.11、WBC後の2009年から2021年の13年間で31勝33敗479.2回ERA5.10。文字通り松坂大輔はWBCで燃え尽きたと言っても良いのではないか。
WBCは球数制限を導入している。過大な球数を投げたのではない。しかし本来なら調整中の3月に最大強度で投球することで、松坂の肩肘に大きな負担がかかったのではないかと思われる。また「燃え尽き」のような状態になった可能性がある。
MLBでは松坂が先例となって、エース級のWBC投入に慎重になったと言われている。
今回はダルビッシュ有、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希と不世出の投手が4人も揃う。血沸き肉躍る思いではあるが、WBCに負けてもこの世が終わるわけではない。究極の話で言えば「日の丸の旗よりも自分の身体、キャリア」を大事にしてほしい。

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コメント
コメント一覧
正直、ダルビッシュも大谷翔平も山本由伸も出て欲しくはない。
佐々木に関して言えばまともに1シーズン投げた事もないのに3月に真剣勝負の場に立たせるなんて恐いくらいです。
第3回優勝のドミニカはコンディショニングコーチを付けたそうですし、第4回優勝の米国は各球団のGMに必要な連絡をすぐ出来る体制を整えて臨んだとの事。
移民の国の米国は他国の「国を背負う」意識でどれだけ熱心に準備してくるかが負けてみるまでピンと来てなかったと思いますね。日本が第1~2会で連覇をし、やっぱり負けて嬉しくはない、惨めに去るのは嫌だったと、考えを変えたという事だと思います。
ですから松坂の成績が下降線をたどったのは残念ですが、決して無駄な犠牲ではなかったとも思います。当時はどうあれ、今回のWBCに関する米国の報道では「2連覇の立役者」としての紹介もあったそうですし。
野球は他競技よりも試合数が多く選手寿命も長い為、数字が多い選手こそ名選手と言う考えは半ば絶対的になっていますが、『重要度の高い大会で勝ち、ヒーローになる』と言う価値観も決して間違いでもないと思います。と言うかそういう競技の方がむしろ多いのですから。
WBCの様な国際大会はそういう、別の価値観を問いかけてくるものでもあると思いますね。
WBC2回の活躍の代償が、その後十数年に及ぶ低迷期だと考えると、釣り合わないように思いますが?世界での評価も高まったようには思えません。
すくなくとも第4回までの大会は、アメリカではそれほど重要視されていませんでした。
FIFAW杯も第1回(1930)~3回(1938)までサッカーの母国、イングランドは未出場でした。最古の協会でもあるイギリスの4か国こそ最高であるという立場を崩さなかったからです。
他国の優勝を見てFIFAとの関係も改善され、第4回(1950)から出場しましたが、イングランドが初優勝したのは第8回(1966)の自国開催の時でした。
出遅れの代償はそれほど大きかったわけですが、ここで活躍する事で一躍ヒーローになれるとだれもが認める権威は回数を重ねる事でしか出来ないと思います。何10年もかかる事で気が遠くなりそうですけどね。
サッカーと違って野球は世界的なスポーツではないので、国際大会のステイタスがサッカーほど上がる可能性はないのではないかと思います。
そのためには野球のすそ野を広げないといけないでしょうが、それは難しい。
そして、国内のプロリーグが完成度の高い形で何10年と続けてこれた故に、「国際大会」や「すそ野」など、今未熟な状態を何10年もかけて改善すると言う事を関係者やファンが我慢できるかも難しいと言うのは痛い所でしょうね。
それでも当事者は、やらないままでいれば他競技に人気も押されて低迷する危機感があればこそやってると思います。その危機感が人それぞれバラバラなのがまた…という事でしょうけどね。
サッカーは野球のロールモデルにはならないでしょう。違う形になると思う。
ちなみに最近アメリカのWBCへの本気度ですが、単なる参加したがる選手が増えただけの結果だと思います。各チームの本音はやっぱり出て欲しくないのだと思います。
この大会、選手生命を短くするリスクを背負ってまで参加する価値は正直ないです。あんまり深く考えずに、たまに野球を見てる人からすれば、なるべく多くの名プレーヤーの参加を望んでいると思いますが、真剣に応援してるファンからすると、正直選手にはあんまり無理して欲しくないです。
対して日本は米国型の野球と欧州型のJリーグと2種類の組織運営が混在している世界でもレアな国になっています。代表を常設したり、プレミア12や強化試合開催したり等は明らかにサッカーを
意識していますよね。この辺のギャップが第1~2回の成績にも反映されていたと思います。
逆に今は日本国内でも『無理して欲しくない』意見が出るのは、過去4大会とも準決勝まで進んでいて、大恥はかいていないからだと思いますよ。米国は第1回と3回では2次L敗退でしたから。
今回も組み合わせ的には準決まで行けそうですが、行けずに大恥かいてもそれでも無理するなとなるかどうか。
まあ正直、野球が、世界大会と国内の折り合いをどうしていくか、これ!と言う完成形は、私達が生きている間に出来るかも微妙ですね。4年に1度の少しずつの変化という感じですし。
「。。4年に1度の少しずつの変化という感じですし。」
↑
はい、その通りですので、わざわざ選手生命まで賭けるリスクはないのではないか?というのが、こちらの記事ではないでしょうか。4年に一度の少しずつの変化しか期待できませんので。。。
あとyamaさん、WBCとサッカーのワールドカップを比べるのも少し無理がありませんか? WBCのホストはMLB (大リーグ)、ワールドカップの方はFIFA (国際サッカー連盟)ですので。。。アメリカ1企業の大リーグが管理してる大会を国際サッカー連盟の大大会と比べるのは、サッカーファンに対してかなり失礼かと思います。
サッカーでは、国際Aマッチに関してFIFAと各国のサッカー協会との間で取り決めがあり、クラブから選手を出す出さないについてきちんとした仕組みがあります。すそ野の広さ、運営母体、諸々を考えてもワールドカップとWBCは比較にならないと思います。
特に日本人はものすごいプレッシャーを感じるんですね。とても「楽しむ」余裕はないようです。